アジは作りたい料理によって捌き方が変わる。刺し身なら三枚おろし、干物なら頭付きの腹開き、アジフライや唐揚げには開き。まずウロコを落とす共通の下処理を済ませたら、料理に合った捌き方を選ぼう。三枚おろし、二枚おろし、腹開き、小アジの背開きまで、写真つきで手順を解説する。

まとめ◎月刊つり人編集部
解説◎石井ちか江 写真◎山口充、月刊つり人編集部
1946年創刊の雑誌「月刊つり人」を始め、数々の釣りに関するコンテンツを作成してきたつり人社の編集部。
目次
アジの捌き方は作る料理で選ぶ
一年中釣りが楽しめる魚として、また、いつ食べても安定した美味しさがある魚として、日本の食卓の定番といえるアジ。魚の捌き方の基本を身につける練習相手としても、まさにうってつけの存在だ。
捌き方は大きく分けて「おろす」と「開く」の2通り。
身を骨から切り離すおろし方は、刺し身やたたきなど骨を気にせず身を味わいたい料理に欠かせない技法。塩焼きにする場合でもわざわざ箸で骨を取り除きたくない時に選ばれる。
一方で、背骨を残したまま身を左右に広げる開き方は、干物やアジフライに最適だ。今夜の食卓に並べたい一皿をイメージし、目的に合った捌き方を確実にマスターしていこう。
- 三枚おろし:中骨から左右の身を切り離し、身2枚と中骨の3枚にする。骨がほとんど残らないので刺し身、たたき、なめろうに。塩焼きやフライにも使える
- 二枚おろし:片側の身だけを中骨から外し、骨付きと骨なしの2枚にする。三枚おろしより手早く、骨付きの身は塩焼きや煮付けに
- 頭付きの腹開き:頭を付けたまま腹から開き、中骨を付けたまま1枚に広げる。開き干しに
- 頭落としの腹開き:頭を落としてから腹から開く。手順は頭付きとほぼ同じで、アジフライに
- 小アジの背開き:頭と内臓を手でちぎり取り、背から開いて中骨を外す。小アジのフライや唐揚げに。外した中骨は骨せんべいになる
迷ったら、刺し身から塩焼き、フライまで使える三枚おろしから覚えるのがおすすめだ。

覚えておきたい骨の名前
中骨……背骨およびそこから上下に伸びている骨全体のこと
血合い骨……身の中心部近くに生えている小骨
腹骨……内臓を包んでいる肋骨部分
どの捌き方でも最初にウロコを取る
どの捌き方でも、最初にウロコを落とす下処理は共通だ。

最初の下処理として全体のウロコをきれいに引き落とす。ペットボトルのフタを使うとウロコが飛び散りにくく便利。なお、「ゼイゴ」と呼ばれる尾側の中心部にある硬いウロコは、包丁で削ぎ落とすか、皮ごと取り除く必要があるため、この段階では無理に取らなくてよい。
刺し身やたたきなら三枚おろし
三枚おろしは、中骨と左右の身(上身・下身)の計3枚におろす方法だ。骨は腹骨と、身の中心部を走る血合い骨だけが残る状態になるため、刺し身をはじめ、骨を気にせず身を味わいたい料理に最適といえる。
三枚におろす


腹骨と血合い骨を取る

刺し身にする場合は皮を引いて切る
塩焼きや煮付けなら二枚おろし
二枚おろしは、中骨の付いた身と付いていない身の2枚に切り分けるおろし方。中骨付きの身は塩焼きや煮付けに、骨のない身は刺し身やフライに使える。
開き干しなら頭付きの腹開き
頭を付けたまま腹から開く、アジの開き干しに使う開き方。頭を割ってエラや血ワタをしっかり掃除することで、仕上がりがきれいになる。
腹を割って内臓を取る
腹身と背身を開く
頭を割ってエラと血ワタを取る

アジフライなら頭落としの腹開き
頭を落としてから腹から開く開き方。アジフライなど、頭の要らない料理に向く。手順は頭付きの腹開きとほぼ同じだ。
小アジは背開きでフライや唐揚げに
小さなサイズのアジ(小アジ)がたくさん釣れた場合は、刺し身にはしにくくてもアジフライや唐揚げにすると美味しい。その場合の下ごしらえを紹介。


※このページは『つり人 2016年5月号』に掲載した記事を再編集したものです。




