この記事では、ニジマス釣りの仕掛けや釣り方のコツ、必要なタックルや釣り場選びまで初心者向けに分かりやすく解説します。
ニジマスは渓流や湖や釣り堀などで狙うことができ、引きも強く釣り人から人気のある魚です。
当記事では、誰でも簡単に始められ近年大人気となっている、管理釣り場(エリア)でのニジマスのルアー釣りを中心に解説します。
目次
ニジマスとはどんな魚?
ニジマスとは、サケ科の淡水魚で大型の固体では60cm以上にも成長することのある魚です。
食用として海外から持ち込まれた魚で、原産地はアラスカやカムチャッカ半島など。日本では北海道の一部に定着していますが、河川等で釣れるニジマスは放流魚の場合が多いです。 そんなニジマスは積極的に魚や虫を捕食する肉食魚であり、餌釣りはもちろん、ルアーフィッシングで狙うことも可能。
日本においては渓流や湖に放流されたニジマスを狙うだけではなく、エリアトラウトと呼ばれる管理釣り場での釣りも一般化しています。
食用として持ち込まれただけあって食味に優れており、釣ったニジマスは美味しくいただくことが可能。
ムニエルや塩焼きにすれば、淡泊な味わいで魚が苦手な方でも美味しく食べられるでしょう。
ニジマス釣りの時期・シーズン
ニジマスは、基本的には一年を通して釣ることのできる魚です。
実際に、管理釣り場でのニジマス釣りは一年中楽しまれており、シーズンによって数多くのパターンが存在しています。
しかし、河川や湖には解禁期間と呼ばれる、ニジマス釣りが許可されたシーズンが存在。 多くの河川では概ね3月から9月頃が解禁期間となっており、必然的にニジマス釣りを楽しめるのもその時期となります。
解禁期間以外に釣りをしてしまうと罰則があるため、釣りをしたい河川の解禁期間は確実にチェックするようにしましょう。
ニジマス釣りができる場所
ここからは、ニジマス釣りができる場所を解説。
河川や湖などでも釣れることのあるニジマスですが、管理釣り場などの釣り堀で釣ることも可能です。自分の目的や、シーズンに合わせて釣りをする場所を選びましょう。
- ニジマスの生息域は河川や湖など
- 気軽なニジマス釣りなら管理釣り場や釣り堀がおすすめ
ニジマスの生息域は河川や湖など
本来、ニジマスが生息しているのは河川や湖などです。
河川の中では特に渓流と呼ばれる、山と山の間を流れる河川に放流されていることが多く、自然の中でニジマスを狙うのであれば渓流釣りもおすすめ。
また、湖に放流されたニジマスは大型に育ち、中には60cmを超えるような大型個体も存在しています。
大型個体を狙いたいのであれば、湖や大河川など、大規模なフィールドを選ぶのもおすすめです。
気軽なニジマス釣りなら管理釣り場や釣り堀がおすすめ
ニジマスは管理釣り場や釣り堀といった、管理された釣り場で釣ることも可能です。
管理釣り場や釣り堀のニジマスは野生のものよりも釣りやすく、初心者にもおすすめ。
特に、ルアーフィッシングで狙うエリアトラウトと呼ばれる釣りは、初心者からベテランアングラーまで多くの釣り人が楽しんでいます。
まずは管理釣り場や釣り堀でのニジマス釣りから挑戦してみるのも良いかもしれません。
ニジマス釣りで使うタックルの種類と選び方
管理釣り場のニジマス釣りで使うタックル(道具)の種類や選び方をそれぞれ詳しくご紹介。
ロッドやリールはもちろん、あれば便利なアイテムまでご紹介していますので、参考にしてください。
- ニジマス釣りで使うロッド(竿)
- ニジマス釣りで使うリール
- ニジマス釣りで使うライン(釣り糸)
- ニジマス釣りで使うルアー
- 参考:ニジマス釣りであると便利な小物類
ニジマス釣りで使うロッド(竿)
ニジマス釣りで使うロッドは、ルアーフィッシングであれば一般的にトラウトロッドと呼ばれるロッドを選んでおけば安心。
長さは6フィート(183cm)前後で、UL(ウルトラライト)と呼ばれる硬さのモデルを選ぶと、管理釣り場で使う2~5g程度のルアーにマッチします。
ニジマス釣りで使うリール
ニジマス釣りで使用するリールは、2000番というサイズのスピニングリールが中心です。細い糸を巻きますのでドラグ性能が良いものを選ぶと大ものが掛かったときに糸を切られることなくキャッチできるでしょう。
ドラグとは、糸が強く引かれたときに、任意のテンションを掛けながら糸を送り出せる機能です。通常は糸の強さ1/3~1/4程度のテンションに設定しておきます。
エキスパートになると、ルアーを泳がせたときの巻き抵抗で魚の反応を察知するために、巻き心地がなるべく良い製品を選ぶ傾向にあります。レビューなどで「巻き心地が良い」「ギアの精度が良い」などと評価の高い製品を選ぶと末永く使えるでしょう。
ニジマス釣りで使うライン(釣り糸)
管理釣り場のニジマス釣りで使われるラインには、ナイロン、フロロカーボン、エステル、PEと素材が違う4種類があります。
それぞれ一長一短がありますが、ビギナーにオススメなのはナイロンラインの「3Lb」という太さ(強度)のもの。ナイロンはしなやかでライントラブルが少なく、4種類の中で最も扱いやすいので初めて使う糸として申し分ありません。
もっと感度がほしい、遠くまで飛ばしたい、ルアーが泳ぐ姿勢や深さを厳密にコントロールしたい、などナイロンラインで不都合を感じる場面を経験したら、特性に合わせたラインを選んでいけばいいでしょう。
ニジマス釣りで使うルアー
ニジマス釣りでは、スプーンやミノー、クランクベイトなどさまざまなルアーを使用します。
特にスプーンとクランクベイトはニジマス釣りの基本となるルアーであり、投げたらリールをゆっくりと巻いてくるだけでニジマスを食いつかせることができます。初心者の方はまずはこのふたつの使い方から覚えると良いでしょう。
ミノーは形状と動きともに小魚に似せられており、ロッドでチョンチョンと操作を加えて扱います。
ルアーのカラーに関しては、ピンクやオレンジなどの暖色系と、ブルーやグリーンなどの寒色系を揃えておくのがおすすめです。活性が高い時には暖色系を使用し、渋い時には寒色系を使用します。
参考:ニジマス釣りであると便利な小物類
ニジマス釣りに出掛ける際、あると便利なアイテムとして折り畳み式イスやレジャーシートがあります。
特に家族でニジマス釣りに出掛ける際、座れる場所があればお子様が釣りに飽きてしまった時にも安心。
釣りの邪魔にならない場所に広げる必要はありますが、暖かい時期であれば釣り場のすぐ近くでピクニックを楽しむことも可能です。
その他、アルコール除菌シートや日焼け止めも持っておきたいアイテムです。
釣り堀でのニジマスの釣り方
続いて、釣り堀での餌を使ったニジマスの釣り方をご紹介します。
餌釣りはルアーをキャストできないお子様や女性でも楽しみやすく、気軽に釣りの楽しみを味わいたい方にピッタリな釣り方です。
- 釣り堀でのニジマス釣りの仕掛け・釣り方
- 釣り堀でのニジマス釣りの餌
釣り堀でのニジマス釣りの仕掛け・釣り方
サオと仕掛けは図にあるような組み合わせが一般的。ノベザオは渓流用または万能の4~5m程度で、仕掛けはサオと同じ長さにするのが基本。仕掛けは短いほうが取り回しがよいですが、抜き上げる際に魚を手もとでキャッチしにくくなるので注意しましょう。
流れのある河川型では目印の動きや手もとに来るアタリを取る「ミャク釣り」が主流ですが、初心者ではイトを張って仕掛けを流したり、目印を見てアタリを取ることが難しい。そこでおすすめなのが「ウキ釣り」です。
玉ウキの付いたウキ仕掛けなら、イトの操作を頻繁にする必要はなく、タナ(餌が水中を漂う層)さえ注意しておけば、食い気のある魚が餌に食いついてくれるのを待つだけ。
釣りが初めてならば、とにかくタックルは釣り場でレンタルするのがおすすめ。万が一サオを折ってしまっても、補償金がレンタル料に含まれていれば安心です。丈夫な竹ザオを使用している釣り場も多いので、サオの扱いに慣れていないならレンタルがおすすめ。セットの仕掛けはウキタイプが多いので、タナの合わせ方やアタリの取り方は前もって覚えておきましょう。
レンタル用のサオは丈夫な竹を利用したものが多い。仕掛けは玉ウキが付いたウキ釣りタイプが初心者には扱いやすい
釣り堀でのニジマス釣りの餌
餌の持ち込みが可能な釣り場もありますが、餌は現地で購入するのが無難。どこでも常備されているのはイクラやブドウムシ(ガの幼虫)です。魚によって好みが異なるので、わからない場合は釣り場のスタッフに聞いてみるとよいでしょう。
イクラは皮が破れないよう中心にハリを通す。2 ~3個付けてアピールを高めてもよし
ブドウ虫は通し刺しにしてハリ先は出しておく。食い気があるときはチョン掛けでもOK
イクラはつぶさないようハリに刺し、取れないようソフトに振り込むのがコツ。ハリを選べるなら、身切れしにくい細軸のものを選びましょう。
ブドウムシは頭側からハリを刺し、お尻の手前でハリ先を抜くのが基本。ハリ先はしっかりと出しておかないと、ハリ掛かりが悪くバレやすい。
食いが悪くなった時は、餌の状態を確認すること。かじられてボロボロになっていたり、ハリから外れかかっていては魚に見破られてしまいます。ここは惜しまず、新鮮な餌をテンポよく使うことも釣果を伸ばすコツ。
釣ったニジマスの食べ方や保管方法・持ち帰り方
管理釣り場のルールにもよりますが、釣ったニジマスは持ち帰って食べることが可能です。
ここでは、ニジマスの美味しい食べ方や、釣ったニジマスの保管方法・持ち帰り方を解説しています。
- 釣り堀で釣ったニジマスはどんな食べ方がある?
- 釣り堀で釣ったニジマスの保管方法・持ち帰り方
釣り堀で釣ったニジマスはどんな食べ方がある?
釣ったニジマスの食べ方として、オーソドックスなのが塩焼き。
塩焼きはニジマス本来の淡泊な味わいをしっかりと味わうことができ、シンプルながら最も素材の味を活かせる食べ方です。
続いて、あまり魚が好きではない方におすすめの食べ方がムニエル。
ムニエルとはニジマスの切り身に下味を付けて、小麦粉をまぶし、バターでこんがりと焼いた料理のこと。
魚独特の臭みなどが消されるので、お子様や魚が苦手な方でも比較的食べやすいでしょう。
釣り堀で釣ったニジマスの保管方法・持ち帰り方
多くの管理釣り場では釣りの最中に釣ったニジマスをキープしておくための「スカリ」と呼ばれるネットが用意されており、釣ったニジマスは持ち帰る直前まで活かしておくのが一般的。
管理釣り場では魚をさばくための流し台が利用可能だったり、スタッフがさばいてくれるサービスがあったりします。これらを活用して、内臓や鰓を外す程度の下ごしらえをしてから持ち帰ると、家庭での手間が減るのでおすすめです。
釣った魚を美味しく食べるためには、しっかりと冷やした状態で持ち帰ることが重要。特に夏場は、クーラーボックスの開閉をできるだけ少なくするなどして、クーラーボックス内の温度をできるだけ上げないようにしましょう。