テキサスリグでバイトを引き出すためには、 ラインテンションを張りすぎない操作法を覚えることが重要だと赤羽先生。 苦戦中の生徒Sは、先生の指導でこの操作を覚えるが……
2019年W.B.S.AOY、小田島悟選手のメインルアーを振り返る
サイト・ビー=写真と文
霞ヶ浦をメインに活動しているトーナメント団体、W.B.S.にはカバー撃ちの名手が数多く在籍している。今期4試合が行なわれた同シリーズ戦で、シャローの釣りのみでAOYを獲得したのが小田島悟選手だ。今回は、小田島選手が各試合でメインにしたルアーを紹介したい。ボウワーム5in/ネコリグ
●第1戦(3月24日)準優勝(2尾2750g)花室川河口周辺でプリスポーンの個体をねらい、2尾のグッドサイズをキャッチした。スポーニングを意識した個体が差してくる、ゴロタ石が丘状に盛り上がっているスポットをズル引きで探った。早春の小田島選手といえば、ライトテキサスリグで石積みをねらって結果を出している印象が強い(2015年第1戦優勝時など)が、この試合ではバスに口を使わせやすいネコリグを選び、シンカーも1.3gと軽めのものを合わせた。ライトテキサスは石積みの穴を撃つときなど、太いラインを使いたいときにセレクトする。
タックルデータ
ロッド:ヘラクレス・ファクトHFAC-66MST(エバーグリーン)
リール:09アルデバランMg7L+ZPI BFCスプール(シマノ)
ライン:バスザイルマジックハードR 8Lb(エバーグリーン)
フック:ワーム329ハンガーHD #1/0 自作ガード(がまかつ)
バスエネミー3.5in/ネイルリグ
●第2戦(4月21日)12位(3尾2550g)●第3戦(6月8~9日)6位(8尾7675g)
4月下旬の第2戦、6月上旬の第3戦ともにバスエネミー3.5inのネイルリグがメインになった。水平フォール系のスティックベイトにテールのアピール力が備わったソフトベイトだ。風が吹いてもフォールさせやすいようベリー側に0.9gのネイルシンカーを挿入して使用した。
第2戦では、風裏になっているエリアのうち、プリスポーンのバスが上がってくるような、水深1m未満で岸際に石がこぼれているようなシャローをねらった。水深1~2mのドック回りなど深めのスポットでも反応があったというが、深めの場所ではネコリグ、浅いところではバスエネミーという使い分けでねらっていった。
第3戦は古渡エリアなどのウッドカバーを撃つ釣りがメインになった。着水させてスローにフリーフォールさせるという基本の釣り方は第2戦と同じだったが、カバー周りを探るためロッドをMHにしてラインも太くした。また、第2戦ではグリパン系のカラーを使っていたのに対して、テナガエビが出てくる時期になったことを考慮して、光が透けつつ存在感もアピールできるソリッドシナモンカラーをセレクトした。
第2戦タックルデータ
ロッド:ヘラクレスHCSC-66M-LTS フォースグランディスLTS(エバーグリーン)
リール:07メタニウムMg7L+ZPI BFCスプール(シマノ)
ライン:バスザイルマジックハードR 12Lb(エバーグリーン)
フック:スティーズワームフックSS WOS#3/0(ダイワ)
第3戦タックルデータ
ロッド:ヘラクレスHCSC-67MH-LTS ブルーマイスターLTS(エバーグリーン)
リール:07メタニウムMg7L+ZPI BFCスプール(シマノ)
ライン:バスザイルマジックハードR 14Lb(エバーグリーン)
フック:スティーズワームフックSS WOS#3/0(ダイワ)
エッジブレイカー/ノーシンカー・バックスライド
●第5戦(9月14~15日)準優勝(9尾8495g)※第4戦は荒天のため中止
一週間前に襲来した台風15号による増水と濁りの影響が徐々に収まってきたかというタイミングで開催された第5戦。小田島選手は、もともと濁りの影響が少なかった北利根川と、濁りから回復しつつあった本湖東岸エリアの状況をいち早く察知して、これらのエリアのカバーをバックスライドで撃った。スティックベイト系ノーシンカーのスローフォールにも、テキサスリグの素早いフォールにも反応が悪くなる状況があると小田島選手は言う。「そういうときはカバーのなかで目の前を横切る動きに反応がいいことがある」と小田島選手。第5戦がまさにその状況で、エッジブレイカーのスライドフォールが効いた。
タックルデータ
ロッド:ヘラクレス・ファクトHFAC-70HST(エバーグリーン)
リール:PX68L(ダイワ)
ライン:バスザイルマジックハードR 16Lb(エバーグリーン)
フック:ワーム321バルキースタイル #4/0(がまかつ)
ダブルモーション3.6in/5gテキサスリグ
●プロクラシック(11月2~3日)準優勝(6尾6555g)年間ランキング上位10位が出場できるプロクラシック戦でも小田島選手はカバー撃ちで準優勝。当日は「ルアーを追いかけてまで食わないから、バスの目の前に落とさないと」ということでテキサスリグを選んだ。ダブルモーション3.6inのテキサスリグといえば、2015年の第1、2戦連覇を成し遂げた際もメインに使用していた小田島選手のマネーベイト。ツメがはためくタイプのクローワームは数多くあるが、ダブルモーションは特にバランスがよく回収時に回転してしまうようなことがないため、1日中撃ち続けてもラインがヨレないのが気に入っているという。
タックルデータ
ロッド:ヘラクレス・ファクトHFAC-67MHST(エバーグリーン)
リール:PX68L(ダイワ)
ライン:バスザイルマジックハードR 14Lb(エバーグリーン)
フック:スティーズワームフックSS WOS#3/0(ダイワ)
また、プロクラシック戦の小田島選手の同船レポートがBasser2020年1月号に掲載される。シャローの名手たちがひしめくW.B.S.のなかで、なぜこれほどの結果を残せるのかをアプローチの面から考察しているのでぜひチェックしてほしい。
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メタルバイブ、シャッド、ダウンショット……。冷え込む時期はこれらのルアーたちが主役になりがちです。
ですが温暖化の影響もあってか、近年の冬は以前ほど寒く感じないことが多くなってきたように感じます。そんな冬を楽しく釣るための最新テクニックを特集しました。
三原直之さんのビッグスプーン&ビッグベイトに始まり、北大祐さんのウインタークランキング、山岡計文さんの新テクニック・ホバストなど、目を引く記事が満載。読めば、「冬の釣り」のイメージが変わり、これまでにない釣果を手にできるはずです。
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2019/11/22