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編集部2022年5月18日

神奈川県/城ヶ島・水っ垂 三浦半島で見つける穴場 シケ日に輝く 小磯のクロダイ その3(最終回)

全国おすすめ釣り場 神奈川

都心から1 時間で本格的な磯釣りが楽しめる三浦半島。休日になるとメジャー釣り場はよほどの悪天候でない限り満員御礼となってしまう。そこで三浦をホームグラウンドにするベテランの穴場捜しを拝見!

穴場を見つける思考法

写真と文◎上坂哲史

こちらの記事は月刊『つり人』2021年6月号に掲載したものをオンライン版として公開しています。

冬の終わりから春の始まりにかけては海の中が大きく変わろうとするタイミング。 産卵のため捕食のため岸寄りに集まるターゲットの数と種類が増える。 そしてこれから初夏にかけてますます身が美味しくなる魚もいる。 適度なキープで海の恵みを美味しくいただきます!

 

 

いざ穴場へ!

 原田さんが見つける穴場を前述の要素に照らすと、「しょぼい場所」「条件を選ぶ場所」の2つが大半だ。長井の タテノ島( 58 ページ参照)では干潮時 に底が干上がってしまうような溝でク ロダイを数釣ったこともあるし、漆山港脇の小磯、長井界隈の漁港が釣り禁 止になる前は、港内の船揚場など地味 な場所で大釣りしたこともある。01-May-17-2022-04-13-16-02-PM

城ヶ島の北面(三崎港向き)に位置する水っ垂は南西の風が避けられる。 海底が丸見えの浅場ながら、そのポテンシャルは高かった

このほかにも、和田長浜、矢作、小 網代湾、油壺湾、諸磯、城ヶ島、宮川、 毘沙門、剱崎、間口、大浦、雨崎など は穴場の宝庫。どのエリアにも一級ポ イントなるものが存在し、多くの人は そこへ入りたがるが、そこから少し離 れた所にオイシイ場所があることも少 なくないのである。

 穴場を求めて原田さんと出かけたの は、三浦半島の最南端・城ヶ島である。 この日は最大風速 12 mの南西風が吹き荒れていた。南に開けたポイントが大 半の三浦半島では、釣行を諦めるレベ ルの大風である。穴場云々の前に、まずこの南西風をかわすことが最大のミッションとなった。

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城ヶ島東の横綱釣り場である潮見・安房崎もウサギが飛ぶ。この岬を北側に回り込んだ釣り場が水っ垂

 

三浦半島にも、どうにか南西風を避けられる場所はいくつかある。小網代 湾、油壺湾、雨崎などが候補に挙がっ たなかで城ヶ島を選んだのは、数日前 に三崎側の護岸でクロダイが釣れたと の情報があり、城ヶ島周辺に乗っ込み の個体が入っていると判断したからで ある。

 有料駐車場から島の北側に位置する 「水っ垂」の磯に入った。背後の崖が 南西風を和らげてくれるため、ここな らどうにかサオをだせそうだ。駐車場からの歩行時間は約 15 分。近いとはい えないが、 50 代前半の衰え始めた身体 であっても、体力的にしんどいという 行程ではない。 水っ垂のメイン釣り座は、こんもり とした大きな岩場である。しかし原田 さんがバッカンを置いたのは、そこか らさらに奥まった所にあるワンドの出 口付近。潮が引いている時間帯のみ先端に出られる細長い岩場である。 「本来の釣り座からはポイントとなる 砂地まで遠投する必要があるうえ、ポ イントが広くてねらい所を絞りづらい んです。ここは足もとからストンと落 ちていて足もとからポイントになりま す。ミチイトが風に食われる強風下で は、できるだけ近くにポイントを設定 したいですからね。溝や沈み根の位置 がよく見えて、ねらい所を絞りやすいのもこの釣り座が好きな理由です」

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南西の爆風が吹き荒れて城ヶ島の南面 (沖向き)はご覧のような大シケ

 

潮が上げるまでの短時間 でカイズをゲット!

釣りを始めてみると、時おりフグが邪魔しにくる程度で、エサ取りはさほど多くない。風は相変わらずで、風裏 の水っ垂にも帽子が飛ばされそうにな るくらい回り込んでくる。

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普段は波静かな水っ垂だが、この日はウネリによってかなり海面がざわついていた。クロダイねらいとしては好 条件だが、潮が上げてくると足もとま で波が這い上がってくるはず。おそらく満潮を迎える夕方までこの釣り座にはいられないだろう。時間はない。

我慢の時間が続いていた午後2時過 ぎ、ようやく原田さんのサオが曲がっ た。しばしのやり取りの後に海面に姿を現わしたのは、乗っ込み期としては 少々控えめなカイズクラス。しかし、 どこも釣りにならないであろう強風下で得た釣果は、値千金である。02-May-17-2022-04-13-15-48-PM

水っ垂の水深は3m前後。右に見える「潮見」は少し投げただけで6m以 上の水深があり、ナギであれば潮見のほうが明らかにポイントとしての格は上である。潮見でサオをだせるような 陽気であれば、あえて水っ垂でサオをだす人はまずいないだろう。

もちろんこの日の潮見は強風で釣りができる状態ではなかったのだが、B 級釣り場とされる水っ垂に入り、そこ の最奥にある浅い場所でカイズを釣りあげた。一級釣り場の陰で見過ごされがちなしょぼい場所が、外海が荒れた 日に良質のクロダイポイントに変貌した好例である。p-052-055-miura-anaba-ms-

 

●問合先:一休フィッシングセンター(☎︎ 046・882・5419) ●交通:横浜横須賀道路・衣笠IC から三浦縦貫道路・林 入口を左折しR134、県道26 号を経由して城ヶ島方面へ。 有料の城ヶ島大橋を渡り、有料駐車場へ

 

 

 

 

 

 

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