冬の終わりから春の始まりにかけては海の中が大きく変わろうとするタイミング。 産卵のため捕食のため岸寄りに集まるターゲットの数と種類が増える。 そしてこれから初夏にかけてますます身が美味しくなる魚もいる。 適度なキープで海の恵みを美味しくいただきます!
水面炸裂を求めて。田園を巡るナマズトップゲーム
写真と文◎編集部
こちらの記事は月刊『つり人』2021年7月号に掲載したものをオンライン版として公開しています。
ナマズは全国各地の河川や水路に生息し、70㎝近くまで成長する。夜行性のイメージが強いが明るい日中でも充分に釣れる魚だ。ルアーでねらう場合、一番面白い釣り方はトップウォーター(水面上)の釣り。水面が突然炸裂し、自分が操作するルアーが襲われる様子を見ればハマってしまうこと間違いなし!釣り場も郊外の支流や用水路となっており、散歩がてら近場で楽しめるのもナマズゲームの魅力だ。
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ルアーチューンも楽しみのひとつ
ナマズゲームの魅力は他にもある。ルアーのチューニングだ。谷中さんの場合は、ルアーとフックの接続に使うスプリットリングを2個連結させている。こうすることでフックの自由度が上がり、フッキング率の向上につながるそうだ。さらにフックにはラバースカートを装着することで水と一緒にフックが吸い込まれやすくしている。これらのチューンは人によってさまざま。自分好みにルアーをいじって思い通りに釣れればさらに面白い。谷中さんはほかにも腹側にブレードを付けてアピール力を高めたりしている。
また、ナマズゲームをする際はフックの種類に注意したい。通常のルアーについているのはトリプルフックで、口の中で上顎と下顎にフッキングすることが多くなる。その場合、口が開かず、ハリを外すことができなくなってしまうのだ。不要なダメージを与えないためにもトリプルフックの使用は控えたい。ダブルフックがおすすめでウィードやゴミも回避しやすいのでナマズゲームにピッタリ。
フックにラバースカートを装着することにより、フックをナマズが吸いやすくしている
ブレードを装着することによりアピールが増す。また、ブレードの抵抗が生まれるのでゆっくり巻きやすくなる
コイを探せ!
ナマズの活性を左右する一番の要素は水温。谷中さんによればトップウォーターの釣りが成立する目安は15℃以上で、20℃以上になれば高活性となるそう。この日は天気もよく、高活性を期待したが、釣り始めても反応がない。谷中さんが水温を計測すると14℃。
どうやら夜中の雨の影響で水温が少し下がったようだ。とはいえ晴れていて日差しは強いので時間が経てば水温も上がり反応も出てくるだろうと予想し、釣り歩いていく。水深の浅い水路を覗くと産卵のために上ってきたのかコイが確認できた。
コイが浅場でハネていた。この周りにもナマズがいる可能性は充分にある
ナマズはコイと同じエリアにいることが多いため、ナマズ探しはコイ探しでもある。時にはコイの群れの中に混じっていることもあるほどコイとの親和性は高い。コイを見つけたらその周辺はナマズが潜んでいる可能性があるので丁寧に探りたい。
トップウォーターに反応がよい水深はひざ下がベスト。ナマズは基本的に底に張りついてエサを待っているため、深くなればなるほど水面での音や振動が伝わりにくくなる。すると、ルアーに気付くのが遅れてポイントを離れてしまったり、そもそも気付かなかったりして釣れにくいのだ。しかし、濁りの入った水では水深はわからないことがほとんど。どんなポイントをねらうのが効果的なのだろうか。
水深30cm 程度の場所にも意外とナマズは居る。底が見えるときは観察するのも面白い
次回は 釣るべきポイントをご紹介!
埼玉県/幸手市 ナマズのトップウォーターゲーム その3(全3回)