近年人気が上昇しているのが、ボイリーと呼ばれる人工エサを使ったヨーロッパスタイルのコイ釣りだ。シーズンはサクラの咲くころスタートし、今がまさに絶好の時である。コイは多彩なフィールドで楽しめるが、入門はアタリの多い都市河川がおすすめ。身近な大もの釣りを楽しみに近くの川へ行ってみよう!
ポイント選びからエサ撒き、ランディングまで
講師◎内藤祐介
近年人気が上昇しているのが、ボイリーと呼ばれる人工エサを使ったヨーロッパスタイルのコイ釣りだ。シーズンはサクラの咲くころスタートし、今がまさに絶好の時である。コイは多彩なフィールドで楽しめるが、入門はアタリの多い都市河川がおすすめ。身近な大もの釣りを楽しみに近くの川へ行ってみよう!
◆道具編はこちら
◆ボイリーとヘアリグの準備はこちら
釣り始める前にフィーディング(エサ撒き)
釣り始める前にフィーディングと呼ばれる寄せエサ撒きを行なう。撒きすぎるとアタリが遠くなるので注意。仕掛け投入地点にボイリーを一掴み、多くて二掴みほどをパラパラと撒く。
仕掛けを投入するエリアにボイリーを撒く。専用の道具もあるが、都市河川のポイントはたいてい近めなので、手でも撒ける。だいたい1~2掴みでOKだ。撒きすぎるとアタリが遠くなってしまうので注意
フィーディングを終えたらボイリーをセットした仕掛けを投入し、置きザオでアタリを待つ。この時ドラグをフリーにしておくのを忘れないように。ドラグを締めたままだと魚が食った時にサオごと持って行かれるので注意してほしい。1~2時間待ってもアタリがない時は仕掛けが絡んでいる可能性もあるので、いったん回収。仕掛けをチェックして再度投入。この時、最初の投入点より少し沖に投げたり、逆に手前に投げたりして探るとよい。
釣り場に到着したらすぐにサオをだすのではなく、観察することが大事。魚のハネやモジリがあった期待できる。生命反応がまったく感じられない場合はポイント移動するのも一手
今回サオをだしたのはカーブになった内側。流れが緩やかでコイのエサ場になっていると思われる
ほとんどの場合チョイ投げでOKだが、アタリがない時は思い切って遠投してみるのも一手
PVAバッグの使い方
PVAバッグと呼ばれる袋もできれば用意したい。PVAとはポリビニールアルコールの略で水溶性である。この袋に付けエサと寄せエサのボイリーを一緒に入れて仕掛けを投入。水の中で溶けて、仕掛けの周りに寄せエサのボイリーが散らばる。PVAバッグにヘアリグを入れる
ボイリーを3~4粒入れたら袋の上から潰す
PVAを接着面から割く
割いた部分を使って結ぶ
ツバで湿らせてPVAの角を接着させる。空気抵抗をなくすためだ
余分なPVAを切る
ハサミで穴を空けるようにして空気を抜いたら完成
コイがかかったら無理に巻かずにポンピングで寄せる
スプールが反転し、ドラグ音がなったらアタリの合図だ。サオを手に取り、ゆっくりとドラグを締めてファイトスタート。ドラグは締めすぎるとラインブレイクの原因になるので魚が突っ込んだらラインが出るくらいに調整する。
よほど大きくなければサオをためていればコイは自然と浮いてくる。あとはポンピングで寄せてくればよい。コイは浅場を嫌がるのとネットを差しだすと驚いてまた走ることが多い。最後まで気を抜かないようにしよう。
ランディングを終えたらアンフッキングマットやシートに載せてフックを外してあげよう。ダメージを少なくしてリリースしてあげれば、また大きくなって釣り人を楽しませてくれるはず。魚は大切な資源であり、大事に扱いたい。
専用の道具を一度にすべてそろえようと思うと敷居の高い釣りになってしまう。しかし、手持ちのタックルにプラスアルファでも充分にスタートできるのがカープフィッシング。まずは、ヘアリグとボイリーを準備して挑戦してみてはいかがだろうか?
無理なやり取りは避け、サオに魚の引きをしっかり乗せながらやり取りする
コイは浅場を嫌がるので、ランディング前に最後の抵抗を見せることが多い
釣ったコイはアンフッキングマットに乗せて、ハリを外す
魚へのダメージを最小限に抑えて釣りを楽しみたい
この記事はつり人2018年6月号でも読むことができます
2019/5/6