使い方はシンプル。ポーズを入れずに連続トゥイッチすればOK。風間さんの場合、ほとんどのポイントは表層(水面下20cmほど)だけを探っていた。
45mmシンキングミノーを連続トゥイッチ!
解説◎風間俊春 写真・文◎編集部
渓流~源流でヤマメ、アマゴ、イワナ、ニジマスをねらうルアーゲームの基礎を風間俊春さんに教わった。「まずは45mmシンキングミノーの連続トゥイッチから覚えましょう」と風間さん。チェイスとバイトがすべて見えるって素晴らしい!
この記事は月刊『つり人』2021年7月号に掲載したものを再編集しています
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目次
第1回
第2回
第3回
風間俊春(かざま・としはる)
埼玉県秩父郡在住で荒川水系がホームフィールド。本流の大型ヤマメやニジマスから源流のイワナまで、あらゆる渓流魚を相手にしたルアーフィッシングを愛している。ルアースクールなどで講師を務めることも多い
おすすめは45mmのシンキングミノー
風間さん自身の釣りで使用頻度が最も高く、入門者にもオススメなのが45mm前後のシンキングミノーだ。理由は3つ。
風間さんが大好きな「アレキサンドラAX-43HW」。45mm前後のシンキングミノー(フックはバーブレスのシングル仕様)があればヤマメやアマゴ、ニジマス、イワナなどの渓流魚をひと通りねらうことができる
①重いので投げやすい
風間さんが9割の時間で投げていたのは「アレキサンドラAX-43HW」。43mm、3.3gのシンキングミノーだ。
「シンキングミノーは重くて投げやすい。シンプルな理由ですが、キャスティングの難易度が高い渓流では非常に重要なメリットです」。50mmにすればさらに投げやすくなるが、平均してバイトが多いのは45mm前後のミノーだという。
②表層からボトムまでレンジを刻みやすい
ロッドを立ててトゥイッチすれば表層を引くことができ、ボトムまで沈めてからアクションさせれば底を小突くことが可能。全レンジをねらいやすい。
③トゥイッチでヒラ打ちさせることができる
ここまで2つについては同じくシンキングのスプーンやスピナーにも当てはまるが、ミノーはトゥイッチでヒラを打たせられるメリットがある。基本的にフィッシュイーターはヒラ打ちに本能を刺激されやすい。また、左右にダートさせることで、短い距離で数多くアクションさせることが可能だ。
3つの理由から、風間さんは渓流のルアー釣りを45mm前後のシンキングミノーで覚えることを推奨している。
ヒラ打ち。ボディーが水中で傾く際に水を動かし、同時にフラッシング(キラメキ)を放つことで渓流魚の捕食本能を刺激する
渓流ルアーは45mmシンキングミノーだけでも充分楽しめるが、スプーン&スピナー(写真)もあれば万全。ミノーに反応がない日は2~3gのスピナーをただ巻きする。ムシがハッチしているときや渇水気味のときに効く印象があるという
対してスプーンは増水傾向で流れの押しが強いときが出番。流れのなかでも安定してアクションしてくれるからだ。3.5g前後のものをただ巻きで使う
使い方はシンプルな連続トゥイッチでOK
使い方はシンプル。ポーズを入れずに連続トゥイッチすればOK。風間さんの場合、ほとんどのポイントは表層(水面下20cmほど)だけを探っていた。
「基本的には表層で釣りたいんです。すべてが見えるのでドキドキしますし、表層を意識している魚ほどヤル気があるので釣りやすいからです」
同じコースに2投以上して、表層以外のレンジを探っていたのは魚が見えたときと、チェイスがあったとき。表層ではバイトまで至らなくても、中層を引けば食ってきたり、ボトムを叩くと急にスイッチが入ることが多々あるという。
風間さんは極力川から離れて立つことを心がけていた。魚を警戒させないためだ。まずは離れたところから通せるコースを撃ち、徐々に近づいて探っていく
ルアーが襲われるのが目視できたり、手もとに生命反応があればリールを巻く手を速める(巻きアワセ)。掛かればロッドを立てたままファイトする。掛からなければトゥイッチを再開しセカンドバイトを期待しよう
●トゥイッチのコツ
チョン!とロッドを煽ったらすぐに手首を返しティップを元の位置に戻すことを意識する。こうすることでラインスラックが適度に生まれ、ミノーがより生き生きとヒラを打ちやすくなる。トゥイッチのリズムは必ずしも一定でなくても大丈夫。テンポの変化が魚の闘争心に火をつけ、「あと10cm」が詰まることも多い。
トゥイッチの際はロッドを立てることで表層を引きやすくなる。15cm刻みでティップを上下させながらリトリーブ。うまくできていればラインがムチのようにしなる。ボトムを引きたいときはサオを寝かしてもOK
取り込みは必ずラバーネットで行ない、ハリを外す際も水に入れたネットから魚を出さない。素手で触るのも極力避けよう。リリースの際もネットから送り出す
「アレキサンドラAX-43HW」を襲った良型のヤマメ。目立った変化のない平場の表層でミノーを躍らせていると猛追してきた
■風間さんのタックル
ロッド:エゲリアネイティブパフォーマンスETNS-53UL(パームス)
リール:ヴァンキッシュFW1000S(シマノ)
メインライン:スーパートラウトアドバンスダブルクロスPE0.6号(バリバス)
リーダー:トラウトショックリーダー4Lb(バリバス)40cm/電車結びで結束
スナップ:#0(ルアーが大きい場合は#2まで使用)/クリンチノットで結束
●ロッドはトラウト用の5~5ft3inのウルトラライト(UL)パワーが使いやすい。ラインについては、風間さんは強度に優れるPEを使っているが、最初はナイロン4Lbがオススメ。しなやかでトラブルが少なくキャストもしやすい。入門にはスピニングをオススメしているが、ベイトフィネスタックルを扱ったことがある人はベイトフィネスでもOKだと風間さん
第3回「コース取りはアップクロスが基本」へ続く……
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