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編集部2023年7月11日

【deps】巨大ソイをビッグベイトでねらう【北海道】

魚種別釣りガイド クロソイ

春は大型クロソイの季節だが、姿形がブラックバスに似ていることで、バスアングラーからの注目度も高い。5月中旬、人気の小樽沖に挑んだのは、ビッグバスで有名な琵琶湖の重鎮とエギング界のカリスマアングラー。どんな釣りを展開したのか?

ビッグバスで有名な琵琶湖の重鎮とエギング界のカリスマアングラーは北海道でどんな釣りを展開したのか

まずはレンジを合わせる

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「今年もデカソイが釣れ始めました。一緒にどうですか?」と連絡をくれたのは、North Angler's195号『小樽巨大ソイの釣り方』でご登場いただいた小樽市の小野修治さん。5月中旬、タイミングよく天候が回復し、集合場所の祝津漁港に車を走らせた。

今回のメンバーは小野さんがフィールドスタッフとして活躍している釣り具メーカー、デプス代表の奥村和正さん、琵琶湖のプロガイドである前田純さん、そしてエギング界でよく知られた「ヤマラッピ」こと山田ヒロヒトさん。山田さんは昨年、エギングで道内を訪れ、室蘭でボートロックにも挑んだそうだが、奥村さんと前田さんは初めての北海道フィッシング。この日を心待ちにしていたようだ。

 

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奥村和正さんは株式会社デプスの代表取締役。琵琶湖をホームレイクにビッグバスを釣り求め、1996年にデプスを立ち上げた

 

お世話になった遊漁船は、祝津漁港から出港する『アングラーズ』。ボートでのデカソイ釣りを確立した船だが、この釣りが末永く楽しめるよう、船長の早田伸太郎さんは10年以上前から出産期のソイ類はリリースをお願いしている。その話を聞き、関西の根魚事情にふれたのは奥村さん。アイナメなどは壊滅状態に近く、リリースの重要性は高いという。

5時15分、ポイントに到着。「水深に関係なく水面から10〜13m。根魚だからと底をとる必要はなく、上から探ってください」と船長。続けて、「数日前に食いの渋い日があり、そのときはヒットレンジが7〜8mの間に限られました。うまくレンジを合わせられた人は入れ食いでしたが、そのレンジを外すとバイトがないこともあります」と言う。

「フォールカウントやラインの角度により、バイトのあった水深を感覚的にとらえ、そこに合わせるのが釣果アップのコツです」とは今回の釣り旅をアテンドした小野さん。

 

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55㎝の立派なクロソイをあげた小野さん。ワームは『デスアダーグラブ6インチ』。テキサスリグ21g、フックは#6/0

 

前田さんは魚探を見て、「これ魚? めっちゃ浮いてますね!ほんと10mや。いっぱいおるやん」と興奮気味に話す。それでも船長はいつもどおり「群れを探します」と船を旋回。「よいときは船中3桁の日もある」と聞き、「それはあかん。そんなに釣れたら作業やん」と笑顔を浮かべる前田さん。

 

 

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アゴの力はライギョ並み

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「食いそうな群れがいるので、やってみてください」と船長からスタートの合図。続けて、「この船に乗るアングラーはソイもアイナメも60㎝が目標。ですが、今年はまだ1尾しか出ていません」と聞き、全員やる気満々でルアーを投入した。

1投目、船長の横に釣り座を構えた山田さんのロッドが大きな弧を描く。引きを堪能しながら寄せてくるとクロソイの姿。「うわーデカい! マジで?」と山田さんは目を丸くする。「45〜6cm、レギュラーサイズ。まだまだ大きいのが釣れます」と船長が言うと、「マジで!? これでもデカいっすよ。しかも腹パンパン」と重たそうにクロソイを持ち上げる。「格好いい、ブラックバスそっくり」とは前田さん。

 

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前田さんにもヒット。「やった、北海道初フィッシュ!」と大喜び。サカマタシャッド8インチ+テキサスリグ21gのタダ巻きできた。小野さんはデスアダーグラブ6インチ+テキサスリグ21gで1尾目をゲット。すぐに奥村さんも続き、「全然口を開けてくれない。アゴの力はライギョ並み」と絶賛した。

 

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開始早々から船上は全員安打で盛り上がる。なかでも山田さんは連発し、「ワームが沈んでいかない。途中で食ってくるし〜」とうれしい悲鳴を上げていた。サカマタシャッド8インチで良型を釣った奥村さんは、「何度かバレたのは、アゴの力が強いから」と話す。その真意をうかがうと「噛む力が強いと、ワームが口の中でズレないからフッキングしない。大型のバスでもよくある」とのこと。よく船長が乗船者に「アタリがあったら即、強めにしっかり合わせて」とアドバイスしているのを思い出した。

 

 

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37cmのハードルアーでも

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2時間ほど経過した頃には、「琵琶湖の1ヵ月分を釣った感じ」と満足気な前田さん。大きさに慣れてくると45cm前後は「小さい」と、感覚がおかしくなってきたと3人は笑う

注意したいのは、ソイはバスに比べて口が硬く、ハリ先があまくなるのもラインがザラザラになるのも早いこと。まめにハリとラインの状態をチェックしていた。「今、ちょうど風と潮がぶつかって船が止まっていて、船の周りは魚だらけという最高の状況です」と船長。ワームをいろいろ試してみると、サカマタシャッド8インチに好反応を示す。そしてワームのサイズを下げるにつれ、反応が少なくなることが分かった。ここで、奥村さんが、よりサイズの大きいnewスライドスイマー250(以後250)を投入。すると、予想どおりバイトが増えた。が、ヒットにはいたらず、しっくりきていないようす。

次に、あえて浅めのレンジで誘うと、これが功を奏した。目視できる範囲で数尾がルアーの取り合いをはじめ、間もなくヒット。良型のクロソイがサイトフィッシングで釣れるとなれば、ほかのメンバーも250を試したくなる。

「食った、やった!」。前田さんがヒットに持ち込んだが、痛恨のバラシ。それでも「めっちゃまとわりついてくる。おもろ〜!」と大興奮。パターンが分かると、すぐにロッドを曲げた。「釣りたいルアーで釣れるって、そうはない」と話し、「リーリングジャークみたいにヒラを打たせる感じで」と乗船者に伝える。続いたのは山田さんで、「リーリングジャーク効くわ。アタリの後に誘ったらきた」と納得の表情。小野さんは水平フォールで食わせた。

3人が250を投入するなか、さらにビッグなギラギラコウゲキを投入したのは奥村さん。

サイズは37㎝だが、これでもクロソイを釣った。船上からルアーの頭部を襲うのをしっかりと確認。衝撃的だったのは、ギラギラコウゲキの集魚力。キャストを繰り返していると船の周りにたくさんのクロソイが集まってきたのだ。

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抜群のアピール力を秘める、『ギラギラコウゲキ』の強烈なギラツキとスライドアクション。投入するたび、数尾のクロソイがチェイスするようすを確認できた

 

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クロソイの体長とあまり変わらない大きさの『ギラギラコウゲキ』で釣ったのは奥村さん。浮力調整のため28gのシンカーをプラス。幅広いスライドアクションが持ち味のルアーで、ウエイトを付けても問題ないそう

 

後半は思い思いのルアーを使い、最後はハイシーズンに少し早いとはいえアイナメをねらった。砂地に根が点在するポイントに移動すると、すぐに奥村さんがヒット。コンディション抜群のアイナメが姿を見せた。「こんな釣りがあったとは……。ストレスのない癒しの釣りですね。試したいルアーがまだあるので、また来るしかありません」と満足気に振り返った3人。リピートは確定のようす。

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「自分が子どもの頃は関西でも釣れていましたが、今はいないし、たとえまだ釣れたとしても、このサイズはお目にかかれない」と前田さんはいたく感激

 

 

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ヒットルアー

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『サカマタシャッド8インチ』パールグリッター

主にフジワラ『ムゲンヘッド』21gにセット。基本的にジグヘッドリグはカーブフォールでねらう。バイトがなければ連続ジャークを加え、ワインド釣法で誘うのも手。テキサスリグと違ってフックがむき出しなので、フッキング率が格段に高いのがよい。ビギナーは必携のリグ

 

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『デスアダーグラブ6インチ』ウォーターメロン

主にテキサスリグ21gで使用。大きいワームで食いが渋くなってきたときに出番。取材時はサカマタシャッド8インチに口を使わなかった魚に効いた。この釣りはレンジを合わせるのが重要とはいえ、魚のいるレンジより上をトレースしても追ってきてバイトする魚がいた

 

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『サカマタシャッド8インチ』シルバーシャッド

主にテキサスリグ21gで使用。通常カーブフォールでねらうが、バイトがなければ2、3回ジャークさせる。シンカーとワームの間にできるラインスラックが、食わせの間になることを意識して操作したい。起伏の激しい岩礁帯は根掛かりしやすく、テキサスリグが頼りになる

 

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『ギラギラコウゲキ スローシンキング』(プロト)

クロソイの回遊レンジよりだいぶ上をトレースしても、やる気のある魚を浮かせられるアピール力が素晴らしい。タダ巻きで振り幅の大きいS字を描く。取材時はルアーの下から何尾ものクロソイがチェイス。ルアーを奪い合うような刺激的なシーンを目の当たりにした

 

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『newスライドスイマー250』(250㎜6.2オンス)

ソイのいるレンジより上を引くと、水面直下までチェイスを確認。タダ巻きにジャークを混ぜるコンビネーションが有効。ロッドアクションを加えるとテーブルターンし、その動きに反射食いすることも。水面下で食わなければ水平フォールでバイトに持ち込みたい

 

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『Bカスタム』1オンス

取材時はビッグベイトの使用率が高く、出番は少なかったが、クロソイだけでなくアイナメも釣れた。とくにアイナメに対しては、これからの時季に効果的なルアー。開発コンセプトは「ビッグバスを獲る」だが、フィッシュイーター全般に通用するエッセンスを盛り込んでいる

 

 

 

 

※このページは『North Angler's 2023年7月号』を再編集したものです。

 

 

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