編集部2016年6月10日

草深幸範のヘビキャロ道場 :第1回(全5回)

Basser バス釣り

各地のフィールドでスーパーロコの最終奥義的リグになっているというヘビキャロ。 霞ヶ浦で現代版ヘビキャロを駆使する「沖のスナイパー」こと 草深幸範先生にいろいろ教えてもらいたい!

「沖のスナイパー」こと草深幸範先生にヘビーキャロライナリグを教えてもらいたい!

ヘビキャロのメリットと効果的なシチュエーション

編集部=写真・文、もりなをこ=イラスト


 各地のフィールドでスーパーロコの最終奥義的リグになっているというヘビキャロ。
だけど一般にはちょっぴりマイナー感のあるこのリグが今回のお題だ。
ひと昔前に隆盛を極めたヘビキャロはなぜ一度は廃れ、 そして今、復権を果たしつつあるのか。
霞ヶ浦で現代版ヘビキャロを駆使する「沖のスナイパー」こと 草深幸範先生にいろいろ教えてもらいたい!


編集部員がエキスパートに入門し、座学と実践で免許皆伝を目指す 『Basser』の人気連載をピックアップ! ノ※この記事はBasser2013年8月号に掲載されたものを再編集しています

arai 講師=草深幸範(くさぶか・ゆきのり)
草深幸範先生のfacebook

1976年8月生まれ、東京都出身、東京都在住。2012年、W.B.S.のAOYを獲得。プロクラシックとスーパースリーデイズをすでに勝っていたため、同団体の3大タイトルを制覇してグランドスラマーとなった。その原動力は「沖の釣り」と「ヘビキャロ」。2005年のオールスタークラシック(霞ヶ浦大会)では3位入賞とビッグフィッシュ賞をダブル受賞してもいる。

murakawa 生徒=ヤマガタ
「ソフトベイトをダイレクトに操作できないし、アタリがわかりにくいからキライ」という理由で、キャロはほとんど食わず嫌い状態だったが、この道場取材で威力を実感。2015年10月号の遠投特集記事の取材では草深先生にオカッパリでの追加講習を受け、さらに釣らせてもらいご満悦。現Basser編集長。 (fujisan.co.jpにてBasserの定期購読を申し込むとデジタル版のバックナンバーが2年分以上読み放題になるサービスを実施中です!)


murakawa 生徒=アマノ
1キャロ=エサ釣りではポピュラーな中通しオモリ仕掛け。ハゼ釣りや、ソルトルアーのアジング、メバリングではよくやりますが、ヘビキャロでバス……となると、前世期まで遡るくらい昔で、その記憶は忘却の彼方。というわけで今回は生徒役を志願した次第。現ルアーパラダイス九州編集長。

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ヘビキャロとは……フックの前方にリーダーを介してスイベルとシンカーをセットしたものをキャロライナリグと呼ぶ。そのうち1/2ozなどの重めのシンカーをセットしたものがヘビーキャロライナリグ。遠投性とボトム感知能力が高く、シンカーとワームが離れているのでノーシンカー状態を作り出せるのが強み
 

草深先生からの問①

へビキャロのメリットを答えなさい

y1 ちょ、ちょっと待ってください、草深先生。先生が使うヘビキャロって、リグの構造が何か特殊なんじゃないですか? だったらその正体がわからずには答えられない質問ですよ。


zagaku kazari1kusa08草深 いいえ、構造的には普通のヘビキャロですよ。多用するシンカーのウエイトも21gと14g でいたってオーソドックスです。リーダーはショートからロングまで使いますけど、長くても7ftのロッドで投げられる範囲のリーダーしか組みません。


amano03 そうなんですか? 2012年のW.B.S.でAОYを獲得する原動力になったリグと聞いていたので、攻めに攻めたセッティングだとばかり……。


y3 草深先生のヘビキャロは、亀山湖とか高滝湖のロコが使うヘビキャロの流れを汲んでいると聞いたことがあるので、何やらマニアックなシロモノを想像していました。そうじゃないってことなら、ヘビキャロのメリットは遠くへ飛ばせて、広範囲を探れることです。


amano03 しかもボトムがとりやすい。ボトムの変化を探りつつ、線で効率よく釣ることができるリグなのかな、と。


kusa04草深 それはたしかにヘビキャロのメリットですね。けど、それ以外にもありまして、まず1番はリーダーがついていることによってソフトベイトをノーシンカー状態で扱えることです。そのうえでボトムをしっかりとることができる。簡単に言えば、この2点を兼ね備えているのがヘビキャロのメリットです。


y2 広く探れるのは……。




kusa02草深 ひと昔前のヘビキャロはそういう用途のリグでした。でも、今のヘビキャロは投げても15mくらいまでで、むしろ近・中距離で使うことが多くなっています。


amano03 リグの構造自体に変化はなくても、「何を重視して使うか」が昔と今のヘビキャロを分けているということですか?


kusa02草深 そうですね。ライトリグではありませんが、今のキャロは近・中距離のフィネス(技巧的)リグです。


y6 てことは僕の回答は大間違い……。




amano03 線じゃなくて点の釣りなんだ……。




草深Prof草深先生の答え①

ソフトベイトをノーシンカー状態で扱えるうえ、ボトムをとりやすいのがヘビキャロのメリット!

