ご紹介するのは千葉県の利根川右岸に広がる木間ケ瀬周辺のホソです。大小さまざまに広がる網目状の水路でタナゴ釣りを楽しみましょう!
徳島県で「サヨリ」の入れ食いを堪能しませんか?
レポート◎高崎冬樹
この記事は『つり人』2020年5月号に掲載したものを再編集しています。
高崎冬樹
昭和35年生まれ。神戸市北区在住。得意な釣りは磯のグレ釣り。友釣り歴は30年以上だが、ここ数年はご無沙汰……。フリーのライター・カメラマン・編集者
ウキ釣りで型揃いの入れ食い堪能!
徳島県の堂浦といえばウチノ海、小鳴門筋に浮かべたヤカタ(屋根付きイカダ)やカセからのクロダイのカカリ釣りが有名だが、秋口から春の連休のころまでサヨリ釣りが楽しい。
通常、水温が高い初期は小型もまじって、長さがあっても体高がなく細い魚が多いが、冬場から春先にかけては丸々と太ったサヨリが釣り人を楽しませてくれる。
レギュラーサイズは30㎝強。同じ30㎝でもシーズン初期はスリムだが春先の個体は丸々している
例年だと30㎝強を中心に、20㎝そこそこで細い、いわゆる「エンピツサイズ」もまじることが多いが、今シーズンはエンピツが皆無で、釣れるのは納得サイズばかり。
釣り方はウキ釣りだ。米ヌカにアミエビをミックスし、海水でかなり軟らかく溶いた寄せエサを撒いて、サヨリの群れを足止め。よい日に当たると寄せエサに群がるサヨリの群れが海面下に見えて、矢引ほどの浅いウキ下で入れ食いになる。
寄せエサにはアミエビと米ヌカを多めの海水で溶く。チヌのエサのよう練ってしまうと早く沈みサヨリのタナが深くなる。アミエビのレンガ3㎏の半分に細川渡船備え付けのタライにヌカを適量入れて半日分
ハリに刺すのは生オキアミのS サイズ。本来なら関西で「サシアミ」と呼ばれる大粒アミエビがよいのだが、不漁のせいかここ数年出回らないのだそう
アタリを取るヘラウキの上にフリー( 全遊動)で飛ばしウキをセットし風対策
「今年はサイズがいいんですけど日ムラがあるようなので……」と、ひょっとしたら、さびしい釣果になるかもしれないと高橋さんは心配する。しかし、それ以上に週間天気予報の雨マークと風が気にかかる。
誘いよりもこまめなウキ下調整
3月8日の日曜日。予報どおり朝から本降りの雨。堂浦・細川渡船さんの乗り場に集まったメンバーは9人。人数こそ少ないが、そのなかにはメジナ釣り名手で全国的にも有名な山元八郎さんの姿も。そう9人は9人でも腕達者ばかり。お昼前には雨も上がる予報なので検量タイムが楽しみだ。
ポイントはサオ下から少し前に作る。係留してある船の沖まで遠投する必要はない
本降りの雨に北風も強い。午前6時過ぎ、ウチノ海に浮かぶヤカタに上がった高橋さんは磯ザオを手に取った。「天気がよくサヨリが釣れるタナが浅い場合はノベザオ(渓流ザオ6m)で釣るほうが手返しもよく面白いのですが、ここのところサヨリのタナが深いと聞いていますし、何せこの風ですから」というのが、その理由。アタリを取るヘラウキの上には飛ばしウキをフリーでセットし仕掛けさばきに気を配る。
ウキの頭と潮上に寄せエサを撒いてウキ下2ヒロで釣り開始。「特に誘いは必要ありません。それよりもウキ下の調整をこまめにするのがコツです」と高橋さん。アタリの出方やハリ掛かりのぐあいでウキ下を深くしたり浅くしたり。感度がよいヘラウキがツンと入った瞬間に掛け合わせ。ウキ下が合っていないとアタリが出ないし、出ても不鮮明な場合が多い。食い上げしてヘラウキがペタンと海面に寝てしまう場合はウキ下が深すぎるのだ。
午前中はアタリも少なく、午前10時ごろまでに3尾とふるわなかったが、雨も上がったお昼前からは好調にサオが曲がり、午後2時までで38尾の釣果になっていた。サイズも30㎝平均。大きいものは35㎝で丸々太っている。
「型そろってますねえ。エンピツいないです」と高橋さん
大会では7200g、73尾を釣った松野隆さんが優勝。サイズでは山川和也さんが釣った38.5㎝がダントツで大もの賞ゲット。「条件がよければ百数十尾釣れることもありますよ」と高橋さん。気合いを入れて3ケタ釣果目指すもよし、のんびりウチノ海、小鳴門筋に浮かんで休日を過ごすのもサヨリ釣りならではの楽しみだ。
山元八郎さんは52尾、4.81㎏で第4位だった
優勝した松野隆さん。トレイ1つでは乗せきれない73尾
食べて美味しいサヨリ。刺身に天ぷら、干物に骨せんべいもイケる。写真は山川家、この日の夕食。プロの仕事!? 目にも美味しいサヨリの造り盛り
イチオシギア
たかはし釣用品×オーナーばり『速攻サヨリ』(バラバリ)
小アタリをすかさず掛け合わせるサヨリのウキ釣りで、非常に掛かりがよい鋭いハリ先を持つのが特徴。残念ながらオーナーばりからはイト付き(ハリス45㎝)でしか市販されていないため、たかはし釣用品では特別にバラバリを独自で小分けして販売している。
たかはし釣用品
住所=徳島県徳島市南内町2丁目6
営業時間=8時半~20時
定休日=不定休
問合先=088・622・4978
◆釣り場情報
交通●神戸淡路鳴門自動車道の鳴門北IC から県道11 号を鳴門市街方面へ。小鳴門橋を渡って撫養町大桑島信号を左折
渡船●細川渡船(☎ 090・3180・3960)サヨリ釣り料金はカセ4500 円、ヤカタ4000 円