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編集部2021年10月5日

渓流ヤマメ釣り 松本宏人さんおすすめのミノーと使い方

ヤマメ 渓流

南九州の山岳渓流をメインフィールドにしている松本宏人さんにお気に入りの渓流ミノーを伺いました。

いつだって、こいつが優勝。そんな一番のお気に入りをみんなで語ろう

まとめ◎編集部

 南九州の山岳渓流をメインフィールドにしている松本宏人さんにお気に入りの渓流ミノーを伺いました。

この記事は「鱒の森2021年10月号」を再編集しています

 

釣り人=松本宏人(まつもとひろと)

南九州の山岳渓流をメインフィールドとし、「原種・源流・尺上」をモットーに毎シーズン幻の1尾を追い求める。ヤマメ・アマゴの在来研究、九州イワナの探索などを行なうNPO法人「米良鹿(めらじか)釣倶楽部」の運営にも携わるアングラー。

 

こちらの記事は 「鱒の森2021年10月号」に掲載されています。自作バルサミノーの釣りのススメ、秋の魚に試したいミノーイング、全国実力アングラーたちが解説する必勝ミノーなど「渓流ミノー」をたっぷり取り上げています。ぜひご覧ください↓↓↓

 

水平フォールを極めたホーボー50S

 

 かねてよりアングロのホーボーミノー(インジェクションタイプ)やウッドベイトを愛用していたのだが、ある時電話でアングロ店主の菅沼さんに「なにか新製品は?」とうかがったところ、「じつは……」と耳にしたのが2019年に発売された新型ホーボー50Sだ。その場で予約し、はたして手もとに届いたのは当初聞いていたとおりの比較的軽量で、ナチュラルに水平沈下するミノー。ヘビーシンキングミノーにアクションをバンバン加え続ける釣りがどちらかというと好きではない私にとって、より繊細な操作に反応してくれるホーボー50Sがお気に入りの1つとなるのに時間はかからなかった。

 

ホーボー50S/アングロ&カンパニー

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ワイルドな九州ヤマメとの出会いを求める冒険に、なくてはならない相棒。水平姿勢のスローフォールが水の少ない源頭域で頼りになる 

ホーボー50Sの有効な場所と使い方

 

 効果を発揮するのは水量が少ない水域の釣りで、クロスポジションに陣取って誘いのトゥイッチを加え、ここぞというポイントでポーズ。そして流れに乗せてユラユラとサスペンドさせる釣りが楽しい。アップストリームキャストでは、ラインスラックを取りながら「ツン、ツン」と突つく程度の優しいアクションを加えるドリフトをメインとした釣りに実績が高く、そしてまたチャラ瀬主体のエリアではシングルフックをセットしたホーボー50Sを、落ち込みなどが連続するエリアではトリプルフックをセットしたものを使い分けて、根掛かり回避の対策とレンジの調整を行なっている。

 

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シーズン初期から赤色をまとったヤマメ。九州山地の奥地では時に個性的な1尾が釣れる。

 

九州山地の奥深く謎の赤ヤマメを求めて

 

 漁協による放流がない山奥やマイナー河川での釣りが好きな私が追い求めているターゲットは、九州特有の個性を持った野性味あふれるヤマメたち。2019年はホーボー50Sを入手した時点で禁漁間近だったものの、シーズン最後の釣行で大雨のなか尺ヤマメを釣ることに成功。より一層の愛着が湧いた。

 翌2020年は地元の谷で釣れる真っ赤なヤマメをアカキンのホーボーで釣ることを目標に掲げ、早速3月末にチャレンジ。しかし、小雨がパラつく荒れた林道を、実績がある区間の手前までジムニーで延々と走り、そこから友人と釣り上がる計画を立てていたものの、昼前にその友人のウエーディングシューズのフェルトがはがれてしまい、泣く泣く林道を戻る羽目になってしまった。とはいえ、そのまま車に戻るのももったいないので、まだキャストしていなかった少しの区間だけでも釣ってみることに。すると、ほんの100mほど釣り上がったところで流れが岩盤に垂直にぶつかる好ポイントにさしかかり、そこで思わぬ出会いがあった。

 身をかがめながら流れに対してクロスポジションに位置を取り、息をひそめてキャスト。流れの向こう側から核心部手前まで軽いトゥイッチで誘いを入れ、U字ターンを決められる流れの本筋に差し掛かったあたりでポーズを入れた。そこを起点にナチュラル

 ドリフトを試みたところ、次の瞬間、岩陰からギラッと赤い閃光が走ったかと思うと、「ズン」という手応えがパラゴン493に伝わってきたのだ。ファイト中は意外と冷静で、林道から見ていた友人の「ウォー!」という叫び声と斜面を滑り降りる「ザザッ!ザザッ!」という音を今でもよく思い出す。

 はたして、ランディングネットに収まったのは赤と金の入り混じるドロドロとした模様の個体。産卵後のせいなのか、全体的にやせ細っていたが、私には神々しい輝きを放っているように見えた。メジャーをあてると32㎝。一生忘れられない思い出のヤマメである。

 このあたりの水系では、見た目はヤマメでもDNA鑑定を行なうとアマゴという個体も釣れている。これからも「原種・源流・尺上」の赤い渓魚との出会いを求めて、ホーボー50Sをキャストしようと思う。

 

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2020年3月、アカキンのホーボーで釣りあげられたアカキンヤマメ。背中の黒点も独特だ

 

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新型ホーボー50Sがデビューした年に、シーズン最後の釣行で出た尺ヤマメ。こちらも見事な魚体

 

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16名の渓流アングラーの方に、お気に入りの渓流ミノーを紹介していただいてます!ぜひ紙面でご覧ください!!↓↓↓

 

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