渓流釣りを楽しむには、入漁券、遊漁承認証、鑑札、釣り券などと呼ばれるものが必要になる。以降ここでは入漁券で統一するが、基本的には同じもの。ほとんどの釣り人は理解しているだろうが、釣り場を管轄している漁業協同組合(漁協)は魚の増殖や釣り場整備を行なっており、入漁券で得たお金はそのために使われている。釣りを末永く楽しむためにも、必ず購入してほしい。
そもそも入漁券ってどこで買えるの?
文と写真=編集部
先行者の存在、見つからない入渓点、雪道ドライブ……。渓流釣りは障害物競争……!? 好ポイントにたどり着くために釣りに出かける前に知っておきたい基本を解説します。
こちらの記事は月刊『つり人』2020年4月号に掲載したものをオンライン版として公開しています。
目次
- 入漁券とは:入漁券の基本解説
- 入漁券とは:アユ釣りの券を買わないように
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- 先行者への対応:トラブル回避のためにも話し合うことが大切
- 先行者への対応:異なるアプローチを試してみる
- 入渓点の探し方:まずは橋から眺めてみよう
- 入渓点の探し方:川から道に上がるルートも考慮
入漁券の基本解説
渓流釣りを楽しむには、入漁券、遊漁承認証、鑑札、釣り券などと呼ばれるものが必要になる。以降ここでは入漁券で統一するが、基本的には同じもの。ほとんどの釣り人は理解しているだろうが、釣り場を管轄している漁業協同組合(漁協)は魚の増殖や釣り場整備を行なっており、入漁券で得たお金はそのために使われている。釣りを末永く楽しむためにも、必ず購入してほしい。
だが初心者は、そもそも入漁券をどこで購入すればよいのか分からないはず。ベテランでも、初めての川では苦労したことがあるだろう。
入漁券を取り扱っている場所では、のぼりや看板が出ている。漁協の組合員が自宅で販売していることもあるので、ごく普通の民家で買えることもある
まず頼りにしたいのは、漁協のホームページ。インターネットで「〇〇川 漁協」などと検索すると、だいたい出てくる。なかにはホームページがない漁協もあるが、それでも関係した情報は調べられる。サイトによっては入漁券を取り扱う店のリストがあるので、それを参考にするのが確実だ。
漁協によってはインターネットで入漁券を購入できるところもある。また、最近は「つりチケ」などのサイトで、いくつかの漁協の入漁券を買うこともできる。そのようなケースはまだ限られているが、釣行前に購入できるという点では便利だ。
このように事前に調べられればよいが、たとえば釣る予定だった川が増水していて、急遽ほかの川へ行くケースもあるだろう。そんな時は現場で捜すことになるが、入漁券を扱う店は、のぼりが立っていることが多い。また、近くのコンビニで購入できることもある。
川によっては、自動販売機で入漁券が購入できることもある。こちらは上野村漁協の券売機
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アユ釣りの券を買わないように
注意したいのは、その券で釣りができるエリアや魚種。券にはいくつか種類があり、たとえばアユ釣りと渓流釣りでは異なる。春はまだいいが、アユ釣りが解禁になる初夏以降は、渓流釣りの場合は「渓流釣りの券をください」とか「ヤマメ釣りです」など、購入する際に種類を告げること。なお渓流釣りは「雑魚」に分類される漁協もある。
エリアに関しては、券の販売所には管轄エリアのマップが置いてあることがあり、それをチェックするのが確実だ。川によっては複数の漁協が管理していることがあり、その境界付近で釣りをする場合は注意が必要だ。
あと、初心者にはあまり関係ないかもしれないが、入漁券は1日だけ有効な券と、シーズン中有効な年券がある。年券の購入には写真が必要だったりする。何度もその川に通うと決めている人は、こちらがお得だ。なお漁協によっては釣り場を漁協の方が見回り、その際に購入できることもあるが、これは販売店が見つからないなどどうしようもない場合に利用すべき。現場で購入すると、通常と比べて高額になるので、事前に購入するのがベストだ。
美形ヤマメに出会うためには、いくつもの試練を乗り越えなければ……
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