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編集部2021年12月23日

エギングの基本:アオリイカと餌木の基礎知識①

アオリイカ

 

 

釣って楽しい、食べておいしいアオリイカの生態とエギングの基礎を学ぶ

釣って楽しい、食べておいしいアオリイカの生態とエギングの基礎を学ぶ

写真&文◎新保明弘 写真◎つり人オンライン 
※この記事は『海のルアー釣り入門』(新保明弘著/2014年出版)を再編集したものです

日本人の大好きなイカの代表格、アオリイカ。「イカといえば沖釣り」のイメージだが、実は沿岸性のイカである。

 

目次

アオリイカは岸からねらえるイカの代表格

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エギングの主役はアオリイカ。引き味、食味どちらも一級品

 イカといえば誰もが大好物。また、日本人はイカを釣ることが大好きである。漁火に例えられるように、イカは船の沖釣りでなければ釣れないイメージが強い。私も釣りをしない職場の仲間とイカの話をすると、「えっ、岸から釣れるんですか?」と問い返されることも多い。

 確かに多くのイカが沖釣りの対象とされるが、海のルアー釣りのジャンルとして紹介するアオリイカは、古くから岸釣りの対象として楽しまれてきた代表格である。食味からもファンが多いのはうなずけるが、アオリイカはその名のとおり、大きなエンペラが生み出す推進力が強く、釣り味、引きを楽しめるイカとしても人気が高い。

本州の中部以南が主な生息域

  アオリイカは本州、北海道以南の沿岸に分布し、特に太平洋側では茨城県沿岸より南、日本海側では福井県の西側以南に多いとされる南方系のイカである。地方によって、ミズイカ、バショウイカとも呼ばれ、一般によく知られているスルメイカ、ヤリイカよりも沿岸性が強い。

 産卵期は、南へ行けば行くほど年明け後の早春とされるが、昨今は黒潮の影響の変化、日本近海の海水温の変化に伴い、日本沿岸の生息域の範囲内で年明けから7月までと幅が広がっているのが現状である。

 8月頃から港周りの穏やかな水域で、群れをなした幼いイカが確認されるようになる。イカ類のほとんどは1年から1年強で成長し、その過程で産卵行動を行なうため成長が早い。アオリイカも例外ではなく、寿命を全うするまでに大きなものは3kg以上に達する。

古くから伝わる漁具と最新の釣り具の融

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餌木は古くから使われている和製ルアー。さまざまな形がある

 アオリイカを岸からねらうには、古くはアジなどの生きエサを利用した泳がせ釣りが行なわれてきた。そのため、玄人向けの釣りとして手軽なイメージではなかった。ところが近年、絶大な人気を誇るエギングの誕生により、多くの人がその存在を知り、海のルアー釣りの入門として選択できるほど身近な存在となっている。

 エギングで使用するルアーの一種が餌木である。餌の木と書くように、古くは主に楠くすのき、木を材料として作られた日本古来からの漁具が進化したものが、エギングで使われる餌木である。

PEラインの登場がエギングの進化をもたらした

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餌木の沈み方、アクションがアオリイカを魅了する

 餌木は古くは船で行なわれる漁、沖釣りで用いられてきた。主に小型の船舶で餌木をゆっくりと引っ張りながら、大きくシャクリ上げてアオリイカを誘うスタイルだった。

 やがてロッドとリールが進歩してくると、岸からでも遠くのポイントを餌木で探れるようになってくる。さらに、伸びの少ないPEラインが開発されてからは、イカ釣りに重要なシャクリといわれるアクションの効果が強くなったことが、岸からのエギングの釣果を大きく飛躍させるきっかけとなった。シャクリをどのように、どのタイミングで入れるのか、それが釣果に影響してくる。


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