「道具がシンプル。それがテンカラのよさです」そう語るのは群馬県吾妻郡在住のテンカラ名手、小林和則さん。オフシーズンは管理釣り場でもテンカラを楽しむ。揃える道具はたったの4つ。サオ、メインライン、ハリス、毛バリである
道具立てはシンプル!サオ、メインライン、ハリス、毛バリの4つ
写真と文◎編集部
この記事は月刊つり人2022年2月号の記事を再編集しています
「道具がシンプル。それがテンカラのよさです」そう語るのは群馬県吾妻郡在住のテンカラ名手、小林和則さん。オフシーズンは管理釣り場でもテンカラを楽しむ。揃える道具はたったの4つ。サオ、メインライン、ハリス、毛バリである
キャスティングについて
テンカラのキャスティングは難しくない。特にフライラインを使えば多少の風が吹いていても問題ない。
「キャスティングの基本といわれる動作は、時計の針でいえば10時(2時)と12時の角度でサオを振る方法です。ただこれを意識しなくともサオのしなりとイトの重さを使って飛ばすということを頭に入れておけば、すんなりと投げられるでしょう」と小林さん。イトをピンと張ったきれいな状態で投げることができたらよいのだが、そこまでシビアに考えなくとも魚は釣れるので安心だ。
大芦川F&Cフィールドビレッジは広々としたバックスペースが取れる。池の中心部では1日を通じてライズが多かった
ラインの変化でアタリを取る
大芦川F&Cフィールドビレッジは水がクリアであることが多い。だから毛バリを水面下に沈めてもサイトの釣りができる。この日は中層よりも表層付近でのアタリが多く、偏光グラスをかけて水面下を注視すれば毛バリを食い込む魚の姿が目視でき、サイトフィッシングを存分に楽しめた。
サイトでアタリが取れなくても、ラインの変化で小林さんはアタリをとらえる。
「フライラインは見やすいですから。ラインが水中に引き込まれたり、ヨレが伸びたときに合わせるんですよ」
メインラインのヨレが少し張ったら合わせる。フライラインは視認性が高く変化がわかりやすいのもメリット
記者がそんな説明を受けていると「はよ釣れやぁい!」とヤジを飛ばす親父がいる。それは弟子のようすが気になって来たアユ釣り名手の野嶋玉造さん。小林さんは野嶋さんを「親方」と言って慕う関係である。近年はこの管理釣り場がお気に入りで小林さんと一緒によく訪れ、テンカラザオを振っている。
小林さんが「親方」と慕うアユ釣り名手の野嶋玉造さん。最近はこの釣り場で弟子と一緒にテンカラ釣りを楽しんでいる
「和気あいあいと楽しめるのも管理釣り場の魅力ですよ」と小林さんが話してくれたその瞬間にヒット! サオをグンッと引き、後ろに下がる。イトの長さが決まっている分フットワークでカバーして魚とのやり取りをする。魚を岸際まで寄せられたら手でメインラインを手繰り寄せてキャッチ。
手軽に始められる管理釣り場のテンカラ釣り。ルアーとの二刀流スタイルで楽しむのもありだ。
モスグリーンのエッグフライは藻かペレットか卵か…何に見えているかはわからないが魚たちが奪い合いをするほど人気
取り込み方
①サオを立てて魚を岸に寄せる
②メインラインを手でつかむ
③あとは手繰り寄せてタモですくう
大芦川F&C フィールドビレッジ
●住所:栃木県鹿沼市下沢1037
●☎︎:0289・63・5678
●営業時間:7 ~ 17 時(季節変動あり。ナイター営業はコロナ禍により中止)
●料金:大人(高校生以上)1 日券4300 円、半日券3200 円、15 ~ 17 時券2300 円女性(高校生以上) 1 日券3300 円、半日券3100 円、15 ~ 17 時券2100 円親子券(大人+小学生以下)1 日券6300 円、半日券4300 円、15 ~ 17 時券3300 円男女ペア1 日券6500 円、半日券3200 円、15 ~ 17時券2300 円
●交通:北関東自動車道を都賀IC で出たら、右折し、大芦川沿いを上流に向かって30 分進むと到着
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