O.S.P でハイピッチャーなどの名作スピナーベイトの開発に携わってきた橋本さんに、スピナーベイトのブレードに関することを伺いました。
スピナーベイト選びがもっと楽しくなる!
編集部=写真・文
O.S.P でハイピッチャーなどの名作スピナーベイトの開発に携わってきた橋本さんに、スピナーベイトのブレードに関することを伺いました。
この記事はBasser2020年11月号に掲載したものを再編集しています。
橋本洋一(はしもと・よういち)
東京都在住。O.S.P 立ち上げ当初より様々なルアーを並木敏成さんとともに生み出してきた開発部隊の最
古参にしてキーマン。プライベートではトーナメントにも積極的に参戦。
名門釣りサークル日本大学「チャートリュース」出身。若き日のお気に入りスピナーベイト遍歴は「バイブラシャフト→クリスタルS→SRミニ」
前回の記事→ バス釣り・スピナーベイトのブレード解説その3(全4回) カップの深さ編
ハイピッチャーシリーズ
レスポンスがよく明確なバイブレーション を生み出すブレードとコンパクトなパッケ ージで発売から現在に至るまで高い人 気を誇るスピナーベイトシリーズ。各モ デルの特徴を見ていこう。
ハイピッチャー
シリーズのベースモデル。7gを除く9 、10、 11gの2タイプはすべて共通のブレードサイ ズを採用しており、同じ使用感のままレンジ 別の使い分けができる。タンデムウイローと ダブルウイローの2タイプをラインナップ
ハイピッチャー1oz
ディープレンジの攻略を得意とするヘビーオ ンスモデル。スローロールへの対応と、ディ スタンスがある状態でもアングラーにしっかり とバイブレーションを伝えるため、ブレードタイ プはタンデムウイローとダブルコロラドの2タ イプ(ダブルウイローはなし)
ハイピッチャーMAX
よりアピール力を高めたモデル。10、14、 18、21gのヘッドウエイトで、ブレードタイプは タンデムウイローとダブルウイロー。バイブレ ーションがより強い新規格のブレードと、2段 カットのボリューミーなスカートが濁りのなか でもバスにその存在を知らせる
タイフーン
国産スピナーベイトとしては唯一無二といえ るビッグブレードを搭載したスピナーベイト。 #10のブレードは巨大ながら回転半径が小 さく、水を逃がす形状になっており、そのサイ ズからは想像できないほど軽快に巻くことが できる。ブレードタイプはタンデムウイローと ダブルウイロー、ヘッドウエイトは18、21gを ラインナップ
ブレードの組み合わせによる特徴
■ダブルウイロー
2 枚のウイローリーフでフラッシング効果が期待できるだけでな く、ブレードデザインとセッティング次第で様々な個性が出るタイ プ。
ブレードの形状だけでなく、注目したいのは前後のブレード の関係性だ。
たとえば、写真のプロシリーズスピナーベイトとレベルスピンは、前後のブレードにほぼ均一な水流が当たり、どち らも近いピッチで回転するタイプ。
ポロポロはフロントブレードと リアブレードの距離が近く、フロントブレードに対してリアブレー ドはゆっくりとした回転。
そしてジンクスミニスーパーブレードはフ ロントブレードは水を逃がしてほとんど回らないのに対し、リアブ レードは超高速回転する
プロシリーズ スピナーベイト (ゲーリーインターナショナル)
ポロポロ(オフスユーカリ)
レベルスピン(レイドジャパン)
ジンクスミニスーパーブレード(イマカツ)
■シングルブレード
フロントブレードの影響を受けな いシングルブレードは、安定して 水の抵抗を受けるため素早く回 り出す。
写真の2 点はどちらもウ イロータイプだが、ブレード前方 に幅が持たせてあるため回り出 しが非常によい
ビバーチェ(スミス)
クルコマ(一誠)
■タンデムウイロー
ダブルウイローと並ぶオーソドッ クスなブレードタイプ。
ウイローの フラッシングにコロラドのバイブ レーションが加わり、ややアピー ル力が欲しい状況で活躍する
DEXスピナーベイト (ピュア・フィッシング・ジャパン)
■ダブルコロラド
バイブレーションの強いコロラド ブレードが2 枚搭載されているパ ターン。
強いバイブレーションを 発生するモデルが多い。強いア ピール力が欲しいときやスロー ロールで活躍
ストライクマジック(エンジン)
■特殊タイプ
前後のブレードがつながった特殊タイプのスピナーベイト。
性質はシングルブレードに近いが、連結したブレードが振り回される遠心力が発生し、ピッチの大きいバイブレーションが発生
キラーズベイト(ガンクラフト)