近年「サメが映える」と言う釣り人が増えている。ジョーズに代表される狂暴なイメージの魚だが、岸にずり上げた時の達成感は他の魚にはない喜びがあるという。幼いころからサメに魅せられ、全国各地の海岸を旅するこだわりアングラーがサメ釣りの魅力と釣法を語る。後編ではタックルを図解しています。
全国各地の海岸を旅するこだわりアングラーがサメ釣りの魅力と釣法を語る。
レポート◎ペスカトーレ中西
サメ釣り指南近年「サメが映える」と言う釣り人が増えている。ジョーズに代表される狂暴なイメージの魚だが、岸にずり上げた時の達成感は他の魚にはない喜びがあるという。
この記事は月刊『つり人』2021年11月号に掲載したものを再編集しています
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釣り方はブッコミもしくは泳がせ釣り
釣り方は魚やイカの切り身をエサにしたブッコミ釣り。もしくは生きた魚をエサに用いた、泳がせ釣りである。タックル図は以下のとおり。
底付近にいるネコザメやドチザメは魚の切り身などを用いたブッコミ釣りが有効である。置きザオにしていると穂先が揺れるアタリの後にジリジリとゆっくりラインを引き出していく。フッキングは一呼吸おいて、重みが乗っていることを確認してからしっかりと乗せる。
生きた魚をエサに用いた泳がせ釣りの場合、ブッコミ釣りと同じく仕掛けを用いてボトム付近で生きエサを泳がせる方法や、フリーで泳がせる方法、フロートを用いて表層から中層付近で泳がせる方法がある。サメが寄ってくるとエサの魚が逃げようと暴れ出し、サメがエサをくわえこむとゆっくりとラインが出ていく。ブッコミ釣りと同様に早アワセは厳禁。しっかり食い込ませて重みが乗っているのを確認してからフッキングすること。
置きザオにしてアタリを待つ時はスピニングタックルであればドラグは緩めにする。軽く引っ張ってラインが出る程度に調節しておくこと。ベイトタックルであればドラグを緩めるか、クラッチを切ってクリッカーをオンにしておく。もしクリッカー機能がなければドラグを緩めた上で鈴をつけておくのもよい。サメはラインテンションがかかるといきなり走ることもあるので、突発的なアタリでサオを持っていかれないように尻手ロープなどで繋いでタックルを持っていかれないように対策が必要。
急深なサーフがブッコミ釣りのポイントになる
ブッコミ用のエサはスーパーでも入手できる魚の切り身やイカの短冊などで充分だが、釣り場で釣れる魚をエサにしてもよい。大きめのエサでも食いつくが、タックルバランスによってフッキングの良し悪しが変わる。目安として、1m前後のサメをねらう場合は20号前後の太軸フックがおすすめ。2mまでのサメをねらう場合は30号前後の太軸フックがよい。サークルフックを用いれば口のカンヌキに掛かる確率が高く、フックを外す際にも迅速に対応できる。フックのカエシは必ず潰しておこう。
ネコザメやドチザメなど、鋭く大きな牙を持たないサメをねらう際は太めのナイロンハリスでもキャッチできるが、もし不安があればワイヤーを用いてもよい。メジロザメ系やシュモクザメなどの歯が鋭く大型になるサメをねらう場合は、しっかりした太めのワイヤーハリスで挑もう。
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ヒット後は焦らずにファイトする。サメは体力があるので足もとまで寄せてからも気が抜けない。特に遊泳力のあるサメは寄ってきてからも激しく暴れて抵抗する。ランディングは慎重に行ないたい。
ねらうサメや掛かることが想定されるサイズによって、ランディング方法やツールも変わる。メーターそこそこであればタモ網でも取り込めなくもないが、それを超えてくるとタモでは厳しくなる。ショアからの場合、サメを充分に弱らせた上で浅瀬に誘導しロープで尾鰭の付け根を縛ってキャッチする方法などもあるが、複数人数での連携プレイとなる。危険も伴うため、単独での釣行は避けよう。どんな釣りにでも言えることだが、くれぐれも安全第一で。無理はしないこと。
オオテンジクザメ。最大で3m 級になる大人しい底生のサメ。世界の温暖な海域に生息。夜行性で夜になると巣穴から出てきて餌を探して泳ぎ回る。タコを専食することで知られている。秋の沖縄、西表島での釣果
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