もともとは天ぷら用に背開きにして冷凍しておいたハゼを利用した料理です。天ぷらは美味しいですが、いつも天ぷらだと飽きもきます。そこでちょっとスペイン風にアレンジしてみたのが今回のアヒージョ。簡単レシピでワインが進む逸品に!
晩秋から初冬は、多くのキャスターが待ち望む乗っ込みガレイの好シーズンだ。しかし、この釣りには大きな課題がある。カレイは時合いがはっきりしているため、アタリのない退屈な「待ち時間」が長く、産卵期本番にはさらにシビアになることだ。
だが、その時間をただ待つ必要はない。この時期は、同じポイントでシロギスやカワハギといった魅力的な魚も同時に狙える。本命の時合いを待ちながら、多彩なゲストも手にする。そんな「欲張りスタイル」のススメを紹介。
解説◎山崎憲二
カレイと同時にシロギスやカワハギをねらう方法
晩秋から初冬になるとカレイは産卵の準備のために水深10m前後の浅場に寄り荒食いをはじめる。いわゆる乗っ込みシーズンでカレイ釣りの好シーズンだ。しかし、カレイは時合いがはっきりしていて、時合いまでの時間はアタリが少なく退屈な時間を過ごすことになる。また、産卵期本番に入るとカレイの活性が下がりシビアになるのも特徴だ。
そこで、カレイと同時にシロギスやカワハギなどのゲストもねらう釣り方をおすすめしたい。
晩秋~初冬の投げ釣りターゲット
この時期はまだ水温が高いためキュウセンやササノハベラといったベラ類にカワハギ、フグなどのいわゆるエサ取りたちも活発に動き回っている。シロギスもカレイと同居(同じポイントで釣れる)していることがよくある。フグだけは釣れてもうれしくないが、シロギス、カワハギが釣れるといいお土産になるからクーラーボックスにお入りいただく。
キュウセンを嫌う人もいるが関西のキャスターは持ち帰って食べる人が多い。見た目は色鮮やかで不味そうな感じがするが、きれいな白身でとても美味しい。天ぷら、塩焼き、煮つけ、南蛮漬けが定番。ご存じのようにカワハギも美味しい魚だから持ち帰ると家族に喜ばれること間違いない。特に水温が下がる初冬は肝が大きくなって美味しさが増す。
いずれも小型はエサ取りとして扱われるが、カワハギ、キュウセン、シロギスともこの時期はサイズがいいのが特徴。カワハギは20〜22cmがアベレージで25〜28cmの大型も当たるから侮れない。
シロギスも釣れれば20cm以上で、やはり25cm以上の大型も混じる。これらが釣れると思わずこちらを本命にしたくなる衝動に駆られる(笑)。
キュウセンの赤い個体(通称赤ベラ)はメスで小型が多い。と言うよりキュウセンは小さいうちはすべてメス(赤ベラ)で、そのうち一部が大きくなってオスに性転換し、色も青くなる(通称青ベラ)。だから20cm以上の良型はほぼすべてが青ベラだ。赤ベラも食べられなくはないが小型なので筆者はリリースするようにしている。 カレイと同時にこれらの魚をねらうことで初冬の投げ釣りがより楽しくなるからぜひ試していただきたい。
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仕掛けは欲張りスタイル仕様に
タックルや釣り方などは基本はカレイ狙いと同じ。
この時期のカレイ釣りの基本については、下記の記事で詳しく解説しているので、参照していただきたい。
その上で、ここからはカワハギ、シロギスなどを同時にねらうために重要なことがらを解説していく。
まずカレイとシロギス、カワハギなどを同時にねらう時に最も重要なのがハリの選択。カレイの口は小さいように見えてエサを食う時は意外と大きく開く。一方シロギス、カワハギなどは口が小さいのが特徴。特にカワハギはおちょぼ口でエサ取り名人と言われるほど口が小さい。
カレイだけをねらう時のハリはカレイバリの14〜15号が基本。やや大きめなのはカレイの口内にしっかりとフッキングさせたいからだ。ただ、このサイズでもまれにシロギス、カワハギの大型が食ってくることはあるもののねらうとなると難しい。サオ先をキュキュッと引っ張るのにハリに乗らないのは、シロギスなどがエサの先だけをくわえて引っ張っており、ハリまで食い切れていないからだ。それを解消するにはハリを小さくするしかない。
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うなぎ用のハリがおすすめ
欲張りスタイルでおすすめのハリは「三越うなぎ」(がまかつ)。このハリはいわゆるキツネタイプで全体に細長く、フトコロが狭いのが特徴。シロギス釣りによく使われているハリの形状が似ていることから分かるように食い込み(吸い込み)がすこぶる良好。カワハギねらいにも使用しているが、やはり吸い込みやすいからフッキング率が高い。サイズは11号から13号をねらうシロギス、カワハギのサイズによって使い分ける。相手が小型と感じた時は10号を使うこともある。三越うなぎがない場合はカレイバリの同サイズでも構わない。
