編集部2020年11月4日

2020年11月/沼津千本浜・大らかに楽しむクロダイ渚釣り

クロダイ-海 海の岸釣り 全国おすすめ釣り場 静岡

クロダイのウキフカセ釣り場といえば、堤防や磯がメインフィールドですが、地形によってはサーフ(砂浜)も好ポイントになります。通称「渚釣り」とはこうしたサーフでのクロダイ釣りをいいます。今回取材した静岡県沼津市にある千本浜海岸は1.2㎞もある長大な砂利浜の全域でクロダイが釣れるのです。

1.2kmの長大な砂利浜でクロダイが釣れる!(2020年11月1日)

レポート◎サトウ(月刊つり人編集部)




  クロダイのウキフカセ釣り場といえば、堤防や磯がメインフィールドですが、地形によってはサーフ(砂浜)も好ポイントになります。通称「渚釣り」とはこうしたサーフでのクロダイ釣りをいいます。

 磯や堤防は立ち位置が限定されます。一方のサーフは収容人数が多く、おおらかに釣り座を選べるのが魅力です。今回取材した静岡県沼津市にある千本浜海岸は1.2㎞もある長大な砂利浜の全域でクロダイが釣れるのです。

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 千本浜海岸、というより駿河湾一体のサーフは、急深で潮通しがよい釣り場が多く、イナダ、サバ、ソウダガツオといった青ものやアオリイカ、タチウオの回遊も多いです。未明からショアジギング、サーフエギングの釣り人がずらりと並ぶ光景は、特に回遊魚の多い秋によく見られます。


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千本浜は秋以降に大型魚が多くなる

 11月1日、秋晴れの日曜日に静岡県牧之原市在住の川本雄貴さんと千本浜海岸へ行きました。川本さんはダイワグレマスターズで優勝経験もあるウキフカセ釣りの若きテクニシャンです。グレ(メジナ)釣りが本格化する冬には伊豆半島の各磯に通いますが、高水温期の秋口はクロダイねらいで大井川河口部や御前崎港、そして千本浜海岸などで渚釣りをすることも多々あります。千本浜海岸の近況はサオをだせば必ずといってよいくらい顔が見れるとの話で、期待も高まります。なお渚での釣りが成立する条件として、海が凪いで、追い風のほうがよいです。波が立てば手前でラインが取られ、向かい風では手前に仕掛けが寄ってしまい釣りが成立しにくくなります。この日の条件は緩い北風とベタナギという格好の渚日和でした。

 渚釣りはクロダイの回遊を迎え撃つ釣りです。海岸線に根や漁礁が点在するような釣り場であれば、その周辺に居着いた魚がいる可能性も高いです。が、変化の乏しい千本浜のような釣り場はカケアガリにエサを溜め、回遊する魚を誘い込むことが肝要です。そのためにはなるべく同じポイントに寄せエサを打ち続けることです。

そしてクロダイが寄ったところで付けエサが残らなければ釣れません。水温は23℃と高く、多彩なエサ取りがいます。オキアミを基本に練りエサやコーンといった取られにくい付けエサを準備しておくことも釣果をだすための大切な要素です。


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うっすらと雪化粧を施した富士山をバックに釣りをスタート

 午前7時、頂にうっすらと雪化粧がほどこされた富士山をバックに釣りをスタート。川本さんの仕掛けは板オモリを巻き付けて00浮力に設定した立ちウキをセットし、ミチイトPE0.6号、ショックリーダー1.65号6m、ハリス1.25号5mというもの。ウキ止メは付けません、ウキ下を固定せず、海底にハリスを這わせて釣ります。潮の流れに応じてハリスには5~6号のガン玉をセットし、カケアガリに付けエサを留めておきます。

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釣り座に高さがないため、立ちウキのほうがアタリが見やすい


 この日の潮回りは大潮で干潮は正午ごろ。9時を回り水面にボラが回り始めました。「ボラの下にはクロダイがいる」とはこの釣りでよくいわれる金言です。実際、クロダイが釣れる時はボラが多いのですが、この時間帯はオキアミが丸残りで帰ってきます。しばらく経つと、20cmほどのサバが回って付けエサが着底する前に当たります。サバは表層から底層まであらゆる所でエサを取ります。また泳ぎも速いので非常にかわすのが難しい。また着底してもクロサギやフグなどの反応も出てきました。エサ取りがうるさいのは問題ですが、寄せエサが効いている証拠でもあり、そのうちクロダイも回遊してくるはず。オキアミが残らなくなったので、練りエサやコーンを付けて対応しますが、そうすると何も当たりません。
 近況では正午から14時30分くらいまでに本命がヒットする実績が高いとの話ですが、刻々と時が過ぎて西日が濃くなり始めました。

 クロダイという魚は天邪鬼で、取材時に煮え湯を飲まされた経験は何度もあります。メジナねらいのウキフカセや投げ釣りの取材で意図せず簡単に釣れることがありますが、取材でねらうとなると全く姿を見せないことが多々あります。そしてこの日も「やばいなあ」という空気が漂いはじめましたが……。15時40分、右に流れていた潮が緩み、泡が浮かぶ潮だまりができたところでウキが消し込まれました。合わせると、底を這うような重厚な引き、時おりコンコンとサオを叩くことから本命と確信。そして浮かび上がったのは傷ひとつない銀ピカな魚体。威風堂々とした背ビレが実に格好いい。さらには太陽が水平線に沈みかけた17時過ぎ、再びウキが消し込んで0.6号のチヌザオを痛快に曲げ込む本命がタモに滑り込みました。ヒットしたのは2尾とも38cmクラス。これから水温が低くなるほど大型が望めます。
 なお、渚釣りの詳しい釣り方解説は10月25日発売の月刊つり人1月号でお届けします。

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傷ひとつない美形魚がヒット


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底を這うようなクロダイの引き


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歓喜のタモ入れ

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