30年以上、全国のアユ釣りを取材してきた。数え切れないほど大会を見てきたが、私が毎年楽しみにしている大会がある。「龍角散presents 鮎釣りドリームマッチ2026」である。今年は8月17日、福井県・九頭竜川で第3回大会が開催される。

写真と文◎山根和明(株式会社つり人社代表)
つり人社代表取締役社長。日本釣振興会理事。大学在学中にアルバイトとしてつり人社に入り、卒業後に入社。1946年創刊の月刊「つり人」編集部に配属される。
2006年に同誌編集長、2015年に代表取締役社長に就任。釣りメディア一筋で、企画・編集・事業開発までを一貫して手がけてきた。また、釣り文化の普及と次世代育成にも力を注いでいる。2026年4月刊行の著書『カッパのいない川で子どもは育つか』は、発売2日目でAmazonカテゴリランキング1位を獲得。
世代を超えた真剣勝負!「鮎釣りドリームマッチ」ならではの魅力
この大会には、他にはない魅力がある。世代を超えた真剣勝負が見られることだ。
野球やサッカーのような激しいスポーツでは、80代のレジェンドが現役トップ選手と同じ舞台で優勝を争うことは現実的ではない。しかし、友釣りは違う。
もちろん体力差はある。それでも、川を読む力、オトリを操る技、経験に裏打ちされた判断力が勝敗を左右する。だから年齢だけでは勝負は決まらない。
最年長82歳vs最年少26歳!レジェンドとトップトーナメンターの激突
今年の出場者を見ても、そのことがよく分かる。
アユ釣り黄金期を築いた天野勝利さん(82)を筆頭に、林順二さん(78)、室田正さん(77)、野嶋玉造さん(77)らレジェンドが顔をそろえる。迎え撃つのは、上田弘幸さん、小澤剛さん、瀬田匡志さん、廣岡昭典さんら、現在の友釣り界を代表するトップトーナメンターたちだ。さらに東日本予選、西日本予選を勝ち抜いた一般参加選手も加わる。最年少は、西日本予選3位の佐藤和輝さん、26歳。
最年長82歳、最年少26歳。その差は56歳。これほど世代を超えた真剣勝負が成立する競技を、私は他に知らない。
しかも、これは話題づくりではない。前回大会では、71歳の伊藤正弘さんがレジェンド枠から出場し、現役トップトーナメンターを相手に堂々の準優勝を果たした。友釣りは、年齢だけでは勝てないし、年齢だけでは負けない競技なのである。
だから私は、この大会が好きだ。
現役最強・有岡只祐さんがトップ選手の「思考」をひも解く
YouTubeではライブ配信も行われる。ダイワ鮎マスターズで前人未踏の3連覇を達成した、現役最強のトーナメンターの一人である。私は進行役として有岡さんと並ぶ。
トップ選手は、なぜその瀬を選ぶのか。なぜそのタイミングでオトリを替えるのか。なぜ同じ流れを引いても、一人だけ掛け続けられるのか。
結果だけでは見えてこないトップアングラーたちの思考を、有岡さんと一緒にひも解いていきたい。
九頭竜川で始まる56歳差のドラマをライブで見届けよう
もう一つ、ライブ配信ならではの魅力がある。結果を知ってから見ると、面白さは半減する。何が起きるか分からないから、ライブには夢中になれる。
その瞬間、56歳という年齢差は意味を失う。82歳も26歳も、スタートの合図が鳴れば年齢は消える。勝負を決めるのは、川を読む力と一匹のアユだけだ。
8月17日午前6時30分。九頭竜川で始まる56歳差の真剣勝負を、ぜひライブで見届けていただきたい。


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