数々の源流取材を経験してきた浦壮一郎さんが、源流で快適に過ごすためのウエア論を解説します。
足回りはネオプレーンソックス、ウエーディングシューズ、ゲーターの3点セットが必須
解説・写真◎浦壮一郎
「ゆるくない釣りキャンプ入門」として、渓流釣りと渓流キャンプの魅力を紹介しているムック『RIVER CAMP』が好評発売中! この記事では、月刊『つり人』や別冊『渓流』雑誌『フライフィッシャー』などで数々の源流取材を経験してきた浦壮一郎さんが、源流で快適に過ごすためのウエア論を解説します。
この記事は『RIVER CAMP』に掲載したものを再編集しています
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足回りはネオプレーンソックス、ウエーディングシューズ、ゲーターの3点セットが必須
源流釣行においてはウエットウエーディングが基本になることはご存じのとおり。勝手知ったる林道沿いの渓流でならウエーダー着用が快適なのだが、源流釣行ではなかなかそうもいかない。特に渓泊まりが必須になる源流は遡行距離が長くなるため、降雨による増水に見舞われる可能性が高くなり、泳ぎがある場合はもちろんウエーダーでの遡行は不可能である。内部に水が浸入してしまったら足が動かなくなり危険を伴うからだ。でもウエットウエーディングならその危険性が軽減される。では何を揃えればよいのだろうか。
源流釣行はウエットウエーディングが基本。上下ともに速乾性ウエアを選択し快適な釣り旅を楽しみたい
足回りの装備はネオプレーンソックスとウエーディングシューズ、ゲーターの3点セットが必須となる。人によってはネオプレーンソックスをそのまま素足に履く人もいるが、中に靴下を履いておくとネオプレーンソックス内で足が滑ることもなく歩きやすくなる。
ウエーディングシューズのソールはフェルト派とラバー派に分かれる。近年ラバーの進化は目覚ましく、付着藻類が少なく底石がきれいな源流域には申し分ないレベル。総合的なグリップ力ではまだフェルトにかなわないかもしれないが、水を吸わないため濡れても軽量であるというメリットがある。尾根越えの源流釣行で山歩きはトレッキングシューズ、渓に着いたらウエーディングシューズに、というスタイルの場合はその軽さが強みとなる。
ネオプレーンソックスは通常内部に水が入ることを前提にしているが、ドライな状態を保つ製品もある。写真はカスケット社の『防水ネオプレンソックスII』。くるぶしまでの短いメリノウールソックスの上に防水ネオプレンソックスを履き、水が浸入する部分にワセリンを塗っておくと防水性が高まる
フェルトソールとラバーソール。グリップ力を重視するならフェルトだが、ラバーソールも近年は充分にグリップするようになった。苔や流木ではフェルトに劣るものの、水を吸わないため軽量であることもメリットになる
ゲーターは足の保護とウエーディングシューズへの砂利の侵入を防いでくれる。ニーパッドがないものと一体型とがあり、前者の場合はゲーターとは別にニーパッドを用意することになるが、こちらのほうが肝心な所でズレたりするトラブルは少ないようだ。
一方で一体型は便利ながら、徒渉時にズレたりめくれたりすることが多々あり、随時確認が必要。いずれにせよニーパッドがあるとないとでは転倒時に大きな差が生じる。膝の骨折は命に関わる最悪な状況になりかねないため注意が必要だ。
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