草深先生からの問②

ヘビキャロが効くバスの状態について答えなさい

y2Y 地形変化についていて、釣りづらい状態のバス……、ですかね!?




kusa04草深 具体的な例を挙げていきます。ひとつはポストスポーン期。産卵を終えた直後でエサを食べ始めてるんだけど、活発に追ってまで食わないときのバスに有効です。理由は最大のメリットである「ノーシンカー状態」と「しっかりボトムをとれるヘビーシンカー」です。


kusa04草深 この時期のバスはそんなに元気じゃないけど、ヘビキャロならスローに誘えて、しかもソフトベイトをピンスポットへ入れて確実に止めておける。さらに、たとえば同じウエイトのテキサスリグよりも食い込みが格段にいい。これは、リーダーがあるのでシンカーの重さを直接バスに感じさせずにバックリ食わせることができるからです。ということでポストスポーン期に有効です。


kusa02草深 そして季節が進んで高水温期が訪れてからは、食わせのリグとしてではなく、リアクションのリグとして活躍するようになります。ヘビーシンカーをシャクることで、ソフトベイトをクイックに動かしつつ地形変化をタイトに釣れるからです。


amano03 夏も有効なんですね〜。バスがショアラインを離れて、水通しのいい沖の地形変化へ動くから、夏もヘビキャロの季節本番と言えそうです。


kusa03草深 さらに秋にも効きます。秋はバスがベイトフィッシュについて広範囲を動き回る時期なので、メインはクランクベイトなどのファストムービングになりますけど。


y3 2012年の秋にW.B.S.プロクラシックで同船したとき、たしかに先生(3位入賞)はクランクベイトも多投していました。2日間の試合でウエイインしたバスは、クランクベイトとヘビキャロの魚が半々くらいの割合だったかと。


kusa02草深 たしかにあのときがいい例ですね。秋はファストムービングにガンガン食ってくるイメージがあるかもしれませんけれど、クランクベイトじゃ食わないけどヘビキャロなら釣れる魚がいるんですよ。まとめると、ヘビキャロはポストスポーン期から秋が深まるまで、かなり長期間に渡って使えるリグということです。


amano03 冬は効かないんですか?




kusa05草深 霞ヶ浦の話になりますけど、冬はヘビキャロを通したくなるような場所にバスがいないんですよ。


amano03 じゃあ早春は? いかにも効きそうなんですけど。




kusa05草深 たしかに早春の難しい状態のバスにもいいのかな……? とも思うんですけど、このタイミングではダウンショットやネコリグのように、「1点で止めて動かし続けることができるリグ」のほうに軍配が上がります。


kusa04草深 僕のヘビキャロもピンスポットをねらう釣りですが、こちらはノーシンカー状態でのアクションを生かすものなので、ソフトベイトがボトムに着いたあとはホットケになってしまいます。だから毎年、ヘビキャロの出番が増えるのはポストスポーン期からになります。


草深Prof草深先生の答え②

ポストスポーン期の活発にえさを追い回さないバスには、スローに誘えてワームを止めておける特性が生きる。
高水温期にはリアクションバイトねらいのアクションをさせやすいリグとして活躍。
バスが広範囲に散る秋にも効果的です。

草深先生からの問③

効果的なシチュエーションや気象条件を答えなさい

amano03 水面下の地形変化や沈みモノなどにバスがついているときで……、あッ! 風が強いときなどはとくに効果的なのでは?


kusa02草深 正解です。強風下ではライトリグが使えませんからね。それと、水深があるエリアほど「ヘビー」であることのメリットが大きくなります。


y1 霞ヶ浦なんて風が吹かない日のほうが少ないフィールドだから、強風対策の食わせのリグとしてヘビキャロはかなり出番が多そうです。


kusa02草深 僕は風がなくてもヘビキャロを使いますよ。「ノーシンカー状態」という言葉を多く使ってますけど、本当のノーシンカーでは、ねらった水中の変化をちゃんと釣れているのかわからない。でもヘビキャロなら、シンカーで変化の位置を確認したあと、リーダーの長さぶんソフトベイトを引っ張ってあげれば、変化に対して確実なプレゼンテーションが可能です(イラスト参照)。

イラストA

y4 ナルホド〜。この釣りはダウンショットリグでもイケるのでは? と思ってましたけど、ダウンショットの場合はソフトベイトがピンスポットを通過してしまってから、シンカーがそれを感知する場合もあるんですね。


kusa02草深 そうなんです。もちろん早春の例で挙げたように、バスがダウンショットリグのアクションを好む状況もありますが、シビアな精度や演出できるアクションの多彩さ、ナチュラルさではヘビキャロのほうが上だと思います。


草深Prof草深先生の答え③

シンカーでバスの付き場を感知した後にワームを送り込めるヘビキャロならではのプレゼンテーションができるので、バスが水面下の地形変化や沈みモノについているときに効果的です。
ライトリグが使えない強風時にも使いやすい。

 
 

 
  
 
 

  
青木大介×草深幸範×伊豫部健
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Basser ALLSTAR CLASSIC 2015 DVD-105分
 
 
 

2016/06/10

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