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編集部2022年6月23日

ドラゴンをねらう。東京湾のテンヤタチウオ その3(全3回)

タチウオ 魚種別釣りガイド

パコンッという小気味よい音でルアーが吸い込まれる魅惑のトップゲーム。なぜトップウォーターなのか。そしてどうすれば多くのバイトを引き出し、フッキングに持ち込めるのか。そのA to Z をキャスティング新大宮バイパス店の石川さんに教えてもらった。

叩き続けるとアタリ連発?!

写真と文◎編集部
こちらの記事は月刊『つり人』2021年9月号に掲載したものをオンライン版として公開しています。

近年、東京湾の沖釣りで人気沸騰のタチウオ。これまではテンビン仕掛けの釣りやジギングが主流だったが、昨年ブレイクを果たしたのがテンヤタチウオである。大阪湾周辺で盛んだったテンヤ仕掛けを東京湾で使うととにかく大型が釣れると大評判!食わせるというより、引っ掛ける要素が強い。掛けにいく、攻めの釣りが面白すぎる!

サオを揺すり続けるためにタックルは軽いほうがよい

当日のいなの丸は左舷にテンヤ、右舷にテンビンという布陣で約30名を乗せて出船した。高槻さんと同行するのは成瀬樹里さん。広島県出身で山口県の祝島でおじいさんとアジを釣ったのが釣りの原点という。東京で働くようになってから船釣りにのめり込み、カワハギ、マルイカ、エギタコ、そしてタチウオとテクニカルな釣りを週1ペースで楽しんでいる。テンヤタチウオはすでに10回は経験していて最大126.5kmを手にしているそう。それも「置きザオにして電動リールを超低速巻きにしているだけで釣れました」と言う。

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デッドスローのただ巻きからコンビネーションジャークの釣りに変えた瞬間、アタリをとらえた成瀬さん

 

成瀬さんの経験のようにデッドスローのただ巻きでもテンヤ仕掛けは釣れる。が、より多くの数を掛けるなら「イワシの尾ビレを"ピリピリ"と動かし続けたほうがいい」と高槻さんは言う。

前述のポイントの台船周りに到着して間もなく、各港から船が集結し始めた。それはやがて大船団となった。

70~100mの水深でタチウオのタナは30~50mが多い。このタナにぴたりと合わせる、もしくは群れが濃密なタナを見つけ出すことが釣果を得るには重要なのだ。船長の指示ダナには必ず耳をすませタナボケしないように注意することが釣果アップのコツである。

テンヤの指定は50号。高槻さんが手にするサオは「極鋭タチウオテンヤSP EX AGS 184」。7:3調子で穂先は極端に柔軟なメタルトップ搭載。リールは手巻きの「ADMIRAA100XHL」。PE 2号にフロロリーダー8号を直結しスイベルを介して16号を付けた2 段リーダーにしている。なおリーダーは6 号以下になると途端に切れやすくなる。PEもリーダーも極度にライトにする必要はない。

50m以上のタナで50号という重さのテンヤを操るとなれば、200番前後の小型電動リールを使うのが楽だ。が、サオを動かし続ける高槻さんの釣り方ではサオもリールも軽さを重視する。手巻きリールの注意点としてはタナボケしないようにPE マーカーの色分けをしっかり頭に入れて、タナを把握すること。

アタリを貰うのではなくアタリを出すための釣り方

投入し指示ダナに到達したところで高槻さんはさっそくサオをタタキはじめた。リールはハンドル横のスタードラグを指でクルッ、クルッと弾くように巻きながら小刻みにサオを揺すり続ける。電動リールの場合もまたデッドスローの巻き取り設定にしサオをシェイク。つまりジワジワとほんの少しずつタナを刻みながらテンヤを揺すり続けるのである

間もなくテンションの抜けるようなアタリが出た。鋭く合わせると、乗った!

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テンションが抜ける、もしくはガツンと穂先が入るといったアタリを得たら即アワセが基本。食い上げアタリの場合はイトがたるむため、大アワセが必要な場面もある。電動リール使用時は巻きアワセも併用するとベター

 

「立ち泳ぎをするタチウオは、上に突き上げるようにしてエサを食べることが多いんです。食い上げた時にはフッとテンションが抜けるようなアタリがよく出ます。それだけでなく叩いている最中にドスンと一気にバットを曲げ込むような激しいアタリが出ることもあります」

海面を割ったのは優に1mを超えている本命だった。

 

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「私の指だと片手じゃ足りません」と成瀬さんが言う太すぎるドラゴンだ

 

その後も高槻さんは左舷テンヤ組の中でもダントツの釣れっぷり。手を休めることはなく、シェイクし続ける。そして「アタリが出るところが絞れてきました」と言う。

なんでも東京湾のタチウオは魚が群れなす濃密ダナが狭いという。それを絞り込んでじっくり、ゆっくり巻き上げながらテンヤを動かし続けることが重要。そして朝の時合では54~55mラインの1mほどの範囲のタナでアタリが連発。

「サオをシェイクし続けるのは、テンヤを動かしてアピールする目的もありますが、イワシから出る脂が広がり、鱗もポロポロと剥がれ落ちます。これがコマセ効果となって魚が寄りやすくなるのではないかと思っています。魚の濃いタナをネチネチと攻められるこの釣り方は大津、走水、観音崎といった釣り場でとても有効だと実感しています」

いつしかテンヤ組の誰もが高槻さん

の圧倒的釣果に感化され、ノンストップバイブレーションをやり始めた。しかし運動量が多い釣り方ゆえ、女性は疲れてしまう。そこで高槻さんが成瀬さんにおすすめしたのが「揺すっては止める」コンビネーションジャーク。それまでデッドスローの低速巻き上げで釣っていた成瀬さんも、この釣り方を試してほどなくアタリをとらえた。

「チョンチョンやって止めた瞬間、穂先がフワッとなりました!」

と即アワセを決めたのだ。痛快な引きを楽しみながらやり取りをすると、これまたメーターオーバーのドラゴンが浮上。この1尾を皮切りにポツ、ポツと大型をとらえはじめた。

 

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取り込み時は必ずサオを置いて、真上に抜き上げるイメージで船内へ。周囲に注意して行なうこと

 

アタリは穂先の変化でも見ることができるが、多くの場合は手で感じられるという。サオを揺すり続けている中で出るテンションの変化、違和感程度の小さなアタリもあれば、ガツッと食い込む感触も分かる。それを即掛けしていく楽しさがこの釣り方にはある。

アタリを貰うのではなく、アタリを出すための釣り方。そんな攻めの姿勢がハマるノンストップバイブレーション。沖上がりまでに最大124cm、23尾を揃えた高槻さんは「テンヤタチウオが初めてという方にもぜひ、この積極的な釣法をおすすめしたい」と語っていた。

 

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高槻さんは23 尾をキャッチ。船中の数のトップは32 尾のテンビン釣りの常連さん。型が揃ったのは圧倒的にテンヤである

 

 

 

 

 

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