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編集部2021年11月22日

寒タナゴ挑戦記 埼玉県/さいたま市、富士見市びん沼川編

タナゴ 河川・湖の釣り 埼玉 魚種別釣りガイド

本格的な冬の訪れとともにシーズンインを迎える寒タナゴ釣り。うっすらと婚姻色をまとったオカメタナゴはまるで宝石のようだ。3人のタナゴフリークがホソの宝石を捜しに枯れ野へ。

寒に味わう至福のひと時思い出の釣り場で寒タナゴ

レポート◎大沢健治

この記事は月刊つり人2020年2月号の記事を再編集しています

春~秋は在来タナゴを追いかけているが、この時期になると、オカメタナゴがメインターゲット。友人の案内で琵琶湖周りの小河川へ向かった。

 

大沢健治

埼玉県日高市在住。釣り歴は40年。小学生に上がる頃には近所の川や沼での雑魚釣りをはじめる。釣り好きがこうじて大手釣り具チェーンに就職。20年以上勤務していたため幅広い釣りをこなす。『全日本暇人協会』所属

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ヤマベは高活性なのだが……

 12月に入ると寒さもいよいよ本番といったところで、私の暮らす埼玉県も霜柱が高く伸びる日が増えた。12月4日、私の幼少期の遊び場だったびん沼のようすを久々に見に行った。この日は無風、晴天で気温も上がり、上着を脱ぐほどの好天に恵まれた。午後2時から何ヵ所かポイントのようすを見てまわるが、タナゴファンは見かけるものの、県外からの方はそれほど釣果に恵まれず、地元の常連さんがポツポツと釣果を伸ばす状況だ。一筋縄ではいかないような状況が伺えた。

tanago02 (2)連動シモリウキ仕掛けでアシ際をねらう

 気温の上昇とともに水温も上がったようで、岸際にはヤマベの稚魚が高活性で群れをなしていた。その群れの中にオカメが小さな群れで混じる感じで、ねらって釣るには繊細さが要求される状況だ。

 とりあえずようす見でサオをだしてみる。案の定、ヤマベの稚魚のアタリに翻弄された。ひったくるようなヤマベのアタリの中、時おり混じるそれとは違ったアタリ。ようやくオカメが掛かってくれた。掛かってくれたことはありがたいのだが、それにしても効率が悪い。5尾ほど釣ったところで、後日改めることにした。tanago02 (6)アシ際をねらってみるとヤマベの活性は高いのだが、タナゴの反応はイマイチだった

 日を改めた12月7日、再度ビン沼に足を延ばした。この日は前回と打って変わって、この冬一番の寒い1日になった。午後2時になっても車の外気温は7℃と低い。水温も急激に下がったはずだ。前回ようすを見ていなかったポイントを観察しながら向かったが、これといってよさそうな場所を見つけることはできなかった。ポイントに着くと、あれほどいたヤマベの稚魚たちも浮いていない。ようすを見ても小魚の姿はごくわずかであり、厳しそうだ。水深40cmほどのアシ際にとりあえず仕掛けを入れてみる。数投目にアタリがあったがクチボソだ。

 その後何尾かクチボソが続き、その後は前回悩まされたヤマベ。なかなかタナゴが掛からない。それでも粘っていると15 分ほどしてようやく待望の1尾目。その後、連続で掛かることはほとんどないものの、ポツポツと掛かり出し、釣れたタナゴに癒やされた。釣り始めて1時間ほど経ち、午後3時を回るとタナゴの活性が少し上がったのか、ペースがよくなってきた。午後4時までサオをだしたが、何とかタナゴ釣りが成り立ったかと思い納竿とした。

 

tanago02 (8)最初の1尾を釣るまでに苦労したが、その後はポツポツだが掛かるようになった

tanago02 (9)短時間であったが、充分に楽しめた

市販品でも充分に楽しめる

 

tanago02 (5)サオはダルマ『タナゴ道 軟調68』。しなやかな調子が気に入っている

 

tanago02 (4)使用した仕掛けはすべて市販品。クオリティーが上がってきているので、これで充分に楽しめる

 この日のサオはダルマ『タナゴ道 軟調68』。グラス製で穂先だけが適度に入る調子でしっかりと作られている。ミチイトはポリエステルの0.3号、市販のタナゴウキ、市販のイトウキにハリはがまかつの『極タナゴ』やオーナーばりの『魅玄タナゴ』などハリ先の短いものを使った。量販店でも揃うような仕掛けだ。最近では市販のものでも充分タナゴ釣りが楽しめるようになった。ポリエステルは他のイトに比べて強度は劣るものの、張りがあり絡みにくく、アワセも早くなる。強度がそれほど必要ないタナゴ釣りには向いている。ウキも市販のものでなるべく小さいものを選べばこの時期でも通用する。またハリにおいても、ハリ先が短いものが市販品として売られるようになり、新仔と呼ばれる小さいタナゴも比較的釣りやすくなった。もちろん手研ぎのハリほどのスペックはないが、気軽にタナゴ釣りを楽しむには向いている。板オモリも市販のもので一番薄い厚さ0.1mm。微調整の必要なタナゴ釣りには必須アイテムだ。

 

tanago02 (3)バケットマウスを合財箱代わりに使っている

tanago02 (11)この日使用したエサはマルキユー『タナゴグルテン』

 この日使ったエサはタナゴグルテン。付属のスプーン1杯分のエサを作り、できたものに小豆大ほどのマヨネーズを練り込む、こうすることで手にエサが付きにくくなる。さらにエサを手水で柔らかくして使用する。ちょっと柔らかすぎるくらいに仕上げたほうがタナゴの寄りもよく、ハリ先に小さく残りやすい

 大規模な調整池化の工事が行なわれ自然環境も大きく変化したびん沼だが、ここ数年でタナゴが復活し定着した。その復活は有志の方たちの努力なくしては語れない。タナゴ釣りが楽しめる状態までになった貴重な釣り場だけに、大切にしたい。

 

tanago02 (10)ここ数年復活してきたびん沼のタナゴ。楽しんだ後は優しく水に返してあげたい

 

tanago-tackle02

 

◆びん沼川

交通●首都高速5号池袋線・浦和南を降りて直進。県道57 号、県道155 号、県道113 号でびん沼へ

 

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