楢俣川は、渡船に頼らざるを得ない本流域とちがって、奥利根でも入渓しやすい渓だ。とはいえ車で入渓地点に近づけるわけではない。むしろその逆で、奈良俣ダム近くに設置された厳重なゲートから、2時間半におよぶ林道歩きを余儀なくされる。
1泊でも本格源流
写真と文◎高桑信一
この記事の内容
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尺オーバーもねらえる
楢俣川は、渡船に頼らざるを得ない本流域とちがって、奥利根でも入渓しやすい渓だ。とはいえ車で入渓地点に近づけるわけではない。むしろその逆で、奈良俣ダム近くに設置された厳重なゲートから、2時間半におよぶ林道歩きを余儀なくされる。昔からイワナの名渓として知られていたが、ゲートが設置されたことにより釣り人に敬遠され、さらにイワナのひしめく渓として君臨してきた。つまり重荷を背負って林道を歩く覚悟さえあれば、釣果は約束されるのである。
いかにもいそうな淵。テンカラでじっくりねらう
尺オーバーも釣れるので油断しないように
林道途中の洗ノ沢やヘイズル沢にもイワナはいるが、やはり狩小屋沢以奥の本流こそが、楢俣川の本領というべきである。
バックウオーター先の橋をわたると林道は荒廃するが、歩く分には問題なく、ヘイズル沢を経て、そのまま狩小屋沢を横切る山道に導かれる。残置ロープで狩小屋をわたると本流はすぐで、そこからイワナが釣れる。
旧魚止滝の上で、有力な深沢が右から注ぐ。さらに日崎沢、南沢、中沢と支流を合わせるが、難しい滝もゴルジュもなく快適にソ行することができ、テント場に困ることもないだろう。本・支流ともイワナは活発である。
一泊で魚止まで釣りきろうと思えば、初日に南沢近くに泊り場を上げなければ難しい。
深沢に入ると右岸から後深沢が滝で出合う
テント場に困ることはない。ゴーロ帯を整地して寝床を確保する
狩小屋沢は残置ロープを使って横断する
●管轄漁協:利根漁協(TEL 0278・22・4516)
※この記事は月刊『つり人』2018年4月号に掲載したものを再編集しています。情報は掲載時のものです。解禁日・入漁料等は管轄漁協にご確認ください
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