現役トーナメンターか、レジェンドか、それとも予選を勝ち上がった伏兵か。世代を超えたアユ友釣りの夢のバトル「鮎釣りドリームマッチ2025」が8月19日、岐阜県・長良川で開催された。決勝では最後まで手に汗握る大接戦の末、わずか1尾差で決着!栄冠を手にしたのは誰か?熱いドラマの結末を速報する。
現役トーナメンターか、レジェンドか、それとも予選を勝ち上がった伏兵か。世代を超えたアユ友釣りの夢のバトル「龍角散 presents 鮎釣りドリームマッチ2025」が8月19日、岐阜県・長良川で開催された。決勝では最後まで手に汗握る大接戦の末、わずか1尾差で決着!栄冠を手にしたのは誰か?熱いドラマの結末を速報する。
写真と文◎編集部
鮎釣りドリームマッチ2025が岐阜県・長良川にて開催
2025年8月19日、岐阜県長良川にて「龍角散 presents 鮎釣りドリームマッチ2025」が開催された。昨年の70歳以上のレジェンドが集結したR70ドリームマッチに引き続いての開催だが、今年は現役最強トーナメンターの上田弘幸さん、瀬田匡志さん、小澤剛さん、廣岡昭典さんに加え、東日本と西日本の両予選を勝ち抜いた6名の選手が竿を交えるフォーマットだ。YouTubeではライブ配信も行われ、スタジオ解説には有岡只祐さん、そらなさゆりさんが登場した。
今年の長良川は遡上量はかなり多い反面、アユのサイズは小さい状況。直近では増水からの渇水へ向かう途上で開催日を迎えた。これにいかに早くアジャストできるかが勝負の分かれ目だ。レジェンドの経験が生きるのか、若さゆえの柔軟さが火を吹くのか、それともトップトーナメンターが実力でねじ伏せるのか。多くの観客がライブ配信に釘付けとなった。
決勝は白熱の大接戦……!
計17名の選手は2グループに分かれて予選を戦う。それぞれ2名が決勝へ。各試合の勝敗は多くの競技会同様総尾数で決するが、同数の場合は年齢が高いほうを勝ちとするルールを採用した。歳を重ねてなお楽しめる鮎釣りを通じて健康長寿の尊さをお伝えする本大会の趣旨に則ったルールなのだ。
その結果、Aグループからは多禰守隆さん(16尾)と上田さん(14尾)が、Bグループからは伊藤正弘さん(16尾)と小寺太さん(14尾)が勝ち抜けた。
予選会突破組の多禰さん、トップトーナメンターの上田さん、レジェンドの伊藤さん&小寺さんが火花を散らした決勝は大接戦となった。
スタートダッシュを決めたのは小寺さんだ。竿抜けスポットをねらい競技エリアに注ぐ支流の大間見川のエリア上限に入ると最初の5分て4尾を掛け序盤を盛り上げた。
会場のウインドパーク下流の瀬に入った上田さんもねらいどおりいち早くオトリ交換に成功。会場上流側に入った伊藤さんも快調に掛けていく。会場至近の大間見川合流部から釣り上がっていく多禰さんもじわじわと追い上げる。
中盤、苦戦を強いられたのは上田さんと小寺さんだ。上田さんは瀬の中のあらゆる筋にオトリを通していくがなかなか入れ替わらない展開が続く。小寺さんは小河川ゆえの人的プレッシャーの蓄積か、アユの反応が止まってしまう。
その間、エリア上流部では伊藤さんが流れの芯を見切りヘチで数を伸ばしていた。大間見川の核心部に迫った多禰さんも連発劇を演じ、会場のギャラリーを大いに沸かせた。瀬から岸寄りの浅瀬へねらいを変えた上田さんはパターンを掴み猛烈な追い上げを見せる。

優勝は上田弘幸さん!
ライブ配信上のスコアでは3選手が14尾(オトリ抜き)で並び、ここで試合終了を告げるホーンが鳴り響いた。ライブ配信のスコアボードはカメラマンによる目視の集計であり、結果は検量しなければ分からない。検量が始まった。小寺さん13尾、伊藤さん16尾、多禰さん16尾、ラストは上田さんだ。16尾の横並びで年長の伊藤さんが優勝盾を攫うのか、果たして…。「…15…16…17!」その瞬間、上田さんは両手を大きく突き上げた。
ボル引きでアユ釣り競技会に旋風を巻き起こした現役トップトーナメンターが栄冠を奪取。勝者の上田さんにルミノックス社から特別な腕時計が、決勝進出者には郡上漁協より令和8年度の年券が、また全参加者には特別協賛の株式会社龍角散より製品の詰め合わせが、それぞれ贈呈された。
数々のドラマを生んだ「鮎釣りドリームマッチ2025」は、こうして盛況のうちに幕を閉じた。
今大会の模様は月刊つり人2025年11月号で詳報します。お楽しみに。
成績表
優勝 上田弘幸 17尾
2位 伊藤正弘 16尾
3位 多禰守隆 16尾
4位 小寺 太 13尾