これらのハリを使って心配なのが、大型カレイが食った時にハリ先が伸ばされたり、スッポ抜けを起こさないかということ。筆者は長年「三越うなぎ」の11〜13号を使っているが、ハリ先を伸ばされた経験はない。クロダイ、マダイの45cm以上を何尾かヒットさせているが、まったく問題なくキャッチしている。直径が50cm以上もあるエイが食った時は、あえてハリ先を伸ばしてリリースしようと強引に引っ張ったもののハリ先は伸びず、結局砂浜にズリ上げてハリスを切ってリリースした。
見た目は華奢な感じだが、ハリのフトコロまでしっかりと刺さっていると意外とハリ先は伸ばされないものだ。もし心配ならやや太軸のカレイバリにしてもよい。また、カレイはエサ(ハリ)を吸い込むように食うので、口内にちょこんとフッキングしているだけのことがある。ハリの大小にかかわらず取り込みはタモ網で行なうようにしたい。
ちなみにカレイ、シロギスなど吸い込み系の魚をねらう場合のハリは「ヒネリ」があるタイプがおすすめ。ヒネリがあることで合わせた時にのどの奥にしっかりとフッキングしてくれるからだ。
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ハリスは太めを使用
またハリが小さいからとハリスを細くするのは厳禁。10〜12号なら4〜5号、13号なら5〜6号(いずれもフロロカーボン)で、結べる範囲で最大のハリスを使う。カケアガリや沈み根に触れた時に切れるリスクを避けるためと、マダイ、クロダイなどがヒットした時にも安心できるからだ。大型カレイやタイ系の魚が食った時は無理をせず、慎重にゆっくりと寄せてくれば取り込めるものだ。
釣り方のコツ
シロギスやカワハギも合わせてねらう時のポイント選定、時合、釣り方などはカレイねらいとさほど変わらない(というよりカレイがメインなので基本的にはカレイに合わせる)。ただシロギス、カワハギとも回遊性が強い魚だから、カレイと違って動き回っている。しかも数尾単位の群れで移動している。そんな関係で1尾釣れたならその近くに仲間がいるはずなので、素早く打ち返して次の魚をねらう。
その時に重要なのが釣れた距離。どの付近で当たったかを把握しておき、その周辺に投げ返すと連続で食うことがある。そこらあたりを同行者とも共有すると短い時合に効率よく釣ることが可能。1日に数回回遊してくることもあるので、その時を見逃さないように。
シロギスとカワハギでは違う点もある。シロギスは昼夜を問わず釣れるがカワハギは日中にしか釣れないことだ。もし釣行するポイントでシロギスが期待できるのであれば暗い時間帯からサオ出しすることをおすすめする。夜間は大ギスが期待でき、運がよければ25cm以上が食うこともある。
逆にカワハギがメインと思われる所では、日が完全に昇るまでは通常のカレイ仕掛けでやり、日が高くなってから小バリ仕掛けに変えるなど臨機応変に対応する。 カレイ、シロギスねらいにかかわらず投げ釣りでは早アワセは禁物。エサの先だけをくわえて引っ張っている可能性があるからだ。アタリが出たならサオ先を前に倒してラインを少し出してやる。送り込みという動作だ。そのラインをツツーッと持っていくようであれば食っている証しなので、それから軽く合わせて巻き上げにかかる。数少ないアタリを確実にフッキングさせるためにじっくりと食わせるのが肝要である。
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エサへの工夫
使用するエサはカレイねらいでは定番のイワイソメとアオイソメでよい。シロギス、カワハギとも両エサを好むからだ。ただカレイねらいのように太くて大きなエサは不向き。口の大きさに合わせてなるべく細めを使用する。刺すサイズもイワイソメならハリ一杯から2cmほど垂らす程度、アオイソメは1匹刺しでよい。
この大きさだとカレイの目に届かないのでは……と思われるかもしれないが、これまでの経験上では小エサでもカレイは充分に食ってくる。注意すべきはエサ取りの存在。フグや小型カワハギが多ければすぐにエサを取られてしまう。ハリにエサが付いていなければ魚は釣れないので、エサのチェックはマメに行なうこと。エサ取りが多い時はイワイソメの頭の部分でやってみるとよい。エサ持ちがいいしカレイも充分食ってくる。ただし、シロギス、カワハギの食いは落ちる。
※このページは『つり人 2025年11月号』掲載の記事を再編集したものです。

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