クロダイねらいのタックルは磯(チヌ)ザオ1.2~1.5号、2500~3000番のリールにミチイト1.5~2号、ハリス1.5~2号、ウキはG3~5B、ハリはチヌバリ1~3号が一般的だ。
春のキーワードは「乗っ込み」
まとめ◎編集部
クロダイ、メジナねらいで小磯が化けるのが春である。それは産卵行動を控えた荒食いの時期だからだ。特にクロダイは乗っ込みの最盛期! 大型が回遊する確率は高い。
この記事は月刊『つり人』2020年5月号に掲載のものを再編集しています。目次
- クロダイ前編:春のキーワードは「乗っ込み」
- クロダイ前編:小バリも用意!
- クロダイ後編:深場に続く溝がポイント
- クロダイ後編:ウキ下の決め方
- クロダイ後編:エサ取り対策
- ウミタナゴ編:ウミタナゴ釣りはノベザオでOK
- ウミタナゴ編:ウミタナゴのポイントは藻場の周り
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春のキーワードは「乗っ込み」
春はクロダイの産卵期である。そして産卵前に体力を蓄えるべく荒食いをする。エサの豊富な浅場を回遊するため大型が有望になる。この浅場での荒食い行動を「乗っ込み」と言い、小磯でも抱卵できるまでに成熟した大型魚がヒットする可能性が高まる。
クロダイは小磯の花形ターゲットである
たとえば三浦半島では3月上旬の大潮回りで乗っ込みの第一報が聞かれることが多く、毘沙門や宮川周辺、城ヶ島など、クロダイが越冬する深場に近いエリアほど乗っ込みが早い傾向がある。水温がまだ不安定な乗っ込み初期は釣果にムラがあり、うまくポイントを選んだ人は大釣りを味わえる。一方でサオをだす場所を読み違えるとエサ取りさえいないというケースも多々ある。
小バリも用意!
クロダイねらいのタックルは磯(チヌ)ザオ1.2~1.5号、2500~3000番のリールにミチイト1.5~2号、ハリス1.5~2号、ウキはG3~5B、ハリはチヌバリ1~3号が一般的だ。ここではウキを沈める、もしくはウキ止メを付けずに全層を探るような釣り方は紹介しない。浅場が多く潮も動きにくい釣り場なので、半遊動仕掛けでウキ下をきっちり決める釣り方をおすすめしたい。ウキは円錐タイプでも自立式の立ちウキでもよい。定点を釣ることが多いため、B~5Bといった重めのウキを使うのがおすすめ。
円錐ウキはG3~5Bとある程度のオモリを背負える浮力があったほうが浅場のピンポイントを攻略しやすい
立ちウキはアタリが分かりやすい
クロダイの吸い込みやすさを優先してハリは小さめでもよい。ただしフグが多い時は3~4号と大きくするのも効果的
ウキ止メはウイリータイプがガイドに干渉しにくくてよい
気を付けたいのはハリスの太さとハリの大きさ。ハリスが太くても食わないことはないが、吸い込みやすいのは細号数である。2号と1.5号では、食い込みの差を実感することは多い。また、ハリもチヌバリの3号以上になると途端に食い込みが悪くなる。1号クラスの小バリは必ず携帯しておきたい。
エサは季節柄さほどエサ取りが多くないので生オキアミがメイン。遠投が必要な時は身のしっかりした加工オキアミ、練りエサも有効である。用意する寄せエサは半日分でオキアミ3㎏に配合エサ2袋くらいが目安。クロダイは粉エサオンリーのダンゴにも寄る魚なので粉が多めでOK。
配合エサで気にするべきは「まとまり」と「比重」の2点である。小磯周りは潮流よりも根に囲まれた砂地、海藻の切れ目といった地形的な要素でポイントを設定することが多く、このようなピンポイントに寄せエサを効かせるためには、空中でバラけないまとまりと適度な比重が必要なのだ。
寄せエサの考え方
重くてまとまりがよいこと。またムギが配合されたエサはアピール度も高い
手で練り込んで仕上げるとまとまりがよりよくなる
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付けエサの種類
オキアミは頭を残してアピール度高めが基本
練りエサがオキアミ以上に効く状況もある
コーンはエサ取りに非常に強い