標高2475mの甲武信ヶ岳に端を発する荒川。荒川本流のほか、深いV字形渓谷を成す滝川や大洞川、集落地を流れ穏やかな里川の風情を見せる薄川や小森川など、バリエーション豊かな水脈が枝を広げる。
首都圏に位置するヤマメ釣りの里
文◎編集部
この記事の内容
早期から通えるヤマメ道場
標高2475mの甲武信ヶ岳に端を発する荒川。荒川本流のほか、深いV字形渓谷を成す滝川や大洞川、集落地を流れ穏やかな里川の風情を見せる薄川や小森川など、バリエーション豊かな水脈が枝を広げる。
一帯を管轄する秩父漁協は毎年多数の放流もしているが、複雑な水系のおかげで自然繁殖したヒレのピンと張ったきれいな魚も多く見られる。解禁当初は流れが穏やかで落差の少ない支流の小森川(ただし途中の朴の木橋より上流は禁漁区)や薄川の上流部、あるいは中津川などがおすすめだ。これらの支流は水深の浅いポイントにもヤマメやイワナがいるので、周囲に比べて少しでも深くなっている小さな淵や堰堤の下を特に丁寧にねらうとよい。エサ釣りはもちろん、フライやテンカラでもねらえる。
手にずっしりと重い幅広の秩父ヤマメ
本流は前号でも紹介している上流の大滝地区がおすすめ。岩盤帯が多く、渓流をやや広くしたイメージで淵が連続する。水温が安定してくる4月下旬頃からは、美形ヤマメが瀬の中で活発にエサを追う。また、本流では早ければ4月頃から、中流域にある玉淀ダムからソ上する戻りヤマメもねらえる。4月は長瀞近辺、5~6月になるとその上流の皆野地区、7月に入ると最上流の秩父地区で一発大もののチャンスがある。
滝川や大洞川といった渓谷相の支流で釣りが楽しくなるのは6月の初夏以降。ガレ石の転がる林道を長く歩くのでアクセスは楽ではないが、その分だけ釣れる魚のコンディションはよい。こちらはヤマメのほか、鮮やかなオレンジ色の斑点を体表にまとうイワナもターゲットになる。
里川から渓谷相まで水系全体で釣り場は変化に富む
本流下流部はダム差しの大型もいる
●管轄漁協:秩父漁協(TEL 0494・22・0460)
●交通:関越自動車道・花園ICを下りてR140で秩父方面へ
※この記事は月刊『つり人』2018年4月号に掲載したものを再編集しています。情報は掲載時のものです。解禁日・入漁料等は管轄漁協にご確認ください
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