渓流キャンプにこれからデビューする人が知りたい疑問・質問に著者の浦壮一郎さんが回答します。浦さんは月刊『つり人』や別冊『渓流』雑誌『フライフィッシャー』などで数々の源流取材を経験してきたベテランのジャーナリストです。渓に向かう前にぜひチェックを!
数々の源流へ旅してきたライター・浦壮一郎さんが疑問に回答!
解説・写真◎浦壮一郎
「ゆるくない釣りキャンプ入門」として、渓流釣りと渓流キャンプの魅力を紹介しているムック『RIVER CAMP』が好評発売中! この記事では、渓流キャンプにこれからデビューする人が知りたい疑問・質問に著者の浦壮一郎さんが回答します。浦さんは月刊『つり人』や別冊『渓流』雑誌『フライフィッシャー』などで数々の源流取材を経験してきたベテランのジャーナリストです。渓に向かう前にぜひチェックを!
この記事は『RIVER CAMP』に掲載したものを再編集しています
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目次
第1回
第2回
第3回
第4回
テント場はどうやって選びますか?
テント場の多くは過去に遡行した人々によって整地されています。
東北地方ではゼンマイ採りやマタギの人たちが簡素な小屋(老朽化して残っていない場合がほとんど)を建てていた平らな場所があり、そのスペースを釣り人が利用している状況です。
もし既存のテント場に辿り着けない、あるいは見つけられない場合は、地形図を確認して新たに見つけるほかありません。急峻な渓ではそれが不可能な場合もあるため、ビギナーは緩やかな渓から始めるとよいでしょう。
渓のキャンプは何時くらいに寝て何時くらいに起きているのでしょう?
寝たいときに寝て、目が覚めたら起きる。以上です。
どのような危険が想定されますか?
クマなどの動物を恐れる人もいると思いますが、もっとも危険を感じるのは豪雨による増水。
目指そうとしている上流部のどこかで局地的豪雨になっていた場合、自分たちがいる場所が晴れていても増水することがあります。
急に濁りが出てくるなど流れに変化を感じたら水辺から離れて安全を確保しましょう。クマを見ることはたびたびありますが、出会い頭の遭遇でなければたいがいは向こうから逃げていきます。
ケガもしくは体調不良の場合はどうしたらよいですか?
まずは出掛ける前に少しでも体調が優れないと思ったら中止するのが基本。
現地で体調不良となった場合、無理に遡行を続けず同じテント場に連泊し、回復具合をみて下山します。骨折などケガをした場合、流木などで当て木をするなど応急処置が必要。その際に使う医療用テープ(テーピング)などファーストエイドキットは必ず持参しましょう。
骨折箇所が足の場合や重傷の場合、救助要請が必要になりますが、もちろん源流域では電波が届きません。ケガ人を安全な場所で待機させ、同行者が電波の届く場所まで移動し救助を呼ぶことになります。
下山するよりも稜線が近い場所なら、むしろ登りつめたほうが電波が届く可能性が高まります。稜線では携帯電話が通じる場合があるため、その点、臨機応変に行動したいところ。
またスマホのGPSアプリでケガ人の位置(緯度と経度)を確認しておき、それを伝えることでヘリによる捜索がスムーズになるはずです。
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