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酒匂川の水害

酒匂川の水害

つり人編集部=写真と文

神奈川県の酒匂川で被害に遭われた方には
心よりお見舞い申し上げます。

膝下だった水位が腰上まで上がるのに1分とかからなかった
という生々しいコメントが新聞に載っていたが、
全く恐ろしい限りである。

真っ先にダムの緊急放水を疑ったが、
今回に関しては、たしかにダムは放水していたが、
それよりも支流の鮎沢川での鉄砲水が要因のようである。

日本には約3万本もの川が流れている。
いわば日本人は川の民である。
川から、多大なる恩恵を受け、さまざまな文化を築いてきた。
川は我々の生活にとって貴重な存在である反面、
恐ろしい存在でもあった。

しかし、川の恐ろしさは、護岸やダム建設などにより、
記憶の片隅に押しやられてきた。
ちょっとやそっとの雨では、川は表情を変えなくなった。
ある意味では安全な存在になったのかもしれない。
しかし、台風や豪雨でダムや護岸が川を押さえつけられなくなると、
それまで押さえつけられていた反動か、
川は人智の及ばないほどに暴れ狂う。

川がいつもの流れに戻ると、
人々はもう二度と暴れないようにと、
ダムや護岸をせっせと造る。
そして、しばらくの間、川はおとなしくなる。
そして、予期せぬ豪雨により、再び荒れ狂う。

前世紀の100年間で、人間はそのようなことを繰り返してきた。
そして、21世紀に入り、人間が自然をコントロールするのは無理だと多くの人が知った。
にもかかわらず、今回の酒匂川のような水害が起こると
やれダムだ、やれ河川改修だとなる。

川は恩恵をもたらしてくれる一方で危険な存在である。
それで、いいじゃないか。
それじゃ、ダメなのか?





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