冬といえばテトラ撃ちの季節!!JB TOP50屈指のテトラーである篠塚亮先生に、厳しい冬の釣行で心のよりどころとなるテクニックを伝授してもらいましょう!今回の実践篇は気温マイナス4度の利根川で行いました!
実践篇は気温マイナス4度の利根川で
編集部=写真・文 もりなをこ=イラスト
冬といえばテトラ撃ちの季節!!「え? そうなの?」という方もいるでしょうけれど、そういうものだと思ってください。
そしてテトラ撃ちといえば「しのつか」さんです。
「しのづか」ではなく「しのつか」です。
JB TOP50屈指のテトラーである篠塚亮先生に、厳しい冬の釣行で心のよりどころとなるテクニックを伝授してもらいましょう!
編集部員がエキスパートに入門し、座学と実践で免許皆伝を目指す 『Basser』の人気連載をピックアップ!
※この記事はBasser2013年2月号に掲載されたものを再編集しています
講師=篠塚亮(しのつか・りょう)
1980年生まれ。東京水産大学(現・東京海洋大学)卒で、同大学の先輩である並木敏成さんのあとを受けて卒論の題材に「ブラックバスの釣獲調査」を選ぶ。学生時からJBマスターズやNBCチャプター茨城に参戦。2006年にTOP50へ昇格。主な戦績は2009年JB TOP50 第5戦桧原湖優勝、2013年JBジャパンスーパーバスクラシック北浦優勝。2015年JB霞ヶ浦年間優勝など。
ブログ「シノツカ君、幸せそうなの。」
生徒=ヤマガタ(Y)
1978年生まれ。世界中のバス釣り雑誌編集部員のなかで、篠塚先生のテトラ撃ちをもっとも長時間見ているランキング1位(TOP50で同船して通算6日間分見ている)。
生徒=ササキ(S)
1984年生まれ。2013年のオールスターで優勝した小野俊郎さんのウイニングエリアは利根川のテトラ帯。そのオールスターの2日後、篠塚先生に教わったとおりに、オカッパリで同じテトラ帯をねらうとナイスフィッシュを3尾キャッチできた。
テトラ撃ちとは……消波ブロック(通称テトラ)帯のバスをねらうため、ブロックの隙間にリグをプレゼンテーションしていく釣り方。
1980年生まれ。東京水産大学(現・東京海洋大学)卒で、同大学の先輩である並木敏成さんのあとを受けて卒論の題材に「ブラックバスの釣獲調査」を選ぶ。学生時からJBマスターズやNBCチャプター茨城に参戦。2006年にTOP50へ昇格。主な戦績は2009年JB TOP50 第5戦桧原湖優勝、2013年JBジャパンスーパーバスクラシック北浦優勝。2015年JB霞ヶ浦年間優勝など。
ブログ「シノツカ君、幸せそうなの。」
生徒=ヤマガタ(Y)
1978年生まれ。世界中のバス釣り雑誌編集部員のなかで、篠塚先生のテトラ撃ちをもっとも長時間見ているランキング1位(TOP50で同船して通算6日間分見ている)。
生徒=ササキ(S)
1984年生まれ。2013年のオールスターで優勝した小野俊郎さんのウイニングエリアは利根川のテトラ帯。そのオールスターの2日後、篠塚先生に教わったとおりに、オカッパリで同じテトラ帯をねらうとナイスフィッシュを3尾キャッチできた。
テトラ撃ちとは……消波ブロック(通称テトラ)帯のバスをねらうため、ブロックの隙間にリグをプレゼンテーションしていく釣り方。
寒いっていうより外気に触れてるとこが痛い
実践篇の取材をしたのは2012年12月12日(水)。当日の朝も非常識なくらい寒いとは思ったけれど、あとで調べてみてビックリの「マイナス4℃」だった。中学、高校時代に篠塚先生が学校の行き帰りにオカッパリをしていたという利根川から実践篇がスタート。気温はマイナス4℃
Y 12月って暦のうえではもう冬だけど、関東の平野部ではまだどうにか釣れる時期だよな……、例年なら……。
S 今回の取材の日程を決めたときは、テーマも時期に合ってるし、けっこう釣れちゃうんじゃないの♪ って思いましたけど……。
篠塚 今回の取材のために1日半下見を……、というか本気でサオを振りましたが……。
Y 聞きたくないッス、その先は。
篠塚 ニゴイが1尾で終了でした~。
S ああ~……。
のっけから三点リーダ(「…」コレ)の多い会話をしつつ篠塚先生がふたりをまず連れて行ったのは、利根川の下流域だった。ちなみにしゃべるたびに口からはもうもうと白い息が立ち上る。掛けた偏光グラスは一瞬にして真っ白に曇る。そして篠塚先生が「川べりに出るまでちょっとぬかるんでるとこがあるので気をつけてくださいね」と言っていた河川敷は、ガッチガチに凍っていてとっても歩きやすかった。
S 冬の利根川でテトラ撃ちといえば、ここより上流にも有名な場所がありますよね、国道51号の下とか。今日はなぜここからスタートなんですか?
