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編集部2023年8月10日

【つり人編集部】釣って食べます!東京湾奥グルメ!

月刊つり人ブログ PICKUP

湾奥の魚たちの味が気になる!新人編集部員の好奇心から生まれた本企画。東京エリアに生息する食材たちを実釣&実食レポート!

湾奥、都市河川に生息する魚を釣って食べてみました

湾奥・都市河川の魚はどんな味?

湾奥や都市河川は釣りものの宝庫。ルアー釣りで人気なシーバスやヘチ釣りの好ターゲットであるクロダイやキビレをはじめとし、テナガエビ、マハゼ、ウナギなど多くの魚種がアーバンアングラーたちを楽しませてくれる。そんな魚たちに対して新人トガワは一つ気になっていたことがあった。

「湾奥、都市河川の魚ってどんな味がするのかな?」

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テナガエビやマハゼ、ウナギが美味しいのは知っている。しかし荒川中流域のさいたま市で生活しているトガワにとって河口部で暮らすシーバスやクロダイ、キビレなどの味は未知の領域だ。

本記事の調査内容はこれらの魚たちを実際に釣り、食べてみること。都心の鮮魚店で働く東京湾ヘチ釣りフリークの大山健二さんにも協力をお願いした。話し合いの結果、調査対象をキビレ、ウナギ、テナガエビ、フッコに決定。湾奥料理のフルコースが楽しみだ!

 

 

悪戦苦闘の食材集め!

【DAY1】

最初は葛西臨海公園・海風の広場前でキビレをねらう。大山さんによるとキビレはここ十数年の間に東京界隈の釣り場に出現した魚だという。クロダイとそっくりな形をしているが産卵期も旬も真逆の夏なんだとか。なんだそのミステリアスな魚は! 味が気になってしょうがない!

「クロダイは岸に寄ってきますが、キビレは少し沖を回遊しています」

大山さんはそう言ってブロックと砂地の切り替わりをねらって前打ちをスタート。浅場には年無しクラスのクロダイやハクが泳ぎ回っているのが見える。

「トガワくん!食ったよ!」

釣りを始めてから数分後、大山さんのサオが大きく曲がる。水面下には銀色に輝くキビレの姿が! おお! さっそく食材をゲットだ!…と思ったのも束の間、ランディング寸前に無念のフックアウト。その後も粘ったが残念ながら反応は得られなかった。

気を取り直してブッコミ釣りへ。エリアは綾瀬川下流部。足立区生まれの大山さんにとってなじみ深い川だという。

「なにかしら釣れると思います、きっと大丈夫です」

我々二人は仕掛けを投入し、座り込んでアタリを待つ。なかなかアタリがない中、陽が落ちきるギリギリのタイミングでようやく鈴が突然激しく鳴った! 上がってきたのは30㎝のセイゴ。貴重なアタリにウナギかフッコか! とトガワは大騒ぎだったが大山さんは「セイゴかぁ」と浮かない顔。「まだ初日!大丈夫です!」と励ましながらトガワはセイゴをクーラーボックスへとしまった。

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第一魚種目はセイゴ!

 

 

【DAY2】

二日目は編集部員アマノとトガワが旧江戸川へと向かった。

この日もブッコミで食材をねらうことに。前日の台風の影響で真っ茶色になった川にはどんぶらこっこと大木が流れていく。この状況、大丈夫なのか?

「ブッコミをしながらテナガエビのウキを見て、チニングもしよう」

釣り場につくとアマノは長年培った編集部員の経験をもとに鬼のマルチタスクを提案。初日のブッコミとはうってかわって、それぞれのサオの世話に大忙しだ。

トガワが服に刺さったハリを外そうと奮闘していると

「ウナギだ!」

というアマノの声。急いで駆けつけると60cmの立派なウナギが上がっているではないか! 連発するのでは⁉ と思ったがその後の釣果は振るわず。あまりの食材の集まらなさにテナガエビに混じって釣れたヌマチチブとデキハゼもキープすることに。食材があってこその調査だ。背に腹は代えられない。

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「ブッコミの鈴の音は官能的だよ(?)」とアマノ

 

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食べ応えバッチリサイズのヒネハゼも!

 

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都市河川の代表的な食材のテナガエビや……

 

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ヌマチチブを手に入れた

 

 

【DAY3】

この日が取材の最終日。ポイントは晴海臨海公園だ。なんとしてもキビレを! ということで豊洲、晴海エリアのヘチ釣りに精通する東辻雄平さんにも協力を仰ぎ、大山さん、東辻さんの2人チームで食材を集めてもらうことにした。

「掛けたよー」

東辻さんが声を上げたのは釣り開始からほんの数分後。急いで駆けつけるとサオが大きく曲がっている。「頼む!バレないで!」とカメラのファインダー越しにファイトを見守る。慎重なファイトの末40cmクラスのクロダイがタモの中に収まった。

「クロダイの旬は冬だけど、春や夏にもウチの店に入ってきますよ」と大山さん。

「クロダイは年に何百枚も釣るけど持って帰ったことはないなぁー」と東辻さん。

せっかく釣ってもらった食材だ。大山さんの言葉に背中を押され、若干引き気味の東辻さんを横目にキープを決定。旬のキビレはまたの機会に!

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40cmクラスのクロダイをキャッチ!晴海・豊洲界隈のヘチ釣りフリーク・東辻さんは「餌の大和屋」としてYou Tubeでヘチ釣り動画を配信している

 

実食!気になるお味は⁉

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セイゴのムニエル

カルキ臭がするような…(トガワ)

ム、ムニエルの味付けだよ(大山)

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調理方法はこちらから

 

 

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天然ウナギの天ぷら

蒲焼より素材の味が楽しめるね(大山)

天ぷらにするとフワフワですね!(トガワ)

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ウナギの環境レポートはこちらから

 

 

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ゴロタの住人たちの素揚げ

デキハゼの臓物、苦いね…(大山)

ヌマチチブは緊急時以外食べたくないです(トガワ)

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ハゼの釣り方はこちらから

 

 

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クロダイの煮付け

クロダイの味はするけど旨味はないね(大山)

皮の隙間から都市河川が顔を出してる…(トガワ)

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落とし込み釣りの解説はこちらから

 

 

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クロダイのフライ

フライなら皮付きでもソースでごまかせる!はず!(大山)

ソースの後からほのかに都市河川の香りが…(トガワ)

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クロダイの刺身

皮を引くと臭みが消えるね(大山)

レモンをかけるとさっぱりして激ウマです!(トガワ)

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クロダイの天ぷら

皮がないとあまり臭くないですね(トガワ)

臭みの原因は皮だったんだね(大山)

 

 

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(おわり)

 

※このページは『つり人 2023年9月号』を再編集したものです。

 

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