近年人気が上昇しているのが、ボイリーと呼ばれる人工エサを使ったヨーロッパスタイルのコイ釣りだ。シーズンはサクラの咲くころスタートし、今がまさに絶好の時である。コイは多彩なフィールドで楽しめるが、入門はアタリの多い都市河川がおすすめ。
茹でて作られたエサ「ボイリー」を仕掛けにセット!
講師◎内藤祐介
近年人気が上昇しているのが、ボイリーと呼ばれる人工エサを使ったヨーロッパスタイルのコイ釣りだ。シーズンはサクラの咲くころスタートし、今がまさに絶好の時である。コイは多彩なフィールドで楽しめるが、入門はアタリの多い都市河川がおすすめ。身近な大もの釣りを楽しみに近くの川へ行ってみよう!
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ボイリーとヘアリグを用意
カープフィッシングの一番の特徴といえるのがエサであるボイリーだ。ボイリーは茹でて作られるので、英語のボイル(茹でる)から名前が付けられた。ボイリーは茹でることで外殻が硬くなり、小魚がハリ掛かりしにくくなっている。コイのアタリをじっくり待てるエサである。
ボイリーは種類が数多く、ビギナーはその多さに何を買えばよいか迷うことだろう。簡単に整理しておきたい。まず大きく分けてボイリーは沈むタイプのボトム、浮くタイプのポップアップに分けられる。ボトムがスタンダードであり、ボトムしか使わないという釣り人も多い。ポップアップは、ボトムでは埋もれてしまうような泥底のフィールドでも浮かせて魚にしっかりとアピールできるメリットがある。
さらにボイリーは植物質系と動物質系に分けられる。これは主にボトムボイリーでの話だ。植物質系は甘いフルーツのニオイがするものが多く、動物質系は魚粉などをベースにしたいかにもエサらしいニオイがする。
大きさは15㎜、16㎜、20㎜がスタンダードであり、小粒の12㎜や大粒の24㎜もラインナップされている。魚の活性やフィールドの状況からボイリーの大きさ、フレーバー、ボトムとポップアップの組み合わせ方などを考えて、その日のベストとなるエサを捜していく。
では、数ある中からどう選べばよいか。基本はボトムベイツであり、ポップアップは慣れてからでOK。15㎜か16㎜のボトムボイリーを2種類ほど購入すればよいだろう。フレーバーは植物質系と動物質系を揃えておきたい。都市河川の場合、ボイリーは1回の釣行で200~300gが目安。1㎏入りがスタンダードだが、メーカーによっては500gの小袋も販売されているので、最初に購入する場合におすすめだ。
ボイリーは専用のヘアリグと呼ばれる仕掛けに付ける。ハリから垂れたハリス(ヘア)部分にボイリーをセットする。ボイリーは外殻が硬いため、ハリに直接刺すことはできないからだ。フッキングする仕組みは、コイがボイリーを吸い込んだ時にハリも一緒に吸い込み、吐き出した時にハリが下唇に乗り、オモリが抵抗となってハリが刺さるというもの。
ヘアリグはセーフティーリグと呼ばれる、いわゆる捨てオモリ式の仕掛けにセットする。これも専用のものが売られているが、中通しのオモリで簡単にすませるのも手だ。まずは難しく考えずに、手持ちのタックルとヘアリグ、ボイリーを持ってスタートしてみよう。
セーフティーリグの接続方法
仕掛け周りのミチイトをしっかり沈めるために、ミチイトはシンキングリグチューブに通す。また、ミチイトが切れた時にコイがオモリをぶら下げたまま生きていかないように、オモリ周りの仕掛けは中通し式の捨てオモリタイプになっている。
用意するものは、オモリ、シンキングリグチューブ、テールラバー、レッドクリップ、スイベル
シンキングリグチューブにミチイトを通す
テールラバーを通す
レッドクリップを通す
スイベルを結ぶ
レッドクリップにスイベルを埋め込む
レッドクリップにオモリを引っ掛ける
テールラバーでフタをする
テールラバーにシンキングリグチューブを入れる
完成!
次回「実際に釣ってみよう! エサ撒きからランディング」へ続く……
この記事はつり人2018年6月号でも読むことができます
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特集は「渓流 小川 堤防 地磯 ゴロタ浜 とびきりのポイント見つけよう! 穴場探釣」。まもなくゴールデンウイーク。夢の10連休という人も、多少は休めそうという人も、次の休日は、新しい釣り場に足を向けてはいかがだろう。川も海も、季節がよくなり、人出も増える季節。その中でも、視点を少し変えたり、歩く労力をいとわなければ、理想的といえる釣り場は、意外なほど身近にある。巻頭の舞台は東京都の奥多摩、小川谷、大丹波川。ゴールデンウイークでも、都心部から渋滞を気にせず行けるこのエリアには、きれいなヤマメやイワナが棲む支流が数多くある。そのほか、伊豆、三浦の穴場攻略、真鶴の空撮ガイドなど充実の内容でお届け。
2019/5/5