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編集部2022年5月31日

【仕掛け】フリーリグチニングのはじめかた丨おすすめのワームやシンカーについても解説

クロダイ-海 魚種別釣りガイド

淀川周辺のチニングで年間2000尾をコンスタントに釣る男がいるらしい……。複数のチニングエキスパートからたびたびそのアングラーの話を聞いていた。チニングでフリーリグを使うパイオニアでもあるという。連絡をとり釣りに同行して見えてきたのは、磨き上げられたフリーリグの操作方法と、クロダイ(以下、チヌ)という魚を知ることへの尽きない探求心だった。

壁際のボトムバンプと広範囲を探るただ巻き、「年間2100尾の男」が操る秘密のフリーリグ

写真と文◎編集部
こちらの記事は月刊『つり人』2021年8月号に掲載したものをオンライン版として公開しています。

淀川周辺のチニングで年間2000尾をコンスタントに釣る男がいるらしい……。複数のチニングエキスパートからたびたびそのアングラーの話を聞いていた。チニングでフリーリグを使うパイオニアでもあるという。連絡をとり釣りに同行して見えてきたのは、磨き上げられたフリーリグの操作方法と、クロダイ(以下、チヌ)という魚を知ることへの尽きない探求心だった。

 

チニングにおけるフリーリグのメリット

freelig-tinu (3)169①シンカー先行で飛ぶため飛距離が伸びる。同じ理由でフォールスピードが速く、ボトムバンプさせる際にチヌの本能を刺激しやすい

②テキサスリグと比べた際、シンカー形状や重さを変更することで「底とのタッチ感」( シンカーの突っかかりやすさ) を調整しやすい。スルスル抜けてスピーディーに探るほうがいいときと、コツコツ突っかかってスローに引いたほうがいいときがある

③シンカーストッパーでシンカーを固定しているので構造的にはジカリグと非常に近いが、スプリットリングなどのパーツを介していない分フッキング時のパワーロスが少ない。結果的にチヌのアゴを深く捉えやすい

もりぞーさんの仕掛けセッティング

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①シンカーストッパー

 試作品を使っている。シンカーの遊動幅はゼロでOK。完全フリーにするとシンカーの着底から大幅に遅れてワームが落ちることになり、チニングにはあまり向いていないともりぞーさん。

「バスや根魚は目線が上を向いているのでワームが遅れてフォールすることが効くことがありますが、チヌは基本下を向いて捕食しているのでシンカーは遊動しないほうがいいです。また、チヌはシンカーにも興味を示しますから、シンカーとワームは近いほうがいい」。シンカーストッパーの締まり具合にもこだわりあり。「アクションのときはズレず、フッキングの際に適度にズレる」くらいが理想。ファイト時にシンカーとフックが離れたほうがチヌが首を振った際に遠心力が働きにくくバレにくいからだ

 

②バザーズワームシンカーTG ペアーリング

 当日はこのシンカーの7gと10 gの使用頻度が高い。棒型(フリリグSS)と比べて水の抵抗を受けやすいためボトムで跳ねさせたときにリグの移動距離を抑えやすい。また、適度にボトムで突っかかってくれるのもメリットになる場合が多い

 

③スティーズワームフックSS TR トレーラー#1/0

 フッキング率が高いハリを探して辿り着いたのはバスフィッシングのスピナーベイト用のトレーラーフック(メインのハリに追加で付ける補助バリ)だった。チヌはほかのフィッシュイーターと比べると口が小さくボトムでワームを食べるため、フックポイントがやや外向きなほうが掛けやすい。外向きだと伸びやすくなるため、線径がやや太めでパワーロスが起きにくいショートシャンクで……と探しているとトレーラーフックに行き着いた。ワームがズレないよう、16Lb のフロロカーボンをフライのタイイングスレッド(#310)で巻き付けてキーパーにしている。トレーラーフックが選択肢に入るのはもりぞーさんが極めて柔軟な証拠だ

 

シンカー形状の使い分け

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 シンカーは3つの形状を使い分ける。メインは中央のペアータイプ。根掛かりが激しかったり、より遠投したいときは右の棒タイプ(フリリグSS)を使用。今回出番はなかったが、増水時の流れに乗せてワームをドリフトさせたいときは左のバレットシンカーを使うこともある。

 

フックは2タイプを使い分ける

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 フックはストレートとオフセットタイプを使い分ける。ボトムバンピングにはストレート、ただ巻きにはオフセット(スティーズワームフックSS WOS ワイドオフセット#2など)を使う。

 

freelig-tinu (10)ただ巻き時はオフセットフックを使用。ハリ先は埋め込まない

freelig-tinu (24)壁際ボトムパンプ時のフックセッティング。壁際では根掛かりが少ないことが多いためフッキング率重視でこのようにハリ先を出して使っている

フリーリグ用のタックル

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●ロッド

シルベラードプロトタイプ20GSILPC-762ML-HS

 もりぞーさんは自身が監修したベイトタックルを愛用している。操作性と手返しのよさが理由。また、スピニングと比べて余分なラインスラック(イトフケ)が出にくいためラインテンションのコントロールが行ないやすい。ロッドはソリッドティップタイプ。穂先のみ軟らかく、シンカーがボトムに当たる際にソフトにコンタクトしつつ抜けてきてくれる。ベリー~バットは硬いのでフッキング時に深く刺しやすい

●リール

アルファスSV TW800XH

 もりぞーさんはポイントによってリールを使い分けていた。壁際を探る際はピッチングによる近距離戦になるため軽い力でも回転しやすい32mm スプールをもつアルファスSV TW800XH にし、ロングキャストしただ巻きする際はフッキング時に高速で巻き取れるジリオンSVTW1000XH(ギア比8.5:1 で34mm スプール)といった具合だ。いずれにせよハイギアの使用頻度が高いのはフッキング~ファイト時に有利だから

●ライン

メイン(PE):磯センサーSS + Si0.6 号

リーダー(フロロカーボン):タフロングレイトZ カスタム3.5 号1~ 1.5 ヒロ

ノット:FG ノット

 ラインは伸びにくくフッキングが決まり、なおかつ感度が高いPE 一択。ルアー用のPE ではなく磯センサーを使っているのは、水馴染みがいい適度に高い比重が気に入っているから。水中でのラインの軌跡が「釣れる感じ」になりやすいという。8本撚りではなく4本撚りのモデルを使っているのは、しなやかな8本撚りよりも適度に張りがある4本撚りのほうがライントラブルが少ないと感じているからだ

 

使用頻度が高いワーム

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●左上/クレイジーフラッパー2.8in

アピール力:大

●左中/シルバーウルフアーバンクローラー2.5in

アピール力:中

●左下/リトルスパイダー

アピール力:小

 「チニングのスタンダードはダブルテール系」というのがもりぞーさんの持論。アピール力の大小でこの3種類を使い分けている。取材時は中間のアーバンクローラーから入り、濁った場所ではクレイジーフラッパー、澄んだエリアではリトルスパイダーといった具合でローテーションしていた

●右/スイングインパクト3in

 爆風時は空気抵抗が少なく飛距離が伸びるシャッドテール系を使うこともある

 

カラーローテーション

 もりぞーさんは昼も夜もチニングを楽しんでいる。日中はグリーンパンプキン系がメインで、濁った際はグリパンチャートが効く。夜は赤やオレンジ系がよく釣れる実感があるという。エビミソレッドやスカッパノン、オレンジゴールドの使用頻度が高い

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次のページではねらい方について紹介します

▶▶▶「年間2100尾の男」に訊く!フリーリグでねらうクロダイ(チヌ)その3

 

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