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編集部2021年9月7日

バス釣り「ポッパー」のフェザーフックを巻く 前編

PICKUP ブラックバス Basser バス釣り

「フェザーフックって、もっといろいろパターンがあっていいのでは?」と新たな可能性を提示してくれたのは、フライフィッシングのエキスパート・嶋崎了さん。フェザーフックに応用可能なフライマテリアルやタイイング法も教えてもらいました。

ポッパーのフェザーフックの効果は? 巻き方は?

解説◎嶋崎了

この記事は『Basser』2021年9月号ポッパー特集号に掲載したものを再編集しています。Basserのバックナンバーは定期購読をお申し込みいただくとデジタル版バックナンバーが4年分以上読み放題! 詳しくはこちらをどうぞ

 ポッパーをはじめとするトップウォータープラグに装着されていることが多い、ルアー用のフェザーフック。「フェザーフックって、もっといろいろパターンがあっていいのでは?」と新たな可能性を提示してくれたのは、フライフィッシングのエキスパート・嶋崎了さん。フェザーフックに応用可能なフライマテリアルやタイイング法も教えてもらいました。

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嶋崎了(しまざき・りょう)

東京都出身、在住。株式会社ティムコ勤務。姉妹紙『FlyFisher』ではおなじみのベテランフライフィッシャー。高校生の頃から20代前半まではバスフィッシングにのめり込み、ハンドメイドルアーを作るほどまで。ティムコ社に勤務してからはフライフィッシングをメインに製品開発を手掛ける。

フェザーフックが装着される理由

 なぜポッパーのリアフックにはフェザーフックが使われるのか。水の抵抗を受けてポッパーの移動距離を抑えるブレーキとしての役目や、水を吸わせてポッパーの飛距離をアシストする働き、さらにはフェザーが誘いとなってバイトを誘発するといった効果がその理由とされている。

 では、ほとんどのポッパーに標準装備されている白系のフェザー、もしくはそれにティンセルを合わせたものが、それらの機能を果たすのにベストといえるのだろうか? 素材の特性を正しく理解すれば、ポッパーのフェザーフックにはもっと考察の余地があるのではないだろうか。

 たとえば、フライフィッシングの世界では羽が持つそれぞれの特性を活かして1本のフライを巻き、対象魚の状態に合わせてフライをセレクトすることが求められる。それも、ほとんどのフライフィッシャーが自分でフライを巻くのだから、オリジナルのフライパターンは星の数ほどある。

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フライフィッシング用に使われているポッパー。獣毛を刈り込んでヘッド形状のようにしたものから、コルク材、フォーム材をヘッドにしたものなどさまざま。ボディー、テイルにはラバーやハックル、獣毛などいくつかのマテリアルが組み合わさってできている

 餅は餅屋。素材の種類と特性について聞くため、フライフィッシングのエキスパートである嶋崎了さんを訪ねた。

嶋崎「フェザーフックには鳥の羽が用いられることが一般的です。具体的には『ハックル』と呼ばれるニワトリの羽である場合がほとんどです。

 フライフィッシングにも、ブラックバスをねらうポッパーが存在します。ポッパーはバス用のフライパターンとしてもポピュラーな部類で、マテリアルにハックルを用いるのは昔からある考え方ですね。ただ、フライ本体ではなくルアー用のトレブルフックに巻くとなると……私の知る限りでは日本で最初にハックルを使ったのは泉和摩さんだと思います。オリジナルのポップRに使われているバックテイル(シカの尻尾の毛)をハックルに変えたチューンを施した、ハンクルポップRが最初だと思います」

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嶋崎さんが18~20歳のころ、個人的に販売していたというポッパー、「ラウト」。泉和摩さんがハンクルPOP-Rでハックルを用いたことから着想を得た

嶋崎さん流ルアー用フェザーフックの提案

 嶋崎さんが実際に「こんなフェザーフックがあってもいいんじゃないか」というフックを巻いてくれた。3枚のハックルをアイ側から覆うように、傘状にマラブーが巻き留められている。

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事前に巻いていただいたフェザーフック。組み合わせ次第でも、まったく新しいものになる可能性を秘めている

嶋崎「移動距離を抑えるということであればこういう巻き方があってもいいのかなと思い、巻いてみました。マラブー特有のなまめかしさと、しっかり水を噛んで動くハックルの組み合わせ。これまでにない動きが表現できるんじゃないかと思います。

 マテリアルに関しては、ハックル、マラブー、バックテイル、ティンセル、どれも特徴があるので正解・間違いというのはないと思います。

 ただ、羽ひとつとっても、〝よく釣れる羽”というのはあります。たとえば下の写真はニワトリの羽ですが、表面のまだら模様のなかに、深い緑のきらめきが見えます。経験上、こうした光沢を持った羽は、どこか魚を惹きつける。あくまで憶測でしか話せないですが、フェザーを工夫すれば、もっと世界が変わってくると思いますよ」


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表面を覆う羽をかき分けると、深い緑のきらめきが覗く。こうした光沢が、魚を惹きつけるという


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1羽まるまるフライタイイング用になめしたオスのキジ。あらゆる部位がマテリアルになる



後編ではフェザーフックに使われる主なマテリアル4種類と、実際の巻き方を解説!

 

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