篠塚 そこも下見したんですけど、水が冬っぽいイヤな透明度の上がり方をしていて、生命感がまったくなかったんですよ。そこに比べると下流は見慣れた利根川の透明度(やや濁り気味)なのでまだマシかな、と。それに、ここではニゴイが釣れたので、バスもいると信じましょう。
「水面上には見えてませんけど、ここには岸から7、8mくらい沖までテトラが入っています」という篠塚先生の説明を聞いて、ササキはすぐにキャスト開始。一方のYは戸惑っていた。
「テトラの隙間を撃つのに、隙間どころかテトラ自体ぜんぜん見えない……。手もとに伝わる感覚で隙間を探せ、と?」
戸惑いながら先生の釣りを凝視するY。見えない水中のテトラの隙間を撃つのは、いきなりやるにはハードルが高すぎる釣りだった……
おそらく「見て盗め」タイプな篠塚先生の釣りを観察するY。そこにいきなりSの嬌声が響いた。
あっという間にガイドにツララが……、などと撮影していると……
いきなりSが40㎝アップを抜き上げた! 逆光で魚の正体がわかっていないYのヒザがガクガクと揺れる
S いきなりゴゴッときました~ッ!! デ、デカいですよぉ~ッ!!
逆光(Yから見て)に浮かび上がる40㎝アップのシルエット! を順光で見て爆笑する篠塚先生、そしてキリッとした表情で魚を抜き上げるS。
篠塚 その魚、昨日、僕が釣ったのと同じニゴイじゃないスかね(笑)。ニゴイって居着くのかな~。食ってきた場所とサイズがまったく同じですよ。
違う魚だったが……。「いや、ホント嬉しいんですって」とS
S どうなんでしょうね。ニゴイでも割と本気で嬉しいんですけど。
Y とにかく生き物はいる、と。ところで先生、僕らが今やってるのって、テトラの穴撃ちですよね? 正直、何をやってるかわからないんですけど。
篠塚 ですよねェ~。ここは、釣れそうなのでとりあえず来てみたんですけど、見えてないテトラの穴を撃つのは僕も苦手です。
Y ボトムの出っ張りを乗り越えた瞬間にラインテンションを抜く、みたいな操作を丁寧にやってるんですけど、そのあとぜんぜんスルスル落ちていきませんよ。
篠塚 それじゃ雑なんですよ。キレイに組んであるテトラの隙間は本当に狭いので、乗り越えさせてからラインテンションを抜いても、隙間を飛び越えてしまっているんです。高さのあるところにリグが差し掛かった時点で、チョンとやってすぐにラインを送る、チョンとやってすぐにラインを送る、チョンとやってすぐにラインを送る、チョンとやって……、それでも隙間を飛び越えてしまったり、たまにスルスル入っていったり、みたいな感じです。
Y うわ~、めんどくさいですね。こういうふうにボトムをじっくり探る釣りってかなり好きなんですけど、ちょっとやり切れそうにないです。
篠塚 僕もそうですよ。精神衛生上よくない釣りです。水中にはテトラの隙間が無数にあるのに、ひとつ撃つのにも手間が掛かりすぎます。移動しましょう。
ラインに負担を掛けずに、しっかりリグを落とし込むには?
理想は、Aのようにロッドティップからバーチカルに落とし込める状態。リグをスムーズに隙間へ入れることができ、フッキングからファイト、ランディングの過程でもラインへの負担が少ない。
BやCのように撃つ穴との距離が広がるに従って、テトラとの接点でラインが折れる角度がb、cと鋭角になっていく。接点での抵抗が増してリグが落ちていきにくくなるうえに、フッキングや穴からバスを引きずり出すときにラインが強くテトラに擦れるので、できれば避けたいシチュエーションだ
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2019/11/25