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つり人編集部2025年7月20日

DUOの新イカメタルブランド「烏賊枕」その実力は?ローリングと明滅効果で勝負する新機軸メタルスッテでヒット連発【山口県・萩沖】

釣り人たるもの、新製品は気になるに決まっている。ましてや新作シリーズとなればなおさらだ。論より証拠というように、どんな説明よりもこの釣果がすべてを物語る。

釣り人たるもの、新製品は気になるに決まっている。ましてや新作シリーズとなればなおさらだ。人気ルアーメーカーのDUOが、満を持してイカメタルの世界に参入し、新ブランド『烏賊枕』(いかまくら)を立ち上げた。論より証拠というように、どんな説明よりも釣果がすべてを物語る。山口県萩沖の実釣でその性能を確かめた。

写真と文◎藤原武史

DUOからイカメタルブランド「烏賊枕」が誕生

ルアーメーカーとしておなじみのDUOで新たにイカメタルブランドが立ち上がった。そのブランド名は烏賊枕。この春に、鉛スッテの烏賊枕メタルとドロッパーの烏賊枕スッテ90が同時にリリースされた。

アジングからアユルアーまで幅広い釣りをこなすDUOの萩原徹さんによれば、今回のイカメタル関連は若手開発陣が手掛けたプロジェクトなのだとか。

「そう。これまでのDUOのラインナップにはないジャンルを一から積み上げて釣れる製品作りに挑戦してみたわけです。もちろんルアーメーカーとして積み重ねてきたノウハウがありますし、メーカーとしての矜持がありますからクオリティーの高さは妥協していません」

実際、イカメタルの分野には、多くのメーカーがすでに参入しており、サイズやカラーを揃えていかなければならない釣りなので後発メーカーには不利な面もある。それでもあえて後発で挑んだのは、これまでにない「売り」があるからだろう。

「それは当然です。後発のメリットもありますから、この釣りで蓄積されたノウハウはしっかり反映させつつ、かといってそれま常識となっていていたことには囚われすぎない自由な発想で完成させています」

烏賊枕メタルと烏賊枕スッテ
同時発売になったばかりの烏賊枕メタル(左)と烏賊枕スッテ。DUOのルアーケースにぴったり収納できる。

烏賊枕メタル・烏賊枕スッテの特徴とは

烏賊枕メタルは、見た目からDUOらしさを感じるオリジナリティーあふれるデザイン。ボディーは正五角形で、面ごとに色を変えていたり、その面は塗装かと思いきや布が貼ってあるなど斬新だ。目立つアイも目を引く。

このスッテの最大の特徴は断面が正五角形のボディー。海中で流れを受けたりロッドアクションを加えると回転する。従来の鉛スッテは上面と下面、あるいは前面と後面というツートンカラーが採用されてきたが、烏賊枕メタルは五面すべてでカラーが異なり、なおかつ前後でもカラーを組み合わせているので激しい明滅効果でイカの興味を引くわけだ。

回転することが前提となっているので、ラインアイにはボールベアリングスイベルを採用してイトヨレを軽減してくれる。バランスはフロントヘビーで、シャクったあとには一瞬バランスを崩したのち水平を保ったフォール姿勢になるためイカが抱きやすい。

烏賊枕メタル
DUOらしさを感じる顔つき。正五角形の特徴的なボディーの烏賊枕メタル

それに合わせるドロッパーの烏賊枕スッテは、一見すると普通のエギの形状だが、よく見るとシンカーが外に出ていない。実際、エギのように前傾姿勢でスローに沈下するのではなく、安定した水平姿勢を保ったままスローフローティングする。カンナまで含むボディーサイズは90mm。

実釣で見えてきたこと

山口県萩沖もイカメタルで人気のエリアだ。今回お世話になったのは玉江浦の『翔陽丸』。夕方から出航すると、走ること数十分で水深50mほどのポイントに到着。船首からアンカーを下ろして船を固定する。
「もう少ししたら潮が変わって流れが出ると思います。ただ、今日のピークは23時頃と遅いかも知れません。この辺りは、干満と流れに時差があり、その強さもまちまちなので確実なことはその日にならないと分からないです」と伊藤翔平船長。

7人のアングラーが右舷と左舷に分かれる。萩原さんはミヨシの左舷に入り、その横に山口県在住のフィールドスタッフであるじゅんちゃんが並ぶ。

まだ明るい時間帯から皆一斉に仕掛けを落とす。「鉛スッテは30号から始めます。ドロッパーはUV発光のものを使います。本番は暗くなってからでしょうね」とはこのエリアに詳しいじゅんちゃん。ボトムを取ってから巻きジャクリで少し浮かせアタリを待つ。数秒ごとにシャクリやシェイクを入れる。基本的なロッド操作や誘いは他のイカメタルと同様のようだ。

激流の中、烏賊枕メタルにヒット連発

日が暮れ、船上に集魚灯が灯る。その頃から単発でイカが釣れ始め、潮の流れは21時頃から強く流れ始めた。群れが入ってきたのか単発だったアタリが連続するようになってきた。

スルメイカを釣るじゅんちゃん
手慣れた感じで次々にイカを釣っていくじゅんちゃん

流れはかなり激しく、潮を受けた仕掛けを入れているだけでもイカが抱いてきている感じだ。しかも、烏賊枕メタルに高確率で抱きにきている。一般的には、どちらかと言えば、動きが緩やかなドロッパーのほうに当たってくることが多いが、烏賊枕シリーズではしっかりメタルにイカがアタックしてきていることがわかる。流れを受けた鉛スッテが回転したり明滅効果でイカを刺激しているのだろう。

烏賊枕メタルで釣れたケンサキイカ2
後半は烏賊枕メタルだけをジギングのように操作してヒットを重ねていた

もちろん烏賊枕スッテもしっかり抱かれている。この激流の中でも姿勢のよさが釣果に結び付いているようだ。船長や他のアングラーもこの新シリーズには興味深々のようでかなり注目を浴びる。伊藤船長も「この五角形の断面はかなり効いている感じですね。面ごとに色が違うのもかなり有効だと思いますよ。実際よく釣れていましたし」と太鼓判を押した。

烏賊枕スッテはグローの種類もグリーン、レッド、ブルーと多彩だ。加えてUV発光と非常にラインナップが充実している。形状は似ているもののエギのような前傾姿勢でのフォールは重視されておらず、水平姿勢でのスローフローティングを重視している。たしかに、後発の強みと若い自由な感性が融合した面白いシリーズである。

烏賊枕スッテで釣れたケンサキイカ2-1
ドロッパーの烏賊枕スッテ90にヒットしてくることも多かった

※このページは『つり人 2025年8月号』を再編集したものです。

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