夏の源流は最高だ。なかでも最も簡単かつ軽い道具で楽しめるのがテンカラ釣り。毛バリを流してヤマメやイワナと出会うための基本をまとめた。今回はキャストの仕方をご紹介。
源流で釣るためのキャスト
写真と文◎丸山剛
夏の源流は最高だ。なかでも最も簡単かつ軽い道具で楽しめるのがテンカラ釣り。毛バリを流してヤマメやイワナと出会うための基本を解説します。今回は源流テンカラのキャストについてまとめました。この記事は『つり人』2020年9月号に掲載したものを再編集しています。
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STEP3:キャスト
テンカラ釣りのキャストは、オーバーヘッドキャストが基本となる。
これをしっかりマスターできれば、キャストのバリエーションも簡単にできるようになる。
サオの構えとスタンスは、ラインを飛ばす方向に対して正面を向いた自然体で、利き足が少し前に出ていると姿勢がピタリと決まる。
ヒジを少し曲げた状態で脇を締め、サオをしっかりと持つ。
トンカチを叩くように親指を伸ばして、グリップに上から押し付けるように添えるのが基本。
これで手首が必要以上に動かなくなる。
中には人差し指を添えて持つ人もいるが、親指のほうが力を入れずに楽にラインを飛ばすことができる。1日釣っても親指のほうが疲れにくい
サオを振る時に手首が動いてしまうとサオの振り角度が大きくなってしまい、サオの弾力が効かず、ラインは飛ばなくなってしまう。
キャストはヒジを支点に、腕からサオ先までが1本のサオとイメージするとよい。
振り始めの角度は時計の短針で2時から2時半くらい。
その位置から手首を動かさないように、肘を支点に12時まで一気に引き上げる。
この時、サオを下から上に持ち上げるような感覚で行なうのがコツで、多少肘が引き上げ方向に向かって移動する感覚があってもよい。
あくまでも手首の角度は変えずに真っすぐ引き上げることが大切。サオを12時まで引き上げたら、ラインが後方に伸びるまで一瞬待つ。
これを「タメ」あるいは「ポーズ」という。
そしてラインが伸びきる寸前に、はじめの2時から2時半の位置まで一気にサオを押し下げる。スムースにラインが前方に飛べば成功だ。
つまりサオの振り角度は45度くらいで充分なのである。
コンパクトに振ることで、サオの遠心力ではなく弾力と反発力でラインを飛ばすのがコツなのである。
練習するときは、12時に振り上げた位置を確認することが大切。
実際に12時に止めたと思っていても、後ろに倒れている場合がある。
テンカララインは、サオの振り幅が大きくなればなるほど飛ばないということを覚えておこう。
オーバーヘッドキャストを横に振れば、サイドキャストになる。
左右できるようになれば、木が被ったポイントに毛バリを打ち込めるようになる。
後ろにラインを引くスペースが無いときはロールキャストを使う。
ロールキャストはサオを立てた状態からサオを少し後方に引き、ラインが耳のあたりを通り過ぎた瞬間に、サオを2時から2時半の角度まで振り出す。
ラインは大きな円を描きながら前に飛んでいく。
◆関連動画でロープの使い方をチェック!
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