本流マンに大人気の利根川のターゲットといえばサクラマス(戻りヤマメ)である。利根川は群馬県の釣り場のイメージが強いが、初期は埼玉県でも釣ることが可能だ。5月上旬は利根大堰(東毛漁協)でサクラマスが釣れる。その後は埼玉県本庄市にある阪東大橋前後で釣果が聞こえ、群馬県玉村町付近と上流域に釣り場が移る。5月いっぱいは雪代で川幅が広い。下流域は底石が小さくポイントを絞ることが難しい。それでも白銀の砲弾魚に出会える可能性は充分にある。
奔流に白銀の砲弾魚が遡る
文◎千島克也
この記事の内容
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4漁協に分かれるヤマメ釣り場
本流マンに大人気の利根川のターゲットといえばサクラマス(戻りヤマメ)である。利根川は群馬県の釣り場のイメージが強いが、初期は埼玉県でも釣ることが可能だ。5月上旬は利根大堰(東毛漁協)でサクラマスが釣れる。その後は埼玉県本庄市にある阪東大橋前後で釣果が聞こえ、群馬県玉村町付近と上流域に釣り場が移る。5月いっぱいは雪代で川幅が広い。下流域は底石が小さくポイントを絞ることが難しい。それでも白銀の砲弾魚に出会える可能性は充分にある。
これぞ利根マス。太く幅広の魚体が生み出す力は強い
利根大堰で釣れたサクラマス
雪代が収まると群馬県渋川市にある坂東橋周辺に多くの本流マンが集まる。釣り人で埋まり、なかなかサオを振れず苦労する方も多いと思うが、坂東橋から釣り下る(群馬漁協)と、思いもよらぬ大ものがヒットする。そして坂東堰より上流(阪東漁協)もよい。関越自動車道に架かる関越橋の上下はガンガン瀬ではあるが、底石が入りソ上した大型が付いている。なにしろ魚の付きそうな筋が数多くある。
大型がいれば2、3投で食ってくる。テンポよく探り歩けばチャンスは増える。関越橋をしばらく遡ると、上流で吾妻川が合流する。さらに上流には堰があるが、その上もよい。2017年に46cm、45cmを手にした思い出のポイントだ。このエリアは大型ニジマスも数多く、それはそれで引き味は楽しい。時にニジマスと思い込み、サクラマスだったなんてこともある。慎重なやり取りが必要だ。
朝靄に包まれた梅雨時期の利根川。大もの釣りの最盛期だ
6月も終わると水温が一気に上昇し、渋川周辺のヤマメは一気に口を使わなくなる。上流の多少水温の低い沼田~月夜野エリア(利根漁協)がねらいめ。このエリアにもサクラマスは遡上し、数年前の7月に50cmのサクラマスを釣りあげた実績がある。利根漁協は綾戸ダム上流にある岩本放水口付近、新鷺石橋、上牧堰堤下流で実績が高い。
利根川はとにかく広大である。9m以上の長ザオが有利である。私の仕掛けはフロロ1.2~1.5号の通しでハリは丸セイゴ9~11号。エサは現地採取可能なクロカワムシがメインで時にミミズも使用する。ソ上魚をメインにねらうなら居着きのヤマメとはポイントが異なる。ソ上した魚の休憩ポイントは荒瀬の一段上にできた緩やかな流れ。一見するといまひとつのポイントでも大型が潜んでいる。川底のちょっとした変化を見逃さず、チャンスをものにしたい。
幾筋もはしる川筋のどこかに大ヤマメが潜む
夏は月夜野エリアが大ものスポット
●管轄漁協:利根漁協(TEL 0278・22・4516)、阪東漁協(TEL 0279・24・1343)、群馬漁協(TEL 027・221・6712)、東毛漁協(TEL 0270・26・1143)
●交通:関越自動車道で各釣り場へ
※この記事は月刊『つり人』2018年4月号に掲載したものを再編集しています。情報は掲載時のものです。解禁日・入漁料等は管轄漁協にご確認ください
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