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編集部2022年4月5日

【クロダイ】 潮位を読むと見えてくる!? 乗っ込みシーズン勝利の方程式 最終回(全3回)

クロダイ-海 魚種別釣りガイド

魚種別釣りガイド。「クロダイのウキフカセ釣り」をご紹介します。

乗っ込みシーズンは釣りやすいビッグイベント!

この記事は月刊つり人2018年5月号の記事を再編集しています

魚種別釣りガイド。「クロダイのウキフカセ釣り」をご紹介します。

 

潮位・潮回りに応じた探り方

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釣り場を選ぶうえで潮回りを見るのは肝心なこと。大潮なのか小潮なのか、満潮干潮の時刻を調べて時合を読む。特に遠浅な東京近郊の釣り場はこの潮読みが重要だ。いくつか例を挙げてみよう。

 

 

【大潮 干潮11時12分 満潮17時27分(図5)】

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その1・干潮時に乗れる低い磯を目指す

春の大潮回りは潮が大きく引く干潮が昼間に来る。このため低い磯も釣り座になる。沖向かいに位置する潮通しのよい釣り座に立てるため、探りきれないポイントをねらえるのが魅力。入釣は干潮の3時間ほど前に入って徐々に前に出ていくのがベスト。

沖に払い出していく潮があれば寄せエサをじわじわと利かせて、時合までにクロダイを呼び込みたい。

その2・夕マヅメに浅場をねらう

満潮が夕マヅメに重なるのも春の大潮回りの特徴である。夕マヅメは魚が警戒心を解いて活性の高くなる時間帯で、思わぬ浅場で大釣りするケースも珍しくない。干潮時は水深1mほどの浅場でもポイントになりうる。特に岸辺近くの海溝部などが有望なポイント。満潮の3時間ほど前に入釣して寄せエサを利かせポイントを構築したい。

 

【小潮 満潮7時26分 干潮14時35分(図6)】

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その1・朝マヅメから寄せエサを利かせて満潮前後をねらう

春の小潮回りは満潮が朝の時間帯になることが多い。クロダイの活性が高くなるのは潮変わりの前後である。特に満潮からの下げっパナは時合である。潮位のある時間帯までに寄せエサを利かせてポイントを構築するのが理想的。となると朝マヅメからサオをだすほうがよい。

その2・水深のあるポイントに入る

安定した水深のあるポイント、目安としては干潮時でも5m以上の溝があればそこを重点的にねらうことで1日釣果が見込める。ただしポイントによっては釣りやすい潮位とそうではない潮位がある。ハエ根のぐあいによっては干潮時に海藻が露出してミチイトが取られ、その先の溝に仕掛けを届けにくいことがあり、逆に満潮時は上層の流れ(サラシなど)に仕掛けが取られて溝の中をきれいにトレースできないこともある。こうした潮位や潮向き、ポイントまでのハエ根や流れに応じて最適な立ち位置を選ぶことがアタリをだすには重要である。

 

付けエサの種類と使い分け

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オキアミの標準的な付け方。尾羽根をカットして通し刺し

 

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エサ取りが多い時は頭を取って付ける

 

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エサ取り対策には練りエサも効果的。色によって反応も変わる

 

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練りエサの標準的な付け方。耳たぶくらい軟らかくなるまで練ってから付ける

 

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コーンも特エサ。一粒を付けると沈下が早くフグ対策にも効果あり

 

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マルキユー「食わせダンゴチヌ」は付けエサを包んで使用する。エサ取り対策に効果的

 

エサ取り対策

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クロダイ釣りで立ちはだかるエサ取りの中で最も厄介なのはクサフグだろう。ハリスを傷つけ、ハリを噛み切る。ひどい時は1投毎にハリが取られてしまうこともあり、海底まで付けエサを届けることが全くできないこともある。フグだらけの釣り場は早く見切ることも得策だ。

対策としてはエサを変える。練りエサ、コーンなどにするのも一手である。また付けエサを包むことができるマルキユー「食わせダンゴ」も効果的。ハリが取られすぎる時はハリを4号、5号と1サイズ大きくする。

コマセワークでフグをかわす。エサを手前と沖に打ち分けて、付けエサをその間に入れて底まで届いたところで

寄せエサに合わせる。透明度の高い釣り場であれば、フグの動向を観察できるので、動きを見て仕掛けを投じるポイントを考えてもよい。付けエサが残った時がチャンスである。うるさかったエサ取りが急に静かになった時合は最大限の集中で挑みたい。

 

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エサ取りといえばボラもよく釣れる下道だ。「ボラの下にはクロダイがいる」という金言があるが、水面にボラが回遊している時にはその下にクロダイも回遊している可能性が高い。チャンスととらえてよいだろう。

 

メンディングとやり取り

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アタリをしっかりだす。食い込ませるために、意識してほしいのは潮や風の抵抗で仕掛けが引っ張られないようにすること。付けエサが先行し、魚が食い込みやすいように仕掛けを運ぶ。そのためにはミチイトをウキの潮上や風上に置くメンディングも重要な操作である(図7)

 

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アタリはウキが分かりやすく消し込むこともあれば、モゾモゾと沈んだまま動かないこともある。立ちウキ使いの名手は波による振幅が変わるなど微妙なアタリをとらえる人もいる。疑わしければ合わせるのが基本であるが、基本は勢いよく消し込むアタリを合わせればよいと思う(図8)。

 

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やり取りはサオの弾力が活きる位置にサオを起こすのが大切。クロダイはサオの弾力でしっかりとためていればそのうち浮いてくる。慌てずにやり取りをすることだ。

 

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乗っ込みクロダイのサプライズは偶然ではない。

 

潮回り、風向き、釣り場条件などあらゆる情報をもとに釣りを組み立ててほしい。

 

 

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身近な小磯のウキ釣り入門/クロダイ編・前編

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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