ご紹介するのは大分県津久見市津久見の磯でねらえる「メジナとクロダイ」です。メジナの個体数が多いとのことで有名ですが、クロダイも豊富に生息しています。
メジナとクロダイの豪華2点セット
レポート◎高崎冬樹
この記事は『つり人』2020年6月号に掲載したものを再編集しています。
高崎冬樹
昭和35年生まれ。神戸市北区在住。得意な釣りは磯のグレ釣り。友釣り歴は30年以上だが、ここ数年はご無沙汰……。フリーのライター・カメラマン・編集者
メジナの隠れた名所
大分県の磯釣り場で全国的に有名なのが佐伯市に位置する鶴見と米水津。どちらもメジナの数がとても多くてよく釣れる場所であることからハイシーズンには釣り客や釣り大会で賑わいを見せる。しかし、鶴見や米水津に匹敵する釣り場が大分県には複数ある。米水津の南の深島、鶴見の北の蒲戸、そして蒲戸の北に位置する津久見だ。
津久見の磯は長目半島先端から、四浦半島先端の間にある。半島の先端部は潮通しがよいことから豊富な種類の魚の回遊があり、この海域では特にメジナの数がとても多い。メジナの数も型も特に期待できるのが四浦半島先端周りの磯で、当たり年には大分県内のどの磯よりもメジナが釣れることは地元民の間ではよく知られている(梅雨時期には30〜40㎝のメジナが入れ食いになることも珍しくない)。
3月26日には良型クロダイが数多く釣れた(I Gマリン提供)
そんな津久見の磯が全国的に知られていない理由は、大規模な釣り大会をするには鶴見や米水津に比べて釣り場が少ないことと、毎日瀬渡ししてくれる船宿がなかったから。そんなエアポケットと言える釣り場に、今年から渡船「IGマリン」が開業した。「IGマリン」を操船するのは、メジナ釣り名人としてテレビや雑誌で活躍する猪熊博之さんだ。
今季、大型メジナが数多く釣れた「クズシ岩」
津久見湾のシンボルである白石灯台
四浦半島のすぐ先には、保戸島がある
「私がメジナ釣りを始めたばかりの20代のころに、毎週通っていたのがこの海域です。私自身がメジナ釣りの基を学んだ釣り場で、もっとメジナ釣りを上手くなりたい、もっと楽しみたい釣り人の皆様のお役に立てればと思います」とは猪熊さん。
「I Gマリン」船長の猪熊博之さん。第30回G杯グレチャンピオン(2011年)で、雑誌やテレビで活躍する磯釣りファンだ
大型クロダイ頻発中!5月からはメジナ開幕!
春の津久見の磯で人気のターゲットはクロダイだ。この時期の津久見は年無しクラスの実績が非常に高く、自己記録更新をねらって釣行する釣り人がとても多い。釣り方としては遠投の底ねらいが基本。また、付けエサはオキアミ以外に練りエサを持っておくのも必須だ。練りエサはエサ取りにとても強いだけでなく、オキアミを使った場合よりもサイズアップする傾向が強い。他にコーンなども加えて、たくさんの種類の付けエサを持参するのが釣果アップのキモになる。IGマリンでは豪華商品をそろえたクロダイ釣り大会を開催中(5月31日まで)なので、この機会にチャレンジしてみては?
3月22日、3月から良型クロダイがよく釣れ始めた(IGマリン提供)
この時期の津久見ではクロダイ以外にもアジがよく釣れるようになる。アジは港近くの沖波止などで30〜40㎝がよく釣れている。津久見のアジはブランド魚である「関あじ」に劣らない美味しさで、沖釣り以外で春にこのサイズのアジが釣れる場所は大分県内でも極めて希少だ。
3月22日、良型クロダイを手にした釣り人(IGマリン提供)
5月の連休ころからは潮どおしのよい釣り場でメジナが釣れ始める。メジナの数が特に多い釣り場なので、数釣りを存分に楽しめるだろう。釣り人の夢とロマンが詰まった津久見の磯へ、釣行してみてはいかが?
イチオシギア
マルキユー『グレパワーV9スペシャル』
メジナ釣りの定番である配合エサ、『グレパワーV9』をベースにしてさらに集魚力をアップ。マルキユー独自のフェロモン系特殊誘引剤『ウルトラバイト・アルファ』を配合。また、高比重のタブレットを配合しているので、深場でも付けエサと同調しやすい。
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釣具スーパーイヴ戸次店
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問合先=☎097・597・1091