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編集部2022年9月15日

秋の味覚と毒キノコ/間違いやすい毒キノコの特徴

PICKUP 魚種別釣りガイド

キノコ中毒は、一般的には美味しいキノコとよく似ているために誤食することによって起こる。美味しいキノコ料理を楽しく食べるために、間違いやすい毒キノコの特徴を押さえておこう。

美味しいキノコと間違えて食べないために

解説◎牛島秀爾

 キノコ中毒は、一般的には美味しいキノコとよく似ているために誤食することによって起こる。 美味しいキノコ料理を楽しく食べるために、間違いやすい毒キノコの特徴を押さえておこう。

牛島秀爾(うしじま・しゅうじ)
1980年生まれ。山口県出身。(一財)日本きのこセンター菌蕈研究所主任研究員。博士(農学)。趣味は渓流釣りで渓魚と川の保護・保全活動に参加。著書『きのこ図鑑(道端から奥山まで。採って食べて楽しむ菌活)』が好評発売中。

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1、毒キノコのツキヨタケと、よく似た食べられるキノコ

ツキヨタケ

00tsukiyo

 中毒の原因菌として毎年ニュースを賑わす毒キノコ。秋(稀に夏)に、ブナをはじめとした広葉樹の倒木に重なるように生える。ツキヨタケの出始めは、傘の表面に鱗片があるため色合いも含めシイタケによく似ている。しかし、次第に濃い紫色などに変化していく。

 ヒダと柄の境目に隆起があり(写真1)、柄の内部に黒いシミがある(写真2)。

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写真1

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写真2

 中毒症状としては食後30分くらいで激しい下痢や嘔吐・腹痛が一昼夜ほど続く。重い脱水症状で過去に死亡例もある。

野生のシイタケ

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 シイやコナラ、クヌギ、ミズナラなどの広葉樹に生える。ツキヨタケの生えるブナ・ミズナラ林では初夏から秋にミズナラなどに生えていることがある。若い時は傘の色や傘の表面の鱗片などが似ているものの、柄の隆起や柄内部の黒いシミがない。

ムキタケ

04mukitake

 晩秋の優秀な食用キノコで栽培もされる、とろけるような美味しいキノコだ。ツキヨタケよりも遅い時期に生えるものの、時に同じ木に一緒に生えていることもあるため、採る時は注意が必要。ムキタケは表皮が剥がしやすく、ヒダが密生し、柄の内部に黒いシミがない。

ヒラタケ

05hiratake

 秋から冬にかけて生える。傘は鼠色で鱗片などはなく、ヒダは薄い灰色、柄は白色である。同じく柄の内部に黒いシミがない。

2、湿気を好むナメコは倒木の苔を目安に探す

 秋も深まった頃、苔むした倒木、地面に転がっているまたは半分埋もれているような、あるいは沢沿いの倒木に群生する。

06nameko

3、ニガクリタケ(猛毒)とクリタケ(食用)

07nigakuri
ニガクリタケ

08kuritake
クリタケ

09kuritake
クリタケ

  ニガクリタケは公園や里山などで見られる身近なキノコだが、過去に死亡事例がある猛毒のキノコ。

 和名にもあるように、肉に苦味があるが、加熱するとなくなると言われる。そのため、そっくりなクリタケと一緒に加熱調理すると味の違いも気にせず食べてしまいかねない。

 本菌は傘や柄が硫黄のような色、ヒダがくすんだ緑色をしているが、一番簡単な見分け方は、少しだけかじって苦味を確認すること。口に含んでも飲まずに吐き出し、口内をうがいすれば問題ない。 クリタケは、傘がレンガ色、ヒダは薄いくすんだ紫色をしている。加熱すると旨味が増して、リゾットや炊き込みご飯に最適。

キノコ採りの注意点

 美味しそうなキノコを見つけたら、美味しく楽しく食べたいものだが、毒キノコで中毒しては台無しである。よくわかる経験者や専門家と一緒に採りに行こう。キノコを覚える近道は、専門家などによる確かな解説とともに数多くの個体を見ることに尽きる。 

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渓流釣りへ向かう林道の脇や、里川に続くあぜ道、堤防やサーフに隣接する松林など、釣りを楽しむ水辺から少し寄り道をして足元に目を向けてみると、そこには小さな愛すべき存在がひっそり息づいています。道端から奥山までキノコを楽しむ単行本『きのこ図鑑』が好評発売中です。

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