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編集部2022年5月24日

東京都/旧江戸川 ハードルアーで釣る河川のクロダイ(チヌ) その2(全3回)

クロダイ-川 魚種別釣りガイド

「旧江戸川では季節を問わずクロダイが釣れます」と言う加藤さん。使いこなすルアーはプラグやメタルのハード系がほとんど。それはなぜか? 根が荒い釣り場でクロダイが口を使うレンジのキープ、スピードの調整をしやすいからだ。そしてなんと、この大都市河川で60cm オーバーも手にしている。ロクマル、いや70cm という衝撃の魚を夢見て使うハードルアー。その使用法に迫った。

流れのある河川でクロダイ(チヌ)を釣るには、ハードルアーが有利!

写真と文◎編集部
こちらの記事は月刊『つり人』2021年8月号に掲載したものをオンライン版として公開しています。

「旧江戸川では季節を問わずクロダイが釣れます」と言う加藤さん。使いこなすルアーはプラグやメタルのハード系がほとんど。それはなぜか? 根が荒い釣り場でクロダイが口を使うレンジのキープ、スピードの調整をしやすいからだ。そしてなんと、この大都市河川で60cm オーバーも手にしている。ロクマル、いや70cm という衝撃の魚を夢見て使うハードルアー。その使用法に迫った。

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加藤 光一(かとう・こういち)
1973 年生まれ、山口県の周防大島出身。現在は東京湾奥のクロダイを一年中ねらい、厳寒期を除くほとんどの場面でハードルアーを使う。ほかにもテナガエビやウロハゼなどの小もの釣りも楽しんでいる

リーダーはこまめにチェック

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 加藤さんは旧江戸川で70㎝のクロダイも想定したハード仕様と、オールマイティーなミディアム仕様の2種のタックルを用意し、この日はミディアム仕様を手に取った。ロッドはどれもロックフィッシュ向けに作られたメガバスの礁楽シリーズ。エリアも使うルアーもシーバスに似ているはずだが、加藤さんはシーバスロッドを使わない。

「シーバスロッドはクロダイの釣りにはティップが少ししなやか過ぎてクロダイのアタリとボトムコンタクトの違いが分かりにくくなってしまうことが多々あります」

 クロダイの大小さまざまなアタリは張りがやや強いほうが分かりやすいのだ。とりあえず手持ちのロッドで始めるというのであれば8~9フィートでML クラスのシーバスロッドがおすすめとのこと。長いほうがロッド操作で根掛かりを防ぎやすい。

 スピニングとベイトのどちらも使っているが、どちらかが特段有利ということはないというのが加藤さんの持論だ。ただし、スピニングリールはレバーブレーキタイプを使っている。大型がヒットした時、突っ込まれたり、流れに乗られたりするが、ドラグだけでは単純にイトが出ていくだけで駆け引きができないままクロダイに主導権を持たせてしまう。ドラグをきつめに締めた状態で、レバーブレーキで対応することで突っ込みを抑えたり魚の頭をこちら側に向けたりということが可能になりファイトが有利になるのだ。ベイトリールでも同様でクラッチを切ったりしてファイトを行なえばレバーブレーキと同じような効果が望める。さらにドラグをきつめにしていることでフッキングもよくなるそうだ。

 この日使用したタックルではPE1号にフロロカーボンの4号もしくは5号を選択。万全を期すため、加藤さんはリーダーを頻繁にチェックしており少しでも擦れて毛羽立っていればその部分を切ってルアーを直結していた。フックは基本的にトレブルを使い、フロントとリアの両方に付けている。当然フロントフックを外したほうが根掛かりは少ないが、腹側のフックにフッキングすることも多いので加藤さんはフロントフックを付けたままにしている。

kurodai-hard (11)リーダーに毛羽立ちが見えたら即結び直す。いつ来るかわからない大ものに向けて準備は万全を期したい

バイブレーションが万能

 ハードルアーには種類がたくさんあるが、クロダイにはどれが効果的なのだろうか。加藤さんが重要だと考えているのは、レンジ、スピード、アクションの3要素。この3つをその時の状況に合わせることができればどのルアーでも釣れるという。

「どういった状況でも使いやすいのはやはりバイブレーションです」

 シンキングでレンジを合わせやすい、早巻きからスローリトリーブまで対応、激しくアクションさせることも全く動かさないこともできるバイブレーションは初心者にもおすすめだ。

kurodai-hard (7)この日のファーストヒットは樹脂バイブレーションのビラン70。敷石の切れ間に沿ってクロダイが回遊しているとイメージしてルアーを通すとヒット

 しかし、クロダイが釣れるのはそれだけではない。他にもシャッドやブレード系、クランクベイトでも釣ることができる。

 ミノーやシャッドはリップにより潜っていくタイプ。フローティングタイプもあればシンキングタイプもある。潜行深度はリップの長さやルアーによって異なるが、基本的に水深が深い場所は不向きだ。一方でバイブレーションでは出しにくい左右への動きが出せるのが特徴となる。また、軽量なので流れに乗せてフラフラと泳がせる時でも使いやすい。

kurodai-hard (8)●シャッド(上2つ)
リップの長さで潜行深度が変わる。左右の動きが出せるのが特徴
●バイブレーション(下2つ)
シンキングであらゆるレンジをトレースしやすい。素材は樹脂のほかに鉄板でできたものもある

 ブレード系はかなりアピール力が強いが、スレやすい。高活性の魚をラン&ガンして釣っていく時は手返しよく探れるだろう。バイブレーション同様に水深が深くても使えるのもよい。

kurodai-hard (9)●ブレード系
金属製のブレードが付いていてフラッシングと波動を生み出す。よく釣れるが、スレやすいのが難点

 クランクベイトは魚の活性が高めでブリブリとした強い水押しが有利な時に使う。フローティングであればリーリングを止めれば浮き上がるので根掛かりも回避しやすい。

kurodai-hard (10)●クランクベイト
ブリブリとした強い波動が特徴でハイアピール。活性が高い時に使いたい

 いずれのルアーも5~8cmがおすすめで、カラーはグリーンゴールドやチャートが釣果も安定しているとのこと。シルエットで見せたい時はブラック、水が澄んでいたり、魚がルアーのフラッシングを嫌う場合はクリアや艶消しが効果的なことが多い。

次回はねらい方やねらう場所についてご紹介します!

▶︎▶︎▶︎ 「東京都/旧江戸川 ハードルアーで釣る河川のクロダイ(チヌ) その3

 

 

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