福島・新潟の県境にある飯豊連峰・種蒔山に端を発し、山形県の最南部を北流して長井市で最上川に合流するのが置賜白川。東北有数の大河である最上川の一大支流だ。この川が流れる飯豊町中津川地区は山形県内でも有数の豪雪地帯である。
急流最上川を支える一大支流
文◎我妻徳雄
この記事の内容
雪解け水が磨く鮮やかなパーマーク
福島・新潟の県境にある飯豊連峰・種蒔山に端を発し、山形県の最南部を北流して長井市で最上川に合流するのが置賜白川。東北有数の大河である最上川の一大支流だ。この川が流れる飯豊町中津川地区は山形県内でも有数の豪雪地帯である。
県道沿いの河川だが、川に入れば河畔林が陽射しを遮り、里川の趣が伝わってくる。釣り場は白川ダムのバックウオーターから始まる。白川ダムから大日杉小屋周辺までは、イワナとヤマメの混生域。そこから上流域はイワナのみの生息となる。
Photo by Soichiro Ura
まさに渓流の女王と呼びたくなる宝石のような色合いのヤマメ
川の名が示すように、ヤマメ、イワナともここで釣れる魚は幾分白っぽいのが特徴である。本格的なヤマメ釣りシーズンは、雪代の収まる7月上旬頃から。早期はダムからのソ上と思われる大イワナが集落近くでも釣れる。深い淵やぶっつけのエグレを丹念に探ると、ヒレピンの大ものイワナが応えてくれるかもしれない。
そして、雪代が完全に収まれば、いよいよ大ヤマメのシーズン到来である。飯豊の豊富な雪解け水で鍛えられた、パーマークのくっきりした居着きの大ヤマメの引きが楽しめる。
ダムのバックウオーターから葡萄沢出合までは、本流釣りと渓流釣りの中間的なポイントが多い。サオも7mクラスの物を準備したい。仕掛けも大ものに備えて、0.4~0.8号を水量に応じてセットする。エサはミミズをメインに、ブドウムシも準備。川虫が採れれば川虫を使う。全体的には高低差のそれほどない穏やかな渓相なので、フライフィッシングなどの毛バリ釣りでも訪れる人は多い。
Photo by Soichiro Ura
優しい色合いの川いっぱいに適度な大きさの石が入る
Photo by Soichiro Ura
川に沿って道路が走っているが水辺は静か
●管轄漁協:西置賜漁協(TEL0238・85・0067)
●交通:米沢市内からR121、県道4号経由で白川ダム上流へ
※この記事は月刊『つり人』2018年4月号に掲載したものを再編集しています。情報は掲載時のものです。解禁日・入漁料等は管轄漁協にご確認ください
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