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編集部2019年12月24日

静岡県静岡市・清水港の乗っ込みクロダイ釣り

クロダイ-海 全国おすすめ釣り場 静岡

清水港は駿河湾を代表するクロダイ釣りのポイント。1月中旬には乗っ込み第一陣の個体が差してくるこのポイントでの釣り方を紹介します。

1月中旬には乗っ込みの第一陣がやってくる! 

レポート◎伊藤 巧


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駿河湾を代表するクロダイポイント・鉄道岸壁



 清水港の奥まった場所に構える鉄道岸壁は、駿河湾を代表するダンゴ釣りスポット。ハイシーズンにはイカダザオを握ってダンゴを打ち返す釣り人で賑わう。その中でひと際多くのクロダイをキャッチしているのが、かめや釣具清水店の岡本靖久さん。岡本さんは足元を釣るダンゴ釣り師が並ぶ中で10~20m前を釣る紀州釣りを展開する。常にダンゴが入る足もとに比べて前方のクロダイは大胆とのこと。港内とあって比較的潮がゆったり流れており、ウキを用いる紀州釣りが威力を発揮する。底トントンでサシエサを流していくと、浮力のあるウキがゆっくり引き込まれるという。

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ダンゴ釣りの盛んな鉄道岸壁。短いイカダザオで足もとを釣るスタイルが主流なので、前方はほぼ手つかずだ




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清水港は雄大な富士山を眺めながら釣りが楽しめる。冬は空気が澄んでいるので一層美しい


「特に2018年シーズンは過去に例のないほどに清水港全域でクロダイが釣れ盛りました。春先の乗っ込みから食い渋ることもなく、盛期入りして右肩上がりに釣果が伸びていきました。お盆明けから10月にかけては、午後から数時間サオをだせばツ抜けという、信じられないような釣れぶりでした」



 岡本さんが鉄道岸壁に釣行したのは2018年11月16日。直前に大きく天候が崩れて水温の低下が懸念されたが「依然として食っているのでボウズで終わることはないと思います」と、午前8時からサオをだした。

清水港内で使いたい潮に負けない寝ウキ

 ダンゴはボサボサに仕上げ、着底から10秒ほどで溶け割れするように握って投入。愛用しているのは寝ウキ。最初はダンゴの重みで立っているが、サシエサが抜けると横に倒れる。「よく見づらいという理由で寝ウキを苦手とする人がいますが、風に押されることもなく、潮にたなびくように倒れるので流されにくく、仕掛けのコントロールが容易です。浮力はやや強めですが、クロダイが食えば立ち上がって消し込みますよ」とのこと。

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岡本さんのウキケースに収まる寝ウキは紀州釣りの名手として知られる湯本裕二さんの手作り。いずれも浮力が異なるので、仕掛けの流れぐあいを見ながらマメに交換する


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ダンゴのベースはウキダンゴX。これに細びきさなぎと活さなぎミンチ激荒を加えながらアミエビとオキアミを混ぜ込んで仕上げる



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少なめの海水でボサボサのダンゴに仕上げた岡本さんは、軽い力で握り込んでアミエビの粘りでテニスボール大にまとめていた


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自立タイプの棒ウキに比べて視認性こそ劣る寝ウキだが、風や潮に流されにくいというメリットは紀州釣りにおいて大きな武器だ。漂いぐあいや波紋の立ち方を見ていれば小さなアタリも見逃さない


 この日は水温低下が原因なのかクロダイの気配は薄く、岡本さんが単発的にヘダイを釣る程度で、他のダンゴ釣り師たちも含めて本命は顔を出さず、沈黙の時間が流れる。常連組は次々と納竿して帰路に就く状況で夕方には貸し切りとなった。天候が崩れる前は一投目から釣れることも珍しくなく、どれもこれも40㎝クラスの良型だったという。この日も群れの回遊を信じて打ち返した。

 チャンスが巡ってきたのは日没間際の夕マヅメ。ダンゴから抜けたサシエサが潮下に流れていくと、ゆっくりウキが沈んでいった。明らかに大型のクロダイらしいアタリが出たので態勢を整えて大きく合わせたが、残念ながら素バリを引いてしまう。よっぽど底潮が冷たいのか食いが浅かった。ハリに乗った感触がなかったので、まだ近くでエサを拾っているはずと打ち返したが、再びウキが沈むことはなかった。

 タイミング悪く取材では食い渋ってしまったが、12月上旬の時点でコンスタントにクロダイは上がっている。冬を迎えて落ち着きを取り戻したかのように見える清水港だが、駿河湾の深場が近いこともあって1月中旬には乗っ込みの第一陣が姿を見せる。「他の釣り場で居着きが食いはじめるよりも早く、丸々と太った明らかに外洋から入ってきた銀ピカのクロダイが釣れはじめます。年が明けたら、ぜひ鉄道岸壁で紀州釣りに挑戦してみてください」とのことだ。

マルキユー『丸型パワーバッカンTRⅡ』
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ダンゴを均一に混ぜやすい角のない丸型バッカン。底に肉厚のラバーグリップを採用し、防波堤はもちろん磯でも優れたグリップ性能を発揮する。半開閉機能を持ったフタなので、雨を避けながらバッカン内でダンゴを握ることが可能



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この日はクロダイが寄っている感じは皆無だったが、ポツリポツリとヘダイが食ってきた



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ヘダイは小ぶりながら焼くと美味しくいただける。お土産としてはクロダイよりも喜ばれるので大切に持ち帰りたい

かめや釣具清水店
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住所=静岡県静岡市清水区長崎南町1-46
営業時間=月~木:9~22時、金祝前日:9時~オールナイト、土:オールナイト、日祝日:オールナイト~20時
問合先=℡054-344-1191



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交通●東名高速・清水IC を出てR1 号を由比方面に東進。すぐの庵原交差点を右折して、突き当たりの袖師交差点を右折。巴川を渡って間もなくの総合運動場東交差点を左折し、突き当たりを左折



レポート◎伊藤 巧
昭和44年生まれ。愛知県在住。美味い魚を求めて東奔西走。クロダイのカカリ釣りとアオリイカのヤエン釣り、ビワマスのレイクトローリングが大好き。今年はサーフの尺アジ釣りに燃える予定。下手釣り集団チーム白馬車&江戸前なめろう隊所属


この記事はつり人2019年2月号でも読むことができます



 

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