2026年6月14日、鮎釣りドリームマッチ東日本大会が栃木県那珂川で開催された。今シーズンの那珂川は春先の大渇水で天然遡上が遅れ、例年に比べ数も少ない。一方で水況が安定していたことから放流魚の歩留まりがよい。6月3日の台風後は80cmほど増水し、そのタイミングでは数釣りに沸いたが、本大会が開催されるまでにまとまった雨が降らず厳しい釣果が予想された。

文と写真◎月刊つり人編集部
1946年創刊の雑誌「月刊つり人」を始め、数々の釣りに関するコンテンツを作成してきたつり人社の編集部。
猛者86名が那珂川に集結!鮎釣りドリームマッチ東日本大会
鮎釣り界のレジェンドや現役のトップトーナメンターたちと、一般アングラーが同じ舞台で真剣勝負を繰り広げる「鮎釣りドリームマッチ」。
東日本と西日本の2エリアで予選が行われ、それぞれの上位3名のみが猛者たちが待つ本戦への切符を手にするというフォーマットだ。
東日本大会の参加選手は86名。地元栃木に茨城、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川と関東勢だけでなく福島、宮城、岩手、山形と東北勢も多いのがトーナメントリバーである那珂川の特徴だ。ビッグトーナメントで活躍してきたレジェンドや現役トップトーナメンター、大手メーカーのフィールドテスターの姿も目立った。
予選ラウンドの最高釣果は14尾!ボーダー6尾の激戦を23名が突破
予選は3時間。エリアは上限が高岩大橋上流200mで下限は黒岩。7時30分に試合がスタート。本部前の高瀬オトリの裏の瀬から抜けてくる選手は多いとの見立てだったが、ここに入った選手たちは開始15分以内にバタバタと釣果をあげた。例年なら右岸から合流する湯坂川合流点付近も好釣果があがるポイントだが、川相が変わり渇水も相まって渋い感じだ。また大淵近くの高岩上流も好ポイントであるが、こちらも釣れていない。歩道橋上の左岸の荒瀬はまずまずの釣果が出ているようだ。
10時30分に試合が終了。検量所を沸かせたのは14尾を釣りあげた宮崎裕也さん、12尾の小崎紀洋さん、11尾の長谷川健一さんだった。ボーダーは6尾で23名が勝ち上がった。
釣り返しが利かないタフコンディションを制した上位3名
決定戦は2時間。予選で好釣果をあげた選手の中でも注目は10尾で通過した小林正幸さん。ダイワ鮎マスターズの優勝経験者で、シマノジャパンカップでも表彰台に立っている実力者だ。決定戦では本部前の一番強い荒瀬に入り、オモリをセットし流心を探ると3尾を立て続けに釣りあげた。その後は100mほど上流の強い流心部を果敢に攻めるとまたも連発させていた。
もうひとりの注目株が高木優也さん。栃木県水産試験場に勤務し、那珂川のことを知り尽くした全国区のトーナメンターである。予選は10尾で通過し、決定戦は下流エリアの一本松まで足を運んだが迷走をしている。
高木さんのほかにも那珂橋下流エリアに入った選手の釣果はポツポツという感じで全体に渋い印象だ。そこで上流を見に行くと歩道橋上流の荒瀬で早々に2尾を釣っていたのが村田寅さんだった。この瀬には7人ほどの選手が並んでいたが村田さん以外は苦戦模様である。
サオ抜けの流心を攻め抜いた小林正幸選手がトップに
13時30分に試合は終了。肩を落とした注目選手が多い中で、オトリ込み10尾の堂々のトップ釣果を出したのは小林正幸さんだった。予選で好釣果のあがったポイントは釣り返しが利かないと見て、サオ抜けになるだろう流れの強い流心を攻め抜いたのが奏功した。「九頭竜川の本戦はアユが一番仕上がった季節なので楽しみです」と意欲を見せた。
2位となる釣果は8尾で村田寅さんと前川敦史さんが並び、予選順位が上だった村田さんが2位。歩道橋上の瀬をオモリで攻めて3尾、反応がなくなるとその下流のトロ場で3尾を釣りあげた。「恩師の村田満さんが参加した最後の大会でした。昨年も勝ち上がって盛り上げたいと思っていましたが叶わず。2度目の挑戦で通過したのでうれしいです」と話す。
3位の前川敦史さんは上限の高岩大橋まで歩き、選手が誰もいない空いているポイントを拾い釣りした。岩手県盛岡市に住む前川さんは「この日がシーズン初のアユ釣りでした。先入観をもたずに伸び伸びと釣ったことがよかったのだと思います」と語った。
「鮎釣りドリームマッチ」の本戦は福井県九頭竜川の五松橋周辺で行なわれる。名手たちが火花を散らす熱戦は8月17日(予備日8月31日)にライブ配信される。要チェックだ。

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