ベイトが午後から多く接岸する日。朝から昼前まで接岸する日。これを見切るのは潮の動くタイミングでの判断か、前日はどのタイミングでベイトフィッシュが寄り、周囲でオオニベが釣れたかを参考に、半日に絞るのが多いです。凪続きでベイトが多く接岸するタイミングでは、朝から夕方まで投げ続けます。この絶好のチャンスを仲間内でXデーと言っています。
オオニベ・ヒラスズキ・フラットフィッシュ
湯村武広・押川昌弘=写真・文
宮崎県はサーフ天国。しかし、同じサーフでも県北と県央では地形も水深も魚種も異なってくる。そんな宮崎サーフの実態を地元のベテランアングラーに教えてもらった。
目次
湯村武広
サーフは宮崎県北の夜の砂ヒラスズキがメインで、渓流やマイボートでのオフショアで宮崎を味わい尽くしている。宮崎県在住
押川昌弘
サーフは宮崎県央のデイゲームをメインに、とことんオオニベを探求する。秋冬は気合を込めてサーフに日参する。宮崎県在住
こちらの記事は『ルアーパラダイスKyushu 2022年早春号』に掲載したものをオンライン版として公開しています。
丸一日釣り続けますか?
【押川】
ベイトが午後から多く接岸する日。朝から昼前まで接岸する日。これを見切るのは潮の動くタイミングでの判断か、前日はどのタイミングでベイトフィッシュが寄り、周囲でオオニベが釣れたかを参考に、半日に絞るのが多いです。凪続きでベイトが多く接岸するタイミングでは、朝から夕方まで投げ続けます。この絶好のチャンスを仲間内でXデーと言っています。
【湯村】
先述しましたが、タイドグラフとポイントの関係性を知り、時間帯による波の出方、水深、流れなどを予測して大体3時間、長くても4時間を目安に釣っています。
時合は朝夕ですか?
【押川】
日中の時合は朝から夕方までどのタイミングかはベイトフィッシュ次第。多い日は日の出から日没まで3~4回のスーパー時合があります。
【湯村】
遠浅サーフは朝夕というより潮位重視。しかしながら、宮崎の潮回りと転流時間は大潮前の中潮がだいたい午前午後とも3時すぎ、大潮が5時から7時台。だから朝夕のマヅメがどうしても絡んできます。
人が多い週末や祝日は釣り場移動できますか?
【押川】
11月半ばの週末から人が混み合い、正月ともなると隙間なく並びます。
【湯村】
宮崎県北サーフのナイトゲームではサーフにズラリと人が並ぶことはありません。ただし、土日はアングラーがいますので、その人を飛び越して移動するときはひとこと声かけて了解をもらうのが必要です。
ナイトゲームをやるときは闇夜と月夜どちらが有望?
【押川】
オオニベシーズンはほとんどナイトゲームはやりません。デイゲームのほうがオオニベをねらいやすく、日中に多くのベイトフィッシュがいても夜は沖に出ることが多いです。
【湯村】
経験上月夜がよく釣れます。都会のサーフと違って特に宮崎県北は闇夜では真っ暗な場所が多いです。沖のブレイクで波が立つ→サラシができる→キャストという波長や周期を見ながらの釣りが好きなので、夜でも海面が見えたほうがおもしろいという自分の趣向的な面もあります。視認性が高いことで安全性も高まります。
デイゲームでも月夜や闇夜は関係しますか?
【押川】
月はデイゲームで気にしたことはありません。
【湯村】
デイゲームでやるとすればヒラメやマゴチねらいが多いのですが、月よりもまずベイトの有無を重視しています。
サーフに注ぐ河川は人気釣り場ですか?
【押川】
河口から左右に広がるサーフは人気スポットですが、近年は浅くてヒラメねらいのアングラーが多いです。宮崎サーフでオオニベをねらうならカレントを見つけたほうがヒット率は上がります。
【湯村】
水量のある大河川は人気釣り場です。シーバス系、ヒラメなどのフラットフィッシュからオオニベなど高い実績場です。流れができる、ベイトが寄りやすい、多種のベイト、と魚が多いのも理由でしょう。サーフに注ぐ小河川は、砂や石で塞き止められてしまうケースが多いですが、伏流水のような感じで淡水が染み出ているので、ベイトを寄せる効果はあると思われます。
サーフ天国・宮崎県の名手が答える! サーフフィッシングQ&A
こちらの記事は『ルアーパラダイスKyushu 2022年早春号』に掲載したものをオンライン版として公開しています。