たとえば車が停まっていたり、あるいは道路から先行者が見えた場合は、できるだけ離れたエリアに入るのが望ましい。渓流では釣り上がることが多いので、先行者のすぐ上流に入るのはマナー違反。
ようやく釣り場に着いたのに……先行者がいたらどうする
文と写真=編集部
先行者の存在、見つからない入渓点、雪道ドライブ……。渓流釣りは障害物競争……!? 好ポイントにたどり着くために釣りに出かける前に知っておきたい基本を解説します。
こちらの記事は月刊『つり人』2020年4月号に掲載したものをオンライン版として公開しています。
目次
- 先行者への対応:トラブル回避のためにも話し合うことが大切
- 先行者への対応:異なるアプローチを試してみる
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トラブル回避のためにも話し合うことが大切
渓流釣りにおける、最もやっかいな問題のひとつは先行者の存在。渓流魚は警戒心が強く、近づくのにも神経を遣うターゲットだ。誰かが川をじゃぶじゃぶ歩いて、仕掛けを散々流した後では、釣れる確率は極端に下がる。とはいえ、川はみんなのもの。ほかの釣り人が入るのは仕方がない。
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それがいやなら、たとえば人気河川を避ける手がある。だが釣り人が集まるのには、それなりの理由がある。先行者がいない代わりに、魚も釣れないのでは意味がない。
もうひとつは、人が入りにくいエリアに行くこと。基本的には駐車場所から離れた場所ほど、人は少ないといえる。川に下りる道が分かりにくい場所も同様だ。入渓点の捜し方については後述する。
それでもほかの釣り人がいた場合は、可能であれば話をしてみるとよい。どこに入る予定なのかを聞いてみて、お互いに妥協点を探るしかない。
たとえば車が停まっていたり、あるいは道路から先行者が見えた場合は、できるだけ離れたエリアに入るのが望ましい。渓流では釣り上がることが多いので、先行者のすぐ上流に入るのはマナー違反。ただし、ルアーフィッシングでは釣り下るケースがある。人が見えたらどちらに進んでいるのかを確認したうえで、その人の進行方向のすぐ先で釣りを始めるのはやめよう。また、先行者を追い抜くのもNGだ。
渓流釣りファンの習性として、先行者の足跡はチェックしたくなる。これは……先行者じゃなくて……クマ!?
異なるアプローチを試してみる
限られた休日では、先行者がいるからといって移動を繰り返していたら、結局釣りができないまま終わりかねない。諦めて釣りをするしかないことも多い。そんな時、少しでも釣果を伸ばすためには、何ができるだろうか?
細イトを使うことで、先行者がいても魚が口を使ってくれることがある。仕掛けの流れ方やタナ、筋が変わることで魚の反応も変わるようだ
まずは、できるだけゆっくり釣り上がること。ただし後ろの人が追い付いてしまうケースもあるので、そのあたりは加減してほしい。時間を置いたほうが、先行者によっていったん驚いた魚が落ち着いて、エサを食ってくれる可能性がある。
先行者が釣り残している可能性があるポイントは、小場所でも丁寧に探るべき。木が被さっていたり、根掛かりしそうなポイントも仕掛けを入れてみよう。淵などの水深がある大場所は、魚が人のプレッシャーを受けにくいので、粘ってみてもよいだろう。
先行者が使っている仕掛けやエサが分かる場合は、それと異なるチョイスをするのも手だ。たとえば先行者がミミズを使っているなら川虫にすることで、魚の反応が変わるケースがある。イトをワンランク細くするのも効果的である。
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