夏の源流は最高だ。なかでも最も簡単かつ軽い道具で楽しめるのがテンカラ釣り。毛バリを流してヤマメやイワナと出会うための基本を解説します。今回は源流テンカラの毛バリの流し方やアワセについてご紹介。
毛バリの流し方とアワセ
写真と文◎丸山剛
夏の源流は最高だ。なかでも最も簡単かつ軽い道具で楽しめるのがテンカラ釣り。毛バリを流してヤマメやイワナと出会うための基本を解説します。今回は源流テンカラの毛バリの流し方やアワセについてまとめました。この記事は『つり人』2020年9月号に掲載したものを再編集しています。
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STEP4:毛バリの流し方
源流テンカラ釣りは、上流に向かって釣っていく。
河畔林が迫っていることが多いので、斜めにラインを振ると、木に引っ掛かりやすい。
沢の流れと平行にラインを振ると木に引っ掛かりにくい。
できれば、沢の真ん中から上流に向かって釣るといいだろう。
両岸から迫る木の真ん中が一番高く開けているからだ。それができない時にサイドキャストを使う。
川を上りながら釣っていく。できるだけ開けた場所でオーバーヘッドキャストでアプローチするのが基本
沈める毛バリは、毛バリが着水したら、リーダーを張るようにして、サオを立てて数回誘って、後は流れに合わせて毛バリを流すナチュラルドリフトが基本。
ナチュラルドリフトさせるときは、ラインが手前に流れてくるのに合わせて、サオを立てていく。
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アワセは一瞬待ってから
目線はラインが水に浸かっている辺りを漠然と見る。
ラインはリーダーが見えないくらい浸けておく。アタリはラインに出る。
ラインが止まったり、引かれたりしたらアワセを入れる。
アワセは、ライン変化が出たら、一瞬待ってから入れるとよい。
テンカラ名手の瀬畑雄三さんが口癖で「待てれば、一人前」といっていたように、魚に完全に毛バリを食わせてからアワセを入れるのである。
それと、なんでもラインが不自然な動きをしたらアワセを入れることだ。アワセは、ラインを飛ばすときに12時までサオを引き上げるのと同じイメージで行なう。
思いきりアワセを入れるのが大切だ。魚が掛かったら、ラインを持って手繰って取り込む。
アタリはラインに出る。たわんだラインがピンと張ったりしたら一瞬待ってからアワセを入れよう
源流では、魚のいるポイントが限られる。落ち込み、淵、流れ出しといった場面が連続して続く。
この規模が大きかったり小さかったりしているのだ。そういったポイントには番兵イワナといって、小さなイワナが流れ出しにいることが多い。
この番兵イワナを走らせてしまうと、そのポイントは終わってしまうことが多々ある。
人のあまり入らない源流ほど番兵システムは構築されている。
番兵イワナを走らせずにアプローチするには、できるだけ遠くから流れ出しポイントを釣る必要がある。
淵にイワナがいそうだと近づいた瞬間に流れ出しの端からピューっと小イワナが淵に泳ぎ込み、大きなイワナがビックリして泳ぎ下ってくるといった光景をよく見る。
この番兵イワナをしっかり意識してアプローチすることで、淵の大きなイワナを釣ることができるのだ。
源流のアプローチは少しずつ釣っていくのが基本である。
魚がいると思ったポイントは、2、3回のキャストだけであきらめず、10回近くキャストするのも大切だ。
ちょっとした毛バリの流れ方の変化や沈みぐあいで魚が毛バリに反応することもある。
テンカラ名手・瀬畑雄三さんの口癖が「待てれば、一人前」。イワナが完全に毛バリを食ってから合わせるのだ
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