編集部2019年12月5日

船釣りの服装まとめ/春・夏・秋冬 季節別に解説。船釣り入門

船の釣り PICKUP 魚種別釣りガイド 知らなきゃ困る超基本

海の船釣り(沖釣り)はいったいどんな服装で行けばいいのでしょうか? 外してはいけないポイントやマナーはあるのかも含め、帽子から靴下まで基本をまとめました。

船釣りの服装はこれを読めばOK! 

つり人オンライン=まとめ



  海の船釣り(沖釣り)はいったいどんな服装で行けばいいのでしょうか? 外してはいけないポイントやマナーはあるのかも含め、帽子から靴下まで基本をまとめました。

 春夏秋冬楽しめる船釣り。季節に応じた服装を紹介します。気温などはあくまで目安なので、自分の感覚を最優先して服をセレクトしてください。

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レクチャー役=上州屋神田駅前店・鈴木尚之店長
船釣りの服装を指南してくれたのは上州屋神田駅前店店長の鈴木尚之さん。釣り歴39年、船釣り歴29年の大ベテランです。カワハギやマルイカをはじめとし、旬の魚を一年中釣っているスーパーエキスパート!


■上州屋神田駅前店
http://www.johshuya.co.jp/shop/top.php?s=219

オールシーズン必要なアイテム


何よりも大事なライフジャケット
船釣りに適した服装を聞いた際、鈴木さんがもっとも強調して紹介してくれたのがライフジャケットでした。2018年2月1日以降、小型船舶の船室外甲板上ではすべての乗船者にライフジャケットを着用させることが船長の義務になっています。

■ライフジャケットの着用義務について詳しくはこちら
http://www.mlit.go.jp/maritime/maritime_fr6_000018.html

鈴木 「ライフジャケットは絶対にしっかりしたものを購入して釣りに行きましょう。船の釣りだけではなく堤防の釣りでも同じです。基本的には船宿でレンタルできるものですが、私は自分のものを買って釣りに行かれることを強く勧めます。命を守るための道具ですので……。船宿にあるオレンジのライフジャケットのレンタルはオススメしません。非常に動きにくく、また夏は暑いため脱いでしまう人が多いんです。『着ないなら乗るな』が基本中の基本なので、繰り返しになりますが自分のライフジャケットは必ず購入しましょう。船釣りの場合、桜マーク入りのもので、すべての航行区域をカバーできるTYPE-Aをチョイスしてください。そして少なくとも2年に1回は購入店舗を通じてメンテナンスに出し、ボンベの交換を行ないましょう」

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鈴木 「船釣りの場合、ライジャケのタイプは動きやすい『首掛けタイプ』(写真左)か『ウエストタイプ』(写真右)がオススメです。浮力材入りのベストタイプは大人用のモデルが少ないのと動きにくいのがデメリット。首掛けタイプは首に重みがくるため頭痛の原因になる人もいるようですので、その場合はウエストタイプにするといいでしょう。自動膨張式のタイプは水を感知して自動で膨らむのが特徴です。大雨だったり、蒸れた車内だったり、湿気のある押し入れで勝手に膨らむケースがあることを頭に入れておいてください。洗濯はできません」

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桜マーク入りでTYPE-Aのものを選びましょう。TYPE-Aは目立つ色で反射板と笛が付いており、7.5kg以上の浮力を備えています
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上州屋神田駅前店のライフジャケット売り場には「遊漁船OK」などの札が貼られており安心してセレクトできる

目を保護し釣果も上向く偏光グラス
鈴木 「船釣りでは意外と着けていない人も多い偏光グラスですが、私は着用を強く勧めます。何よりも目の保護になります。取り込みの際のバラシなどでオモリが顔に飛んできたり、何らかの理由でルアーが飛んできたりするケースを想定して目をガードすることは非常に重要です。また、逆光時にサオ先やイトが見えやすくなるメリットがあるので、釣果も上向きますよ。安いモデルでもかまいませんのでぜひ着用してください」

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レンズカラーは海釣りの場合濃いものがオススメだと鈴木さん。「淡水の釣りでは水中を見ることが多いので薄い色が多用されますが、沖釣りの場合水中は見ないので、より光を反射してくれる濃いグレー+ミラータイプなどが適しています」

冬の服装/3レイヤー+ニット+ブーツで寒さをシャットアウト!


●冬は船釣りにとって最も服装に気をつかう時期といえます。とはいえ、装備さえしっかりしていれば、意外と寒い思いをせずに楽しめます。
 
服=インナー(肌着)・ミドラー(中間着)・アウター(外着)

服装は上半身・下半身とも3レイヤー(3枚)が基本。インナーから順に見ていきましょう。

インナー(肌着)
最も肌に近いところに着るのがインナーです。「ベースレイヤー」や「肌着」などと呼ばれることもあります。この部分の役割は保温と吸汗。保温性が高かったり、発熱機能のあるものが釣りメーカーやアウトドアウエアブランドから発売されています。吸汗性能も非常に重要です。たとえ冬でも厚着で動いていると意外と汗をかくことが多く、汗をインナーで吸収しないと体温低下を招いてしまうのです。そのためインナーの吸湿・速乾性能は重要です。

鈴木 「私の場合、最低気温が10℃以下になるとインナーを着るようにしています。10℃を超える日だとインナーを着ていると暑くなりすぎることもあります。生地の厚さと発熱性能などを見て予算に合わせて選んでみてください。ちなみにインナーは肌の上に直接着るのが基本であり最も効果があるのですが、チクチク感が嫌な方はTシャツの上から着ても大きな問題はないと思います」

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シマノ/「ブレスハイパー+℃ストレッチアンダーシャツ」
裏起毛を施した極厚仕様。汗などの水分を発熱に変換する吸湿発熱機能を採用しています。釣りの動作を行ないやすい立体裁断なのも特徴です。


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フリーノット/タートルネックシャツストレッチ中厚手
光電子素材を採用しています。これは熱を発するのではなく、体温を快適に保持する遠赤外線ふく射繊維。自分の体温が熱源となり、その遠赤外線を増幅し、ふたたび身体に放射する仕組みです

GETT/ウォームスタイルⅡ
約2000円で購入することができ、非常に温かいと評判のコストパフォーマンスが高い一品。吸湿発熱機能やストレッチ機能などを備えています


ミドラー(中間着)
インナーとアウターの中間に着用することで温かい空気を保持する役割をするのがミドラーです。「ミドルレイヤー」「中間着」などとも呼ばれます。フリースやダウンが一般的です。

鈴木 「フリースや薄いダウンが一般的で、普段着を流用される方もいます。私の場合、下半身はカーゴパンツやフリース製のズボンをミドラーとしています」

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上州屋神田駅前店にはフリースやダウン、カーゴパンツなどのミドラーも充実していた

アウター(外着)
基本的にミドラーは濡れることに弱いので、晴れていても波などで濡れることが多い船釣りでは必ず外にアウターを着ましょう。ゴアテックス素材などを採用したもので、防水・透湿・防風性能を備えたアウターがオススメです。

鈴木 「私の場合、気温10~20℃のときのアウターは通常のレインウエアで、気温10℃を下回るときは『防寒着』などと呼ばれる中綿入りの服を着用しています。釣りメーカーが作る防寒着は基本的に防水性能も高いものが多いのでオススメです。ちなみに上下セットで売っている場合もありますし、上下別々になっていることもあります。別々だとサイズの融通が利くので便利ですよ」

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釣り具メーカーのアウターは防水性能が非常に高いものがほとんどです

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鈴木さんが紹介してくれたシマノのマリンコールドウェザースーツEX。「一般的なナイロン製ではなくポリウレタンで作られているのが特徴です。防風・防水性能が非常に高いのはもちろん、汚れがつきにくいのが特徴です。コマセなどが付着しても水洗いすれば簡単に落とせるので船の釣りにかなりマッチしています。洗濯もできますし、シャワーで汚れを落とすこともできます」

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サスペンダー付きのズボンもあります。
鈴木 「サスペンダー付きのものは背当てがついていて比較的温かいです。ここにカイロを貼ることもできて便利ですよ」


帽子はニットキャップが基本
鈴木 「冬の船釣りには耳まで隠せるニットキャップがオススメです。ただし雨の日はキャップがいいですね。雨が降っているときはレインウエアのフードをかぶって釣りをするんですが、そのとき帽子のツバがないと顔に雨がかかってしまい冷たいですし、服の内部に水が浸入する原因になります。撥水性能を備えたキャップです。また、帽子ではありませんが、最低気温が氷点下のときはネックウォーマーを着けることを推奨します。風の侵入を防いでくれるのでかなり快適になります」

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雨の日はキャップが活躍する。「基本的にはデザインや色の好みで選んでいいと思います」と鈴木さん

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冬はニットキャップの出番が多い

靴下も厚手タイプが◎
鈴木 「靴下は普段履いているものではなく、発熱性能があったり、厚手だったりするものが格段に温かいです。釣り具メーカーから『発熱』や『厚手』をウリにしたモデルが発売されています」

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インナーと同じく靴下にも吸汗発熱性能があったり、厚手だったりするモデルがある

足もとはブーツが絶対
鈴木 「船の釣りでは足元は必ず濡れます。晴れの日でもホースで船底に水が流れていたりするので、靴は濡れることを前提に選びましょう。冬はブーツ一択といってもいいと思います。あまり長いものは動きにくいのでショートタイプのブーツが船釣りには好まれます。冬は中綿などが入っている防寒タイプのものが圧倒的にオススメです。もうひとつ選ぶコツとしては、靴底が極力厚いものにするのがいいと思います」

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手前がショートタイプのブーツで、奥は長いタイプ。船釣りでは動きやすいショートタイプが過ごしやすいと鈴木さん

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靴底が厚いと船底からの冷気を遮断してくれる。氷点下の日はかなり違いが出ると鈴木さん

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中綿やボアのあるタイプを選ぼう

グローブはネオプレーン製が主流
鈴木 「冬の船釣りではグローブがあるとかなり快適です。手の感覚を大事にする方は着用しない場合がありますが、多くの人はネオプレーン製で指先だけ出せるタイプのもので寒さをしのいでいます。ネオプレーン製は保温性能が高く、濡れても冷たくなりにくいうえに伸縮性能が高く釣りに適しています」

■グローブに匂いがついた場合は?
コマセやエサなどを触るグローブは最も匂いがつきやすいアイテムといえます。鈴木さんはエサを触った直後などにマメに水で洗ったり、消臭剤入りのスプレーを使ったりして匂いがつくことを避けているそうです

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頻繁に仕掛けを変える釣りでは指先が出せるタイプが快適。鈴木さんのオススメは親指と人差し指、中指が出せるタイプだ

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ルアーの場合など、エサを付けたり仕掛けを変える機会が比較的少ない釣りでは指先が出ないタイプが温かい

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こちらはレインカフス。手首にはめることで袖からの水の侵入を防ぐことができる

春・秋の服装/最も快適な季節は2レイヤーで楽しもう



鈴木 「春と秋は、冬の3レイヤーからインナーを抜いた2レイヤーが基本。かわりにTシャツやロンTを着て釣りにいくのがいいと思います。日によって気温が違うので、暑い日はミドラーも脱いだりすることで調節すればOKです。帽子や足もとはその日の気温によって『キャップorニット』『防寒ブーツor通常ブーツor靴下&クロックス系』などでチョイスすればOKです」

夏の服装/日焼け対策は慎重に!


鈴木 「夏はTシャツに短パン、キャップというラフなスタイルで船釣りを楽しんでいる方が多いです。雨の日はこれに薄めのレインウエアを着用すれば大丈夫です。天気予報を見て雨が降る可能性がありそうならバッカンにレインウエアを一応入れておきましょう。また、日焼け対策は慎重に行なうべきです。まずキャップは熱中症や日射病対策として絶対にかぶりましょう。そのほか、日焼け止めを塗ったり、UV加工されているアームカバーやタイツ、ネックゲーターを着用して肌の露出を控えることで日焼けをかなり防げます。また、日焼けしないだけではなく、疲れ方が全然変わってきます。肌の露出を抑えると翌日に残る疲れがかなり抑えられますよ」

足もとはクロックスタイプかサンダルが吉

鈴木 「足もとはビーチサンダルやクロックス系を履いている方が多いです。いずれにせよ、絶対条件は『滑りにくいこと』。滑りにくいソールのものを選びましょう」

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「ギョサン」と呼ばれるタイプ。漁師が履くことでこの名前がついています。
鈴木 「嵐の大野さんが愛用していることで普及したタイプで夏の定番ですね。特殊塗料が塗ってあって、油に対して滑りにくいのが持ち味です」


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ダイワなど釣り具メーカーが作ったビーチサンダルは滑りにくいソールを採用している

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鈴木さんのイチオシはクロックスタイプ
鈴木 「ケガに対するケアという意味ではクロックスタイプが適しています。指先が隠れているので、オモリを落としてしまったときや、釣った魚が足の近くで暴れたときにケガをするリスクが抑えられます。また、船宿によってはツメが露出するサンダルを禁止している場合もあるので、そのときはクロックス系を履いていきましょう」




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