宮崎県はサーフ天国。しかし、同じサーフでも県北と県央では地形も水深も魚種も異なってくる。そんな宮崎サーフの実態を地元のベテランアングラーに教えてもらった。
オオニベ・ヒラスズキ・フラットフィッシュ
湯村武広・押川昌弘=写真・文
宮崎県はサーフ天国。しかし、同じサーフでも県北と県央では地形も水深も魚種も異なってくる。そんな宮崎サーフの実態を地元のベテランアングラーに教えてもらった。
目次
湯村武広
サーフは宮崎県北の夜の砂ヒラスズキがメインで、渓流やマイボートでのオフショアで宮崎を味わい尽くしている。宮崎県在住
押川昌弘
サーフは宮崎県央のデイゲームをメインに、とことんオオニベを探求する。秋冬は気合を込めてサーフに日参する。宮崎県在住
こちらの記事は『ルアーパラダイスKyushu 2022年早春号』に掲載したものをオンライン版として公開しています。
宮崎サーフが輝きを放つシーズンを教えてください。
【押川】
オオニベは10月~翌年2月がねらいめで、最大級のオオニベねらいなら12月半ば~1月半ばがよいでしょう。経験上10月に釣れるオオニベは中ニベ(70~100cm)が多いと思う。
【湯村】
10月末~翌年3月までが有望。僕はヒラスズキがメインのケースが多く、風向きで適度な波が出やすい10月末~12月上旬はかよい込む。ベタ凪はよくないケースも。
宮崎サーフのターゲットを教えてください。
【押川】
オオニベのほかにはヒラメ、ブリ、マダイも人気魚種。
【湯村】
宮崎県央部はヒラメ、オオニベがメインですが、僕が行く県北はヒラスズキ、マルスズキ、ヒラメ、マゴチがメイン。ほかに青もの、チヌ、メッキ、一部オオニベの実績釣り場もあります。
ベイトの種類と大きさの目安は?
【押川】
オオニベをねらうにはベイトフィッシュの接岸を重視します。代表的なベイトフィッシュはグチ、コノシロ、サッパ、アジ、カマス、タチウオなど。接岸するとこれらのベイトにオオニベがつくので絶好のチャンス。
【湯村】
カタクチイワシの群れが入ればヒラスズキ、マルスズキ、ヒラメ、チヌなど多魚種の活性が上がります。カタクチがいなくても小型のボラなどの波紋があれば、まだ可能性がありで、グチが釣れる場所ではオオニベも。
適した風向き、最悪の風向きは?
【押川】
宮崎県央サーフで釣りをする際は、風向きも釣果につながるキモです。西風が最も適していますが、北風、南風、東風でも弱い風なら釣りは可能です。
【湯村】
僕がメインに追うヒラスズキだと適度な北東~東風が吹く日が一番。吹きすぎは強ウネリで砂を巻き上げ、波の周期も短くて釣りにならないケースに。経験上、昼に北東~東が入った日の夕方前後から西風に変わるとウネリも落ち着き、最も理想的。波が立ってブレイクし、サラシが広がる、次の波までの周期が長すぎず短すぎず、サラシが消えたら次の波がブレイクしてサラすという理想的な周期がベスト。ヒラスズキはそのサラシのなかで捕食している。
向かい風はベイトが寄ってチャンスでは?
【押川】
宮崎県央では東風が吹くと波が上がり、西風が吹くと凪といわれています。雨後や東風でシケてしまうとベイトフィッシュも沖へ出てしまうケースが多く、再び凪を待つしかありません。
【湯村】
風でベイトのエサとなるプランクトンが岸に寄る。それをイワシなどの小型ベイトが捕食する。結果キャストで届く範囲にターゲットが回遊する、ということは否定できないですが、それだけではなくベタ凪でもベイトは寄ります。潮の流れや強弱、水温、波によるかき回され具合などさまざまなファクターがあるように感じています。
サーフ天国・宮崎県の名手が答える! サーフフィッシングQ&A
こちらの記事は『ルアーパラダイスKyushu 2022年早春号』に掲載したものをオンライン版として公開しています。