本州最高所のイワナの生息地は黒部源流である。標高2千メートルを優に超え、稜線直下までイワナが棲んでいる。しかしアプローチが遠く、ベースとなる薬師沢小屋までは、標高2330mの太郎平を越えなければならない。ここまで1日を要する。
開けた開豁な渓
写真と文◎高桑信一
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本州最高所のイワナ生息地
本州最高所のイワナの生息地は黒部源流である。標高2千メートルを優に超え、稜線直下までイワナが棲んでいる。しかしアプローチが遠く、ベースとなる薬師沢小屋までは、標高2330mの太郎平を越えなければならない。ここまで1日を要する。
登山客で賑わう薬師沢小屋
太郎平から下る山道の両岸に沿うのが薬師沢の右俣と左俣で、いずれも好釣り場になる。どちらも難しくはないが、登山道で終わる右俣のほうが快適な環境である。小屋から日帰りで出かければ、小屋までの帰路は登山道が使える。
本流の下流は、大東新道の登山道に沿えば、どこでもサオをだすことができる。本流上部には、黒部の絶景といわれる赤木沢出合の淵がある。赤木沢も釣れるが、ソ行者の往来が激しいので敬遠されがちだ。
この淵を左から巻くと、あとは平坦な河原がどこまでも続き、黒部の繊細なイワナとのダイナミックなやり取りが楽しめるだろう。
源流上部の五郎沢や祖母沢、祖父沢も釣りの対象だ。問題は源流一帯がシーズンは幕営禁止になっていること。重荷を背負って三俣山荘まで行けばテント場があるものの、多くの場合、営業小屋を使わざるを得ないのが、唯一の泣き所だろう。
テンカラで釣ったら気持ちよさそうな渓相が続く
●管轄漁協:なし
※この記事は月刊『つり人』2018年4月号に掲載したものを再編集しています。情報は掲載時のものです。解禁日・入漁料等は管轄漁協にご確認ください
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