渓流キャンプにこれからデビューする人が知りたい疑問・質問に著者の浦壮一郎さんが回答します。浦さんは月刊『つり人』や別冊『渓流』雑誌『フライフィッシャー』などで数々の源流取材を経験してきたベテランのジャーナリストです。渓に向かう前にぜひチェックを!
数々の源流へ旅してきたライター・浦壮一郎さんが疑問に回答!
解説・写真◎浦壮一郎
「ゆるくない釣りキャンプ入門」として、渓流釣りと渓流キャンプの魅力を紹介しているムック『RIVER CAMP』が好評発売中! この記事では、渓流キャンプにこれからデビューする人が知りたい疑問・質問に著者の浦壮一郎さんが回答します。浦さんは月刊『つり人』や別冊『渓流』雑誌『フライフィッシャー』などで数々の源流取材を経験してきたベテランのジャーナリストです。渓に向かう前にぜひチェックを!
この記事は『RIVER CAMP』に掲載したものを再編集しています
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目次
第1回
第2回
第3回
第4回
遊漁券は必要ですか?
各水系により異なりますが、内水面漁協に免許されている第五種共同漁業権は最源流まで設定されている場合が多いです。
源流において「漁協による放流がないのに遊漁料を取るのはおかしい」と主張する人もいますが、遊漁券収入=放流とは限りません。
漁業権とはもともと入会権(地元の人たちが優先的に獲る権利/魚のほか山菜、キノコなども含む)であり、そのうちの魚類に関するものが漁業権だと考えるべきです。
また遊漁料さえ支払えばレギュレーションの範囲内で地域外の人も釣りをしていいですよ、としているのが第五種共同漁業権で、ほかの入会権よりもむしろ柔軟だといえます。
よって法律上、遊漁券は購入するのが基本。渓流域では漁協指定の販売所で日釣り券を購入できるし、源流の場合もあらかじめ日程分を購入しておくとよいでしょう。
食糧はどれくらい材料を持っていきますか?
ウルトラライト系のバックパッカーはフリーズドライ食品ですませてしまう場合もありますが、普通に米とおかず、野菜類を持っていく人もいます。
毎食米を炊くわけではないので、2泊3日の場合1人が持参するのは米3~4号程度でしょうか。
そのほか即席ラーメン、日中の行動食(カロリーメイトやチョコレートなど固形のお菓子、パンほか)、登山用フリーズドライ食品を組み合わせています。
またスーパーで購入できるフリーズドライ食品(お茶漬けやふりかけなど)もおすすめ。生野菜や生卵を持っていく場合もあります。献立はある程度考えておくほうがテント場に到着したのちスムーズに調理できます。
釣り道具はどれくらい準備すればよいですか?
荷物を軽くしたいので釣り具は最低限のものですませたいですが、ロッドは2本ほどバックパックに忍ばせたいところ。
せっかく辿り着いた源流でロッドが折れて釣りができないではあまりに残念すぎます。
そのほかは厳選したもので充分。フライフィッシングの場合も、夏の源流ならアントなどテレストリアル・パターンのフライがあればなんとかなります。
トイレはどうしていますか?
森の中で用を足すのが基本。登山では携帯トイレを常備して持ち帰ることを推奨していますが、それは登山ルートが指定されていて登山者が過密になることを想定しているため。
源流遡行では登山道を歩くわけでもなく、踏み跡すら不明瞭あるいは皆無な森のなかを歩くことも多いです。当然過密状態になるはずもないことから、森のなかで用を足したのち埋めるのがオーソドックスな方法といえます。
風呂は入るのでしょうか?
河原に温泉が湧いている源流もありますが、そうした渓は温泉成分によって魚類が生息していないことも。よって風呂に入ることはまず不可能。
泳ぎが連続するような遡行では常に全身ずぶ濡れ状態であるため発汗量も少なく、テント場に到着した後も風呂に入りたい、とはあまり思わないようです(個人差があります)。むしろ早く焚き火で乾かしたいと思うはず。